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Posted by - 2024.05.15,Wed
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Posted by Ru Na - 2015.04.06,Mon
市内を流れる二つの川は、山のある場所でとても接近している。
昔、二つの川の間の台地を、よく自転車で走った。
上流に向かうと、台地左手の下に流れる川が見え、しばらく行くと
右手の下にもう一本の川が見えてくるという具合である。

自然史資料館を出て、側を流れる川を渡り、少し上流から右手に折れて
台地を横切ると、私のフィールドである川の上流地点に出る。
この辺りから、川はすでに渓谷の様相をしている。

 

交通事故に遭う前はよく、自転車で道のどん詰まりのダムまで登った。
今は急坂が登れないので、上流区間に来るのは何年ぶりだろう。
ダムの手前にある最後の集落で一休止。以前は古い吊り橋があり、
はるか下方の川原にどこから降りたかもう覚えていないが、
子供の頃よく家族で遊びに来た場所である。

老朽化して渡れなくなった吊り橋の横に架けられた橋も、
ずい分古くなった。吊り橋は跡形も無く撤去され、
橋の袂の農協の直販所だった建物の横に、ミツバチの巣箱が
積み上げられていた。

  

ダム湖に向かう。所々こんなに雪が残っている。

 

道は途中で落石のため通行止めになっていた。
車から降り、辺りを散策。空気はひんやりとして鳥の声もほとんどない。
平地ではこの冬暖かくなったのが早く、いつも川原の方々にいる
ウグイスが、何故か今年はほとんどいないので、
山も雪が少ないから早々に山に行ってしまったとばかり思っていたが、
山は雪が深かったようである。みんな山でなく南に移動していたのかしら。

 

 

ダムの設備で堰き止められた水の色や急な瀬を眺め下ろしていたら、
対岸の木から白い鳥が舞い上がり、ふわふわ飛んで行った。
小さな白い点にしか見えないその鳥が、何だかまだ会ったことのない
ヤマセミのように思えた。

 

後で、10秒しか撮れなかった映像をスローモーションやズーム加工して
ベテランに見てもらったら、推測が当たっていた!
遠くて本当に白い点だったけれど、これが私のヤマセミの初見になった。









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Posted by Ru Na - 2015.04.06,Mon
先日初めて、市内の山の方にある県立自然史資料館を訪ねた。

   

入ってすぐ出迎えるのは、県の鳥イヌワシの剥製。
こんなに大きい鳥とは知らなかった。

  

動植物や鉱物の標本が並んでいる。

  

珍しいヤイロチョウやコウライウグイス、ヤマショウビンなどの剥製も。
いずれも県内で事故で亡くなったらしい。

  

動物の骨格標本もある。  



              



               

古い科学実験装置の展示。真鍮などのどっしりした質感に、
形の面白さがアートオブジェのようで、創造心を刺激する。



               



                

実験体験コーナーでは、思わず夢中で遊んでしまった。

   振り子の実験器具。

図書閲覧室には、能登のトキ保護の第一人者だった村本義雄氏が寄贈した
村本蔵書コーナーがあった!
ここが自転車で気軽に来られる場所なら、この貴重な蔵書を見に
時々訪れたいものだが・・・。






Posted by Ru Na - 2015.04.01,Wed
雪の科学館を出て、しばらく湖畔の小さな公園を歩く。
湖の向うに噴水が上がった。
冬季この潟の周囲に集まるコハクチョウをイメージしているという。

  

湖上のヒドリガモにカンムリカイツブリやヨシガモが混じっている。

  

公園の水際はコンクリートの護岸がしてあるが、その外側
多くの木が湖面に張り出すように枝を伸ばし、水鳥たちの隠れ場所に
なっている。

 

折れ曲がった枝の造形が面白い。と眺めていると、
曲がって水面に着いた部分から新たな根がいっぱい出ていた。

  

ヤナギの仲間だろうか。嬉しくなるような繁殖力。
公園内の木とこの水際の木の間を、エナガたちが行き来していた。
コゲラが1羽、忙しそうに松の幹をつついていた。

 

こちらはハンノキ?

