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Posted by - 2024.05.15,Wed
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Posted by Ru Na - 2015.06.11,Thu
同級生の演奏で始めて聴いたベートーヴェンのピアノソナタ“悲愴”に
心惹かれて、高校1年の時に買ったレコードと楽譜。
何とか自分でもこの魅力的な曲を弾いてみたいと、
毎日ピアノの前に座って、楽譜から音をひろっていった。

   

子供の時分、ピアノ教室に通っていた。
親も私も全然熱心ではなく、それどころか教室に通えばご褒美に
少女まんが雑誌を買ってもらえたので、そちらが主な目的になっていた。
先生にも匙を投げられたくらい練習もちゃらんぽらんとしたものだったので、
当然少しも上達せず、他の学習者が必ず通るハノンなどのスケールの練習も
パス。バイエルとツェルニー30番、100番と、ソナチネアルバムを
少しかじった程度で、中学時代にはもう教室をやめていた。

練習も練習曲もあまり好きではなかったが、ピアノや音楽が嫌いだった
わけではない。
それどころか、何かのきっかけで突然好きになった曲には熱中した。
子供の頃、習ったわけではないが、他の子と同様、“エリーゼのために”や、
“乙女の祈り”は弾きちらしていたし、中学生の頃、ピアノが得意な友人が
弾いていた、ショパンの“子犬のワルツ”を、自分も弾きたくなって、
楽譜を買って練習したりもしていた。

このベートーヴェンの“悲愴”には、更に情熱を傾けて、
ついには私の数少ないレパートリーに加わったのだった。
楽譜を指で読みながら、常に頭にあったのはリヒテルの響き。
買ったレコードの演奏者がリヒテルだったのは偶然だが、
後日他の奏者の“悲愴”をいくら聴いても、自分の“悲愴”のイメージとは
どこかズレがあり、その後次々と知っていくことになるベートーヴェンの
32曲のピアノソナタ全体の、私のベートーヴェン観は、
リヒテルによって形成されたと言っても過言ではない。






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Posted by Ru Na - 2015.06.10,Wed
アマサギはいつも他のサギより遅れて戻って来る。
初めは3羽のみで、なかなか増えなかった。

 

 

 

明るい茶色の繁殖羽に、婚姻色の赤い目と嘴。
アマサギがコロニーに入ってくると、とたんにコロニーがカラフルになる。

 

巣材集めのチュウサギ。

 

この冬工事で削られた右岸にも、少しづつ草が生えてきた。

 

 

様子見の時、一度だけ見かけたダイサギも、
5月に入って、ようやく姿を現した。

 







Posted by Ru Na - 2015.06.03,Wed
日に日にコロニーのサギは増えていき、
工事で剥き出しだった土にも少しづつ緑が生え始めている。
ゴイサギはいち早く巣作りし抱卵を始めた。

 

 

婚姻色で目先がきれいなピンク色になったコサギ。

 

優雅に求愛。

 

この時期のチュウサギの飾り羽もとても美しい。

 

 

はるばる東南アジアから渡って来て、毎年の生命の営みを始めている
健気なサギたち。
やはりお気に入りらしいこの木立のどの部分も、かれらにとって
とても大切な場所である。
周囲に十分な木が茂るまで、やはりこの木立に手を付けるなんて
到底出来ない。
もう一度話し合おうと、河川課に電話したら、
今年は緊急に補修しなければならない別の河岸があるので、
サギコロニーの工事はしない、との朗報!
クレームを付ける住民が特定の人で、何にでも文句を言う
クレーマーだということを、また、
サギに対する苦情が近隣の町会から出ているのではないということを、
河川課もある程度分かっている様子だった。

もちろん、今までも河川課の言う事が途中で変わったりしているので、
完全に安心しきれないが、
とりあえず胸をなで下したのだった。


 




Posted by Ru Na - 2015.05.31,Sun
この冬、再び工事されたサギコロニー。
溜まった土砂で半ば右岸にくっついていた中州は、岸から水路で切り離されたが、
伐採された右岸の草木がある程度茂るまで、サギたちには落ち着かないような状態。
3月の後半から時々様子見に、コサギやダイサギが訪れていたが、
今年はどうなるだろうかと心配しながら、コロニー通いを続けていた。

4月6日、様子見に来たコサギとダイサギ。

  

右岸のまばらな草に戸惑っているようなコサギたち。

 

そろそろ集まり始める頃と、見に行った4月17日。
サギはコロニーより下流にある木立に集まっていた。

  

ゴイサギがこんなに沢山!

