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Posted by - 2024.04.19,Fri
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Posted by Ru Na - 2015.02.09,Mon
藤井肇さんの突然の訃報を聞いたのは、丁度1年前。
造形作家の大先輩であり、世代は違えど仲間として、
いろんな展覧会や社会活動をご一緒してきた。

クリスチャンだった藤井さんの葬儀は、市内のカトリック教会で。
長く美術教師を務め、県会議員としても様々な不正を問いただしてきた
方なので、礼拝堂に入りきれない位の大勢の人が集まり、
はみだし組は、非情にも閉じられた礼拝堂の扉に耳を押し当てて、
ミサを聞いていたのだった。
式の後は近くのホテルの広間に、美術仲間など親しい者が集まって、
とにかく明るく送るのが、こんなパーティが好きだった藤井さんに
ふさわしいと、真っ赤に泣き腫らした目で冗談を言い合ったり談笑した。

会場を出て、粉雪が降りしきる中、夜の川原まで歩いた。
夕方降り始めた雪はすっかり道を覆い、ふかふかの雪に足を埋めながら
「藤井さんがもういないなんて実感できないなあ。」など思いながら、
川面に移る街灯の光の帯を見つめていた。

あれから1年。
日本海造型会議のメンバーが、藤井さんの展覧会を企画した。

  

少年時代の思い出をつづった、エッセイ記事も展示され、
いつまでもやんちゃな少年のようだった藤井さんの原点を垣間見た想いがした。

       
いつも美術館の広いスペースを埋め尽くすような、大きくて迫力ある作品を
創ってきた人なので、ここでも作品が空間からはみ出しそうである。

 

          

原発や核の問題に取り組んできた藤井さんの作品には、
世界の不条理さに対する怒りがこもっている。

           



                

阪神淡路大震災で息子さんを失った造型会議の仲間や犠牲になった方々への
祈りの心を込めた、無数の天使の絵で美術館を埋めたことがある。
今回の展覧会でも、古い扉から天使の姿がのぞいている。

     



 



  
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Ru Na
性別:
女性
職業:
金沢市在住の美術家
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