  

水面を屋形船が滑っていくのが見える。
乗ってみたいがもう夕方。そろそろ運行時間も終わりかもしれない。

  

片山津温泉街の方に行ってみた。
近くを通った事は何度もあるが、街に入るのは初めて。
遠くから見るより、実際はもっと落ち着いたたたずまいだった。
谷口吉生によるガラス張りのモダンな総湯も、周りの風景と調和している。

  

浮御堂の桟橋に行くと、ちょうど屋形船が着いたところで、
船頭さんが特別にもう一度船を出してあげると言うので、
早速乗り込んだ。

  

湖を廻る間に日が落ちてゆく。

  

 

風のない湖上を、白山や温泉街など見ながら一周した。
その後、温泉街に気になる建物があったので見に行く。

 

各温泉旅館に温泉を配湯する配湯所だった。

  

その側の公園の池のほとりに、木造の細長い建物がある。

  

中をのぞくと、誰でも利用できる足湯場だった。
誰もいないので、そっと片足だけ浸けてみた。熱い。
 
 

そのうちタオルを持った親子連れがやって来た足湯を後に、
暗くなった潟の周りをぐるっと廻って帰路についた。




 



Posted by Ru Na - 2015.03.31,Tue
すっきりと晴れ上がった28日、県内にある大きな潟で、
まだ近くまで行ったことのなかった柴山潟へ。
雪を抱いた白山の峰がくっきりと青空に映える。

  

湖面にはまだ冬の水鳥。ヒドリガモが多い。

 
方々から、ぴゅう、と可愛らしい鳴き声が響き渡る。
 

湖畔の「中谷宇吉郎 雪の科学館」へ。

  

木造の六角形が連なる建物は、磯崎新の設計。風景にうまく融け込みながら、
六角形という自然科学で重要な形が、さり気なく科学の世界に誘う。

  

館内には中谷宇吉郎の研究テーマであった雪の結晶のパネルや、
いろんな資料が展示されて、中谷博士の人柄や研究の道筋を辿る事ができる。

  

記念品など思い出の数々。右の掛け軸は絵を描くことも愛した博士の手による、
有名な「雪は天から送られた手紙である。」がしたためられたもの。

  

窓が切り抜く風景は、潟に通じる小川の眺め。

  

結晶のサンプルを収めていたという木棚の横に、実験コーナーが設えてあって、
スタッフが冷凍庫の中にダイヤモンドダストを発生させると、
それが上のモニターに映しだされる。

  

ダイヤモンドダストの中にシャボン玉用溶液に浸けた枠を入れると、
皮膜にたちまち雪の結晶が生成していった。
その皮膜を指で突いても、その部分に穴が開くだけ。完全に凍っている。



約25分間の中谷宇吉郎の世界のビデオもよく出来ていて、
湿った雪の北陸から乾燥した厳寒の北海道へ行き、雪の結晶の美しさを発見、
アラスカからついにはグリーンランドの氷原の地下に研究所を作った流れが
よく分かった。
2階の中庭は、グリーンランドの小石を敷き詰めてある。
そこに霧が噴出しているこのコーナーは、博士の次女の手によるものらしい。

  

昨秋まで北欧にいたつれあいは、グリーンランドまで
足を伸ばせなかった事をしきりに残念がっていた。

中谷宇吉郎は気象庁に勤めていた故伯父の師匠である。
この記念館を造る時、伯母がゆかりの資料を寄贈したので、
何となく親近感は持っていたが、あまりよく知らなかった。
多くの著作から抜き出した文章がちりばめられたパネル展示があり、
それを読んでいくうちに、博士は美に取り付かれた人だと
思われてきた。
この美しい湖畔で、自然の造形の不思議と美しさに対して素直に驚嘆する心を
育み、その感性を生涯自分の中心にストレートに据えていた人ではなかったか。

自分の郷里の湖にはバンという水鳥がいて、どことなくこの世のものでない
ような鳥である。という内容の一文があって、感じ入った。
赤い嘴に黄色い脚を持ち、ひょこひょこ泳ぐ小さな黒いバンは、本当に
何か不思議な感じがする鳥である。
一見黒い全身も、光が当たると濃茶と灰青のツートンカラー。
その境界の白がギザギザした線のような印象を与える。
この様な身体の色彩のみならず、自分より大きい水鳥の影から
不意に泳ぎ出し、つつーと河岸の草に入り込む様子は、確かに
他の鳥と別の時間を生きているような感じがする。