 

ここもかってサギが営巣した場所。その後の工事で伐採された木が
かなり生育したので、サギが集まってきたようだ。

今回の工事の終わり頃、
「去年サギが密集した左岸側の住民から苦情が出ているので、
左岸の木立に手を入れなければならなくなった。
どこをどうしたらいいか考えておいて。」と、突然河川課に言われ、
もうこれで工事は終わりと思っていた私は困惑の極み。

中州や右岸の草木が再生する前に、大切な左岸の木立が無くなれば
サギたちは行き場を失ってしまう。
だから、この場所にも今年営巣してくれれば、巣が密集しすぎず
サギにも人にも良いと思ったのだが・・・・。

翌日18日、サギたちはコロニーの左岸の木立に移動していた。

 

やはり、この場所が都合が良いらしい。

 

婚姻色で脚が赤くなったゴイサギ。



コサギとチュウサギ。





チュウサギも婚姻色の赤い目をしている。



早速巣作りを始めているゴイサギ。





 

 
Posted by Ru Na - 2015.05.30,Sat
今年生誕100年のスヴャトスラフ・リヒテル。
最後の巨匠、20世紀最大のピアニストと、どれだけ賞賛しても
し尽せないこのピアノの巨人に、世界中の人が其々の褪せぬ想いを
抱いていることだろう。
私も折に触れて、“私のリヒテル”を書いてみたいと思っていたが、
十分な言葉にし難くて躊躇していた。
先日、朝日新聞の文化欄で取り上げられていたのをきっかけに、
時々メモのように書き連ねてみようと思い立った。

      

私が好きな3大ピアニストは、G.グールド、リヒテル、ミケランジェリである。
そのうちリヒテルは、演奏者として最初に好きになった、
いわば初恋のピアニストである。

高校生になったばかりの春、音大を目指す同級生の演奏会に行った。
皆きれいなドレスを着て演奏するピアノ教室の発表会で、
一人だけシンプルなズボン姿で弾いた彼女の曲が、ベートーヴェンの
ピアノソナタ“悲愴”の第1楽章。
実はこの時初めてこの曲を聴いたのだった。
小柄な彼女が生み出す迫力の音量。この曲にすっかり魅せられてしまった。
そして次の週には、どちらが先だったかもう覚えていないが、
乏しいお小遣いをはたいて、“悲愴”の楽譜とレコードを買っていた。

当時はLPレコードの時代。レコード屋に行って“悲愴”が入ったレコードの
何枚かを視聴させてもらって買ったのが、リヒテルの盤だった。
まだピアニストの名をほとんど知らなかった頃、
演奏家へのこだわりなんて無く、ただ色んな曲をもっと知りたい、聴きたい
と思っていた時代である。

リヒテルの盤を選んだのは、単に他のレコードより若干安価かったからと、
少し視聴して、私が欲しい迫力も十分と思ったからである。
それにジャケットのピアニストの顔つきがとても気に入ったのだった。
何かこの世の不条理や虚無を全て知りながら、嘆くわけでもなく
諦念ではなく強い意志でもってそれらを静観しているような・・・・。

A面が“悲愴”、B面には同じベートーヴェンの“熱情”のライヴ演奏が入っていた。
幾度も盤に針を落として擦り切れるくらい聴いた。





     


Posted by Ru Na - 2015.05.22,Fri
時間が遡るけれど、上堰潟で見た風景と光景について。

数年ぶりに訪ねた上堰潟は菜の花の名所だが、以前感銘を受けた
“いちめんのなのはな”畑は、花の時期が終わって刈り取られた後だった。

  

花畑の中に巣を作るヒバリはどうなっただろうと見回すと、
刈られた後に残った草むらの近くを走る2羽を見つけた。

   

湿地の上の木道を歩くのを楽しみにしていたが、増水のため立ち入り禁止。

   

それで、まだ行ったことがない湖の奥を目指し、潟の周囲を廻った。

  

水際の斜面には菜の花が残っていて、ヒバリの声も盛んにする。
湖の奥の方は中州も多く、美しい木立が茂っている。
潟の周囲は畑で、野鳥たちには住み心地が良さそうな所である。

  

とはいえ、増水で濁った水面に、冬の水鳥は僅かしかいなかった。
湖の一番奥からの眺め。

  

中州の木陰で休むカワウ。

   

湖を半周し、ふと見上げると、薄曇りの空に光の輪が懸かっていた!



これは、「ハロ」と呼ばれる現象らしい。
雲の図鑑によると、「太陽や月の光が、雲中の六角柱状の氷晶によって曲げられ
円形の光の輪が出来る現象。」とある。
視半径が22°のものが最も多く、22°内暈(うちかさ)というらしい。

視半径なるものをどうやって計るのか知らないが、
今までにも見たことがあるような無いような、しかし意識して
天空の光の輪を、これほどはっきり見たのは初めてである。

不思議な心地で、潟の一周を終えた。

 

上堰潟は、どのような季節どのような天候でも、その佇まいが美しい。

    

追記:この記事を書いた翌日の朝、我が町でもハロが見られたらしい。



 



Posted by Ru Na - 2015.05.17,Sun
前日気温が30℃まで上がったのが嘘のような涼しい朝。
雨がなかなか降り止まないので、16日の鳥調査には少し遅れて行った。

先月の調査の時、工事中の川原で抱卵していたイカルチドリ。
帰って調べると、イカルチドリの抱卵期間は27日という事分かり、
そんな長期間工事の影響を受けずに持ちこたえられるか心配になり、
抱卵場所を囲むようにテープか何かで印を付けられないか、
調査に参加したベテランに相談したが、その作業のため人が近づくと
ストレスを与えるので、かえって危険と言われ、
運を天に任せるしかない状況だった。
その後、相談した人が河川課に交渉し、ロープで囲った立ち入り禁止の
エリアをうまく作ってくれた。

最初の巣は駄目だったらしいが、その近くに巣を作り直して、
ちゃんと抱卵している姿を見ることができた。

 

抱卵の交代。

 

一転して安全な場所になって良かったね、イカルチドリたち。
川の別の所では、同じように小石の間にコチドリが営巣する川原は、
人が踏み込んだりして危険だらけである。

近くの中州にもちょこちょこ歩く小さな姿。
シギが群れでいた! クサシギでは?と皆が言う。

 

ここでこんなシギの群を見るのは始めてである。9羽いた。
胸の班と眉班から、後でキアシシギと判明。
クサシギは単独でいることが多いらしい。

  



近くに川の常連のイソシギもいた。

 

緑地公園の緑がずい分濃くなっている。

      

近頃近所にあまりいなくなったヒヨドリにやっとあえた。

 

愛らしいモズの巣立ちビナ。

  

イワツバメはずい分数が減った。

 

調査コースの一番上流地点まで行くと、アオサギとゴイサギが
餌取りをしていた。

 

 

    

帰りがけに、部分白化のハシボソガラス“白黒ちゃん”に
久しぶりに会った。相変わらずおっとりとして上品な子である。

  

 




Posted by Ru Na - 2015.05.12,Tue
5月10日は河口の森での探鳥会。
先日から、この辺りの川の水がどんより濁っているのが気になっている。

  

雨も長く降らないのに何故?
支流から泥水が流れ込んでいるらしいのを発見。
支流の上流で工事をしているのだろうか?
このどんよりした水に、だいぶ数が少なくなったキンクロハジロが
20羽ほど浮かんでいるのだが、いつまでも濁ったままの水に
戸惑っているような顔をしている。

 

森に入ると、柔らかな葉や開きかけた小さな花が溢れる若緑の饗宴。
木漏れ日がチラチラする木立で、エナガやムシクイの群に取り囲まれた。

  

道の前方にホオジロが1羽降りて、機嫌良さそうに地面をつついたり
いつまでもホッピングしているので、先に進めず
探鳥会のメンバーと合流するのが遅れてしまった。



森の中でまたムシクイの群に出会った。
忙しげに枝から枝へ動き回るのはセンダイムシクイ。
「焼酎一杯グィー」と聞きなされる鳴き声で判定できるが、
なかなか姿を捉えられない。

  

大きな目がチャームポイントのコサメビタキも混じっていた。

 