現在バンは少なくなって、出会う度、何か特別なものを見たという
気分になるが、その感覚は数の多い少ないとは別ものである。
今多く見られるのはオオバン。以前はこのオオバンの方が少なくて、
バンとオオバンの立場が入れ代わったという具合である。
博士の時代にはこの潟に多くのバンがいたのだろう。

そんな思いを廻らせながら外に出ると、オオバンが1羽、
わが道を行くといった様子でひょこひょこ泳いで行った。

  













Posted by Ru Na - 2015.03.23,Mon
鳥調査の間にも、オオジュリンの姿が見られた。
帰り際のあちらこちらで、また出会った。

 

葦に縦止まりをして、しきりに虫を探したり、せわしなく飛び回る。

 

 

 

 

先日から、川辺の草むらでこのオオジュリンたちをよく見かける。

 

光る川を見つめながら、物思いにふけっているようなムクドリもいた。

 







Posted by Ru Na - 2015.03.22,Sun
3月21日の鳥調査は、始めはいく分風が冷たかったものの4月の気温。
何となく白っぽくなった光に、土も草木もまだ寝ぼけているような、
そんな川べりに、いつものメンバーが集まった。

 

左岸の工事はほぼ終わったもよう。右岸は芝張りをしている。

            

まるでコンクリートの大きな水路になったこの川が、かって緑の素敵な回廊のように
草木で覆われていたなんて、始めてみた人は想像できないだろう。

この付近にキジはいなくなったが、小石の川原にはイカルチドリたちが健在。

 

川に沿った緑地公園では、椿が「赤い!」と叫んでいた。

 

茶花に使うような、花があまり開かない種類である。

          

少し上流に行くと、うららかな日差しの下のカワアイサのカップル。

 

ダイサギも岸辺でのんびり日向ぼっこ。

 

イソヒヨ君も出て来てくれた。

 

ツグミやシロハラ、コゲラ、カワラヒワ、シメなど、常連は少なかったが、
ヒレンジャクの群がいた。
何故か今年は、ウグイスやホオジロがほとんどいない。









Posted by Ru Na - 2015.03.17,Tue
ひどい寒波が来たかと思うと、また気温が高めの日々。
川では冬の水鳥たちが急に少なくなった。
そんな中で、セグロカモメはいつもの場所でまだのんびりしている。

 水浴びする様子。

 

 

 

 

 

 

 「ああ、さっぱりした。」

 






Posted by Ru Na - 2015.03.09,Mon
ずっと会いたいと思っていて、割とすぐに会えそうな気がするのに
今までなかなか会えなかった鳥。

       

毎年の一時期、日本海側に少数飛来するこの鳥。去年は近場に来なかった。
今年は現れたという情報を得て、今度こそはとわくわくしていたが、
猛禽か何かに襲われたのか、背中に傷を負っているらしいと聞き、
渡ってきたばかりで疲れている上に負傷しているこの子が、
押し寄せるカメラマンに囲まれるのかと想像すると、一転して気が滅入った。

何となくおイモに似ていて、ポポーと鳴くらしいので、
未だ見ぬこの子を、ひそかに「おイモポーポーちゃん」と呼んでいる私。
ポーポーちゃんのストレスが少しでも減るように、あえて探すまい、
今年も会えなくても構わない、ポーポーの安全第一と思っていた。

とはいえ、8日はポーポーのいる場所で定例探鳥会。
天気が悪くなさそうな日曜日だから、探鳥会メンバー以外にも、
情報をキャッチしたバーダーが、県外からでも大勢がこの森に来るだろう。
どんな様子かとても気になる。

朝出かけた時は小雨もよい。最近は気温が高いので川に水鳥が少ない。
それでも追いかけっこしているカワアイサたちやセグロカモメのカップルがいた。

   

下流には、夏羽と冬羽のカンムリカイツブリが共にぷかぷかしている。

  

とても小さいのに、カンムリのように首をぐるぐるさせて羽づくろいする
ハジロカイツブリも元気そうな姿を見せた。

  

森の中で、こちらも最近飛来して話題になっているヒレンジャクの群
に出会った。空気が漏れた笛のような声で鳴き、
見る者がちゃんと距離を保てば、観客を気にしていない様子。

  

 

キレンジャクが1羽だけ混じっていた。よく写っていないが、尾先が黄色い。

 

あちらこちらでポーポーを待ち受けるカメラマンの群もいた。
探鳥ルートを皆で歩いている途中、ポーポーが近くにいるらしいと
情報が入り、そっとしてあげたい、でも遠くからでもちょっと見たいと、
結局わき道にそれた数名の後を追って、公園内の建物の横に忍び足。
フェンスの向うの草むらの中で、盛んに地面をつついて採餌している
小さな姿を見た!