森を抜けて森の端から海を臨む。青が濃さを増した初夏の海である。

     

皆、遠いテトラポットの上のシギを夢中で見る。キアシシギが5羽。
探鳥会メンバーが引き上げた後、浜に私と残ったもう1人が
クロサギを発見! 本来海辺のサギだが、私が海辺でクロサギを見たのは
これが始めてである。
コロニーに時々遊びに来るより、大きなテトラポットの下のクロサギは
とても小さく見える。一生懸命餌取りをしていた。 

 

砂と植物の造形。

  

鳥合わせの間にも、イソヒヨドリが現れたりした。
解散後に歩いた森に、新緑の葉を食べているカワラヒワがいた。
何故か黒班がある頑丈そうな嘴で突かれた葉は穴だらけ。



五月の探鳥会なのに、珍しく出なかったキビタキも、
帰りがけに、その美声と共に姿を見せてくれた。



まるで緑の衣をまとった森のレディが腕を伸ばした様な木。

      




Posted by Ru Na - 2015.05.10,Sun
瓢湖に残っていたのは、コハクチョウ8羽にオオハクチョウ1羽。



上の写真はコハクチョウ。オオハクチョウは嘴の黄色の範囲が広い。
泥に頭を突っ込んだのか、この子の頭は少し黄色に染まっている。



広々とした湖面を皆でゆっくり廻っていた。

  

  

瓢湖には元々溜池だったメインの湖に、隣接する3つの池がある。
葦など自然の草木に囲まれて、鳥が住みやすそうな湿地帯である。

          

   

ハクチョウたちは橋をくぐって、隣の一番大きい池の置くまで行き、
岸辺近くですっかりくつろいだ様子をしていた。

  

この付近は、冬季人の立ち入りが禁止になる場所なので、
かれらがもっとも落ち着ける場所なのかもしれない。

  

葦原にアオサギの幼鳥が隠れていた。

  

以前、その身体の長さに驚いたアオクビアヒルも健在。
冬の水鳥が少なくなった湖の主のような顔をしている。

  

コガモ以外の居残り組のカモたちも、健康上の問題がありそう。
おそらくここで越夏するのだろう。
羽を少し痛めているらしいオナガガモが水に入るところ。

 

こちらのヒドリガモは舌を出しっ放し。嘴にうまく収められなくなったようだ。
見ていると胸が痛むが、餌を食べるのに特別苦労もないようだった。

 

他の場所だったら、生き抜くのが難しいかもしれないが、
ここなら地元の人に大切に見守られて安全に生きていけるだろう。



この子と仲良しらしいスズガモの♀。
具合悪そうなところはない。ヒドリガモとただ一緒にいたくて
居残っているのかもしれなかった。



野鳥を取り囲む環境がどんどん悪化する中で、
瓢湖は鳥たちが安全に安心して過ごせる、貴重なサンクチュアリである。

 

 



  




Posted by Ru Na - 2015.05.09,Sat
連休後半に、久しぶりに瓢湖を訪ねた。

  

晴天続きの初夏の陽気。4日、一日だけ降った雨のせいか水量は多く
水は濁り気味だが、この湖はいつ見ても美しい。

  

ハクチョウの越冬地として名高く、冬にはハクチョウと水鳥で賑わう湖面も
今は静けさの中にある。
傷病で渡れなかった少数のコハクチョウやオオハクチョウと、
まだ残っているコガモなどが、のんびり過ごしていた。

  

会えるかなと期待していたツルシギ、やっぱりいた!





日を浴びて思い思いにくつろぐ様子が可愛らしい。
色が薄い子は若鳥か?













Posted by Ru Na - 2015.05.03,Sun
ラ・フォルジュルネが開催中である。

    

いつもゴールデンウィーク中なので、他の予定とぶつかってなかなか行けない。
今年は特に、新幹線開業で例年より人も多いだろう。私は人ごみが苦手である。
が、今回のテーマは無視できない私の大好きな「バロック時代の音楽」。
いろんな古楽アンサンブル等による魅力的なプログラムが目白押し。
マラン・マレのヴィォール曲など、曲名を見るだけでうっとりしてしまう
公演予定表を見ていて、中野振一郎のコンサートを見つけてしまった。
地方ではその生演奏を聴く機会はなかなか廻ってこない。
どうしても欠かしたくなくて、前売り券を買ってしまった。

中野振一郎は、世界の優れたチェンバロ奏者十指の一人で、
ラジオやTVで聴くその演奏にいつも惹かれてきた。
お昼過ぎのあまり都合がよくない時間帯だが、何とか時間をやりくりして
出かけた。
いつもアウトドアのいでたちで川原や森ばかりに行っていて、
近頃あまり街なかを通らないので、駅周辺の普通の服装をした人の雑踏が
かえって新鮮に思えた。

駅前では吹奏楽団の演奏、県立音楽堂の前の広場には椅子とテーブルが並らび、
音楽堂で売っているランチボックスを、ビールと共に広げている人々。

        

地下のコンコースでは、楽器体験コーナーに列ができていた。
時間があったら私もハープに触ってみたい。

コンサートは、J,S.バッハ、パーセル、F.クープラン、フローベルガー
と、バロックのお国めぐりの趣向。
中野さんのユーモアあふれる軽妙な説明が間にはさまれる。
その語りのすぐ後に、其々の国のバロック音楽の特徴や雰囲気を
弾き分けた演奏に入っていけるなんて、やはり只者ではない。
こじんまりして室内楽向きのアートホールが、チェンバロの
華麗で繊細な音に満たされ、17世紀のヨーロッパの典雅な宮廷というより、
それより前の時代のゴシック建築、それもケルンやランスの大伽藍の、
全ての石が力学的に正しい位置に収まり、どれ一つとして取り除くことは
出来ない緊張感の上に積み上げられたアーチや空に向かって聳える尖塔を
見るような心持がした。

最後の曲は、J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータの
有名なシャコンヌを、中野さんがチェンバロ用に編曲した大作。
ギドン・クレーメルの素敵なカデンツァ付きの演奏や、ブゾーニ編曲の
ピアノ版-ミケランジェリの演奏に匹敵する美しさだった。

 

チェンバロの鍵盤は二段になっている。この鍵盤から
とても一人の奏者によるとは思えないほどの、色彩豊かで厚みのある
音が紡ぎ出されたのだった。

  

感動覚めやらぬ心地で、音楽堂のエントランスホールにいたら、
何と中野振一郎御本人が普通の通行人のような顔で現れ、
少しお話しすることもできた。そして握手も!
鍵盤奏者でこんな気楽に握手に応じてくださるなんて・・・・。
世界的な有名人なのに、偉ぶるところが微塵もない
とても気さくな方だった。
だから、このようなストレートに“音楽そのもの”(G.グールドが
リヒテルへの敬意に使った言葉)に入り込む演奏ができるのか。
元々ファンだが、いっそう大ファンになった。














Posted by Ru Na - 2015.04.30,Thu
昭和の日の29日、城の庭園で早朝探鳥会が行われた。
柔らかな若葉に包まれた木々を見上げると、ステンドグラスのように
透かす光が緑をなし、木漏れ日がちらちら揺れる。

  

6時集合という早朝にも関わらず、大勢が集まった。初参加も多い。

          

そんな緑の梢に響き渡るのはキビタキの美しい声。何羽も競うように鳴いていた。

 

黄色いキビタキに青いオオルリが揃って、さながら夏鳥のシンフォニー。

 

こちらはオオルリの♀。地味だけれどやっぱり愛らしい女の子。

 

カワラヒワとスズメが仲良くお食事中。

 

池にせり出した茶室の屋根に、きらりと何かが光った。

        

屋根を足場に、カワセミが池に飛び込んでいたのだった。

 

菊桜は少し見ごろを過ぎていた。

 

            

芝の上を走るハクセキレイ。

 

枝の上にちょこんと座っているのは・・・・?