 

他のメンバーも戻って来て、皆で遠くから、
「背中の羽が盛り上がっているね。でもこの様子なら傷はそう重大では
なさそう。」など、ささやきながら、しばし見とれていた。

 

ポーポーちゃん、沢山食べて体力をうんと付けてください。
明日からまた天気は悪くなるし、平日になるから人も減って、
もっと落ち着けるでしょう。と心の中で話しかけて場を離れた。

森の木々は芽吹き始めている。解散後、いろんな植物の芽吹きを
見て歩く。かなり緑が吹きだした枝、未だほんの小さな芽の枝・・・。

    

繁殖羽で頭が白くなったカワウと、まだ幼くて胸が白いカワウ。

 

今日は嬉しい事に、道中ドバトの群を方々で見かけた。
秋からあまり姿を見せず、数の減少が心配されるこの子たちが、
暖かくなったからか、活動を始めたようである。

  

 


 
 



Posted by Ru Na - 2015.03.07,Sat
2月3日、中州と右岸の間にシャベルカーが入って、水路が出来つつあった。
もう中州には入れない。

  

2月4日、シャベルカーはコロニーの下流端の橋の下を掘削していた。
その後は雨や雪の日が多く、4~5日に一度しか見に行けなかったが、
懸念していたような、中州が削られるという事もなく過ぎていった。
とはいえ、右岸から切り離された中州の上流側はとても細い。

  

土の補強になるような木もここには生えていないので、
春先の増水時に、土が水で崩れないか心配である。

  

ともあれ、この水路が出来た事によって、水の流れも良くなり、
増水はある程度緩和されるだろう。

2月15日、右岸の2箇所に積んであった土砂の山が無くなった。
工事も終盤にかかった様だ。
2月16日、シャベルカーはまだ橋近くで作業している。土ならし?
2月20日、シャベルカーは中州上流端近くの1台だけになった。
その1台も21日に無くなり、23日には、遊歩道脇に敷かれていた工事用の
鉄板も撤去される。目印の杭はまだそのまま。
2月28日、その杭も抜かれていた。工事は終了したらしい。

3月2日月曜日、河川課に電話して、サギコロニーの工事が終わった事を
確認した。上流区間の方はあと少しだけ。
ただ、まだ工事で痛んだ道路の補修や、県による最終検査が残っているとのこと。









Posted by Ru Na - 2015.03.01,Sun
サギコロニーの中州に始めて入った翌日は雨。
翌々日も小雨に時々雪が混じる天候だったが、中州に入れる間に
なるべく手入れをしておきたい。合羽を着て出かけた。
枯れかかった木を覆う冬枯れの蔓をなるべく取り除き、
ゴミの回収。自転車で持ち運ぶしかないので、木に悪影響しそうな
緊急性の高いものだけ拾い集める。

24日の中流域鳥調査日の午後も行って、作業の続き。
園芸用のハサミを持参して、なるべく蔓の根元を切る。きりがない。

25日は鳥調査のメンバー2人が手伝ってくれた。
一人は鎌を持ってきて、蔓の根元を効率よく切り、回収したゴミも
車で持ち帰ってくれた。
私は見なかったが、中州先端にキツネが入り込んでいたらしい。
中州が岸から切り離されれば、サギの天敵になるこんな動物も入れなくなる。
この日も、他のメンバーが帰った後も1時間残って、
あたりが真っ暗になるまで作業を続けた。

冬枯れの木に去年の巣が残っている。

  

しばらく雨続き。29日夕方に行くと、工事人さんたちが、
明日から中州に入れなくなると言う。
ひたすら蔓の除去を続ける。倒木を完全に覆っている蔓を少し切ってみたら、
まだ生きている枝があった。
それで、もう駄目かとあきらめていた倒木の蔓の除去にも手を付ける。

中州に生えている木は主にタチヤナギである。
他県では、河川やダムの工事の後、土が崩れるのを防ぐため、
わざわざ植林することもある、岸辺の保全に役立つ植物である。
生きのいいタチヤナギの枝先を切って、根付く事を願って
枯れた木の側の地面に挿したりもした。

悪天候が続くが、幸い雪は少なく道は雪に埋まっていない。
2月1日、雪がちらつく中サギコロニーまで自転車で行くと、
まだ中州に入れた。
出来る限りのメンテナンスをする。

中州下流端を望む。

  

タチヤナギ密集地帯の更に先端は地面が窪み、水溜りができていた。

  







Posted by Ru Na - 2015.02.28,Sat
サギコロニー右岸とその上流区間の工事について、
現地で河川課と3施工業者に具体的な話を聞いたのは1月13日の月曜日。
その週は草刈だけがされ、翌週から本格的な工事が始まった。

今回のサギコロニーの工事は、土砂の堆積で中州の上流の方が
ほとんど右岸にくっついて陸続きのようになっている部分を、
右岸を掘削して切り離すというもの。

1月21日、右岸の草木が伐採され、中州に立ち入れる状態になっている。
昨冬も、サギのいない季節に中州に入って調査したかったが、
藪や倒木に阻まれて入ることができなかったので、この機会にと
中州に入ってみた。夕方、工事人さんはもう作業を終えていた。

  

3年前は中州全体に木が茂っていたのに、その後木が枯れ始め、
2年前の梅雨時の増水で枯れた木が流されたか、中州の中ほどに
空間が開いた。去年は中州でまとまった木の茂みは、下流端のみになり、
地続きでノラ猫なども入り込むせいか、中州の営巣数は減少した。
その分、左岸下流の木立に過密に営巣し、いろんな悲劇も起こった。

入ってみて驚いたのは、木が枯れて空き地になった面積が
岸から見るよりも広く、まばらになった木も枯れかけているという事。

   

何故こんなに急速に枯れてしまったのか。
木の自然なサイクルではなさそうと見回すと、枯れかかっている木の
根元には、ことごとくビニール状のものが巻きついていた。

剥がしてみると、園芸用の土を入れたり土嚢に使ったりするような
かなり大きいもので、帯状になった中に土が入っていた。
それを取り除いた部分の幹は相当痛んでいる。

  

  

最初、誰かが木を枯らすために、除草剤などを混ぜた土入りの
ビニールを巻きつける事をわざとやったのかと思った。
とにかくこのビニールをみんな取り除かねばと、せっせと作業。
木が茂っている中州先端は、少し地面が高くなっていて、
こちらはあまりビニールが巻きついていない。
どうも上流の方の河川工事などで使った土嚢袋などが、
増水時に流されてここまでたどり着いて木に引っかり、
水流で巻き付いて木の根元を傷めた上に、蔓性植物が生え、
強靭な蔓で木全体を覆い、木を枯らしたようだ。

もう薄暗くなったが、工事が進めば中州に入れなくなる、と
片っ端からビニールを剥がしていった。
そこいら中に散乱している漂着ゴミの中で、放って置けば
いずれ木に絡みそうなものも同時に回収。
河岸から見れば小さな細い中州だけれど、実際の面積は案外広く、
思うようにはかどらないままに暗くなってしまった。




Posted by Ru Na - 2015.02.24,Tue
このところ春のような暖かい日が続いている。
21日の中流域鳥調査は晴天で、久々の日差しが眩しすぎて、
こんな明るさに慣れていない目は、鳥の姿をなかなか捉えられなかった。

きらきらする水面を、コガモたちが滑ってゆく。

  

この日はやたらモズが多かった。そろそろ囀りの季節?

  

一瞬だが、シメに追い払われているヒレンジャクが見られた。
青空をバックに、セグロセキレイ。(と、皆は言ったが、ちらりと見えた
横顔がハクセキレイのように私には思えた。)

  

工事区間を過ぎると、対岸にカワアイサ・レディースがいた。
きれいどころが集まって、何となく華やぐ光景。

  

遠くからだけれど、キセキレイにも会え、
新年から出会った鳥は、ようやく65種を超えた。
ずっと工事の監視や心配なカンムリカイツブリの様子見に費やす日々で、
遠出はせず、いつも同じ川筋の行き来で会った鳥ばかりだから、
これでも、まずまずの数かもしれない。