 

セグロセキレイの、利発な目をした巣立ちヒナ。

 

しきりに鳴いて親を呼んでいると、親鳥が餌を運んできて口に入れた。

  

  








Posted by Ru Na - 2015.04.20,Mon
18日の中流域鳥調査は快晴。光が眩しすぎるがそう暑くもない。
いつものメンバーの欠席者が多く、少人数で丹念に見て回った。
近頃めっきり少なくなったコガモ。

  

もう旅立ったかと思うと、また現れるセグロカモメ。
川の中でのんびり日向ぼっこ。

  

河川工事は、両岸芝張りのための整地が行われている。

             

  

工事車両がローラーで整地している近くにイカルチドリがいた。

 

鳴きながら歩くその近くに、抱卵中のもう1羽が・・・・・。

 
          赤円は、部分拡大してあります。

工事人にその事を告げて注意をお願いしたが、心配である。
イカルチドリは県の絶滅危惧II類に指定されている数少ない鳥であり、
河川敷の小石の間に卵を産むので、人の活動の影響を受けやすい。
後で調べてみると、抱卵日数は27日。
孵化まで何とか、工事で巣が壊されずに持ちこたえてくれるだろうか。

緑地公園ではツグミが熱心に採餌。

 

この日はヒヨドリが少なく、代わりにムクドリが多かった。
この子はまだとても若そう。

 

上流に行くと、遊歩道を補修工事している。
この辺りは河川工事をしない約束だが、遊歩道の周囲の潅木が
ばっさり切られて、鳥の隠れ場所が少なくなってしまった。

  

更に上流、ノビタキやイソヒヨドリ、イワツバメなどが観察できた。








Posted by Ru Na - 2015.04.13,Mon
日替わりの天気、季節の振り子は、冬と春を行ったり来たりしている。
12日の定例探鳥会は快晴の日にめぐり合わせた。
光があまりにも眩しくて、サングラスをして朝出かけた。
もう旅立ったかと思っていたセグロカモメに再会。

  

明るい川のヨシガモの、頭が日の光で緑に輝く様を久しぶりに見た。

  



すっかり夏羽のカンムリカイツブリも気持ち良さそう。

  

探鳥会には、初めてという一般参加も多く、大人数が集まった。

           

木々の緑がどんどん増えている。



渡ってきたばかりの夏鳥には、期待していたように会えなかったが、
それでもこの日は41種の鳥が観察できた。

解散後、再び森を一周する。
方々の桜の木にはメジロが群れ、池には花びらの模様。



           

渡り前のジョウビタキ♂♀を見た後、
森の中でようやく夏鳥ルリビタキに出会った。

  

小川ではルリビタキ♂が水浴び。

  

少し離れた場所に♀もいた。

  

帰りがけに出会ったホオジロ。

  

昼を過ぎて川沿いに帰ると、河川敷は花見客でいっぱい。
桜の花吹雪が遊歩道に散り敷いて、薄紅の絨毯のよう。

   










Posted by Ru Na - 2015.04.10,Fri
近年、特に春先の寒暖差がますます大きくなっているが、
それにしても今年は極端すぎる。
5-6月並の気温になるかと思うと、冬に逆戻り。
桜の開花宣言は、いつになく早い3月31日だったが、
川原の桜はまだ冬木とそう変わらない。

4月1日、いきなり蕾がこんなに赤くなった。少しだけほころんでいる。

  

翌日開きかけた花が、夜にはすっかり木を白く覆っていた。
4月3日、強風吹き荒れる雨の一日。
雪融け水も加わって増水した川は、渦巻く濁流。
雨風に揺れてけぶる花邑は、何か凄まじい光景である。

                 

 

ソメイヨシノは1本の木が挿し木で増えたクローンだという。
他の木がようやく冬から目覚め始めた時期に、桜の白い花だけがいきなり
葉のない黒々とした枝から吹き出すように咲く。
この異様さは、青空の下より薄曇りや夕刻などの方が一層際立つ。
薄紅を含んだ白い手毬の連なりが、ふるふると膨張してゆくよう。

4日は快晴になったが、川は相変わらず激しい濁流。
上流の方を工事して以来、春先の増水時の水位がかってないほど高くなった。
5日になっても水が退かず、冬の水鳥たちの姿も見あたらなない。
わが友、カワガラスも心配である。無事に非難しているだろうか。

                      

6日、ほぼ満開。

  

                    

4月8日夕方、花が散りかけた日本庭園。



              

芝にこぼれる椿の赤が、夕暮れの薄明に冴え冴えと映える。
このしだれ桜もピークを過ぎた?

  

                         

晴れの日と交互に降る雨で、今年は散るのが早いと思っていた桜花。
9日の河岸、まだ満開状態を保っていた。

                        

 

 

  


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