帰り道、ダイサギの優雅な動作にしばし見とれる。

  

ツグミは草の上で何か見つけてゴキゲン。

  

イソヒヨドリ♀が、また出てきてくれた。

  







Posted by Ru Na - 2015.02.16,Mon
15日の中流域探鳥会は、初めは霧の様な小雨の中、
冬木立がけぶるようで、何となく春の気配がした。
水鳥は少ないが、小鳥の群が活発に行き来していた。

大分成長した白黒ちゃん。大人になるとこの白い部分が
もっと薄くなるのでは、とベテラン。

 

今年初出会いのコサギ。

 

シメやイカル、それにエナガの群。

 

そして、アトリも群で木々を彩っていた。

 



中流域の工事も、あとは河川敷の整備を残すのみ。
久しぶりにここに来た人は、その変わり様に驚いていた。



      

緑の木々や草に覆われ、自然な湖畔のような雰囲気を漂わせていたかっての
光景は跡形も無い。
工事車両を通すための鉄板が、見ようによっては現代アート。

  

次第に天気は回復し、穏やかで暖かな一日となった。
解散後、探鳥区間より下流に向かうグループと河岸を歩いた。
水鳥たちはこちらに来ている。

 

 

最近よく芝の上にいるツグミが走り回っていた。

 







Posted by Ru Na - 2015.02.14,Sat
東京―金沢を結ぶ北陸新幹線の開業が、あと1ヶ月に迫った。
連日地方ニュースは新幹線色に染まり、
どうやって首都圏からの観光客をもてなすか、その経済効果は・・、
初日の始発の座席指定券は25秒で売り切れただの、大騒ぎ。
新幹線がいよいよ我が町にやって来るのが嬉しくって、
といったムードを醸すのに一生懸命で、
新幹線なんかいらない、なんて言おうものなら村八分にされかねない雰囲気。

確かに金沢から東京に行くには、1時間半ほど時間が短縮されて、
都合の良いこともある。
しかし、それはあくまでも金沢--東京間だけのこと。
在来線は第3セクターになり、直通電車は廃止されたり
運賃も値上がりし、不便の方が増えそうで頭が痛い。

観光客をいかに増やすかばかりの騒ぎは、あさましく、
環境や景観を破壊して、コンクリート壁が川を渡っていく。





Posted by Ru Na - 2015.02.09,Mon
藤井肇さんの突然の訃報を聞いたのは、丁度1年前。
造形作家の大先輩であり、世代は違えど仲間として、
いろんな展覧会や社会活動をご一緒してきた。

クリスチャンだった藤井さんの葬儀は、市内のカトリック教会で。
長く美術教師を務め、県会議員としても様々な不正を問いただしてきた
方なので、礼拝堂に入りきれない位の大勢の人が集まり、
はみだし組は、非情にも閉じられた礼拝堂の扉に耳を押し当てて、
ミサを聞いていたのだった。
式の後は近くのホテルの広間に、美術仲間など親しい者が集まって、
とにかく明るく送るのが、こんなパーティが好きだった藤井さんに
ふさわしいと、真っ赤に泣き腫らした目で冗談を言い合ったり談笑した。

会場を出て、粉雪が降りしきる中、夜の川原まで歩いた。
夕方降り始めた雪はすっかり道を覆い、ふかふかの雪に足を埋めながら
「藤井さんがもういないなんて実感できないなあ。」など思いながら、
川面に移る街灯の光の帯を見つめていた。

あれから1年。
日本海造型会議のメンバーが、藤井さんの展覧会を企画した。

  

少年時代の思い出をつづった、エッセイ記事も展示され、
いつまでもやんちゃな少年のようだった藤井さんの原点を垣間見た想いがした。

       
いつも美術館の広いスペースを埋め尽くすような、大きくて迫力ある作品を
創ってきた人なので、ここでも作品が空間からはみ出しそうである。

 

          

原発や核の問題に取り組んできた藤井さんの作品には、
世界の不条理さに対する怒りがこもっている。

           



                

阪神淡路大震災で息子さんを失った造型会議の仲間や犠牲になった方々への
祈りの心を込めた、無数の天使の絵で美術館を埋めたことがある。
今回の展覧会でも、古い扉から天使の姿がのぞいている。

     



 



  
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