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Posted by - 2024.05.05,Sun
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Posted by Ru Na - 2014.01.17,Fri
9月11日 午前5時20分頃。
右岸寄りの中州先端と左岸が見通せる、サギコロニー下流の橋の上へ。

   

山の端に薄っすら雲がかかる程度で、空は澄み、快晴になるらしい。
日の出前の朝もやはすでに明るく、川面には仄かな紅が映えている。
中州の先端にとまるサギたちは、さながら無数に咲く小さな白い花。





こんな早朝、引切り無しに橋を通る車の音が背後に聞こえるが、
川と河岸は静まりかえり、樹上のサギたちもまだじっとしている。
夜明け間近な夏の大気は、これから始まる壮大なシンフォニーへの、
期待を含むかようで、私には音楽が微かに流れるように感じられた。

もう日の出時刻。
上流から飛び立ったサギの群の羽ばたくシルエットが、川の奥から現れて、
川面いっぱいに広がり、ぐんぐん近づいて来た。



左岸・上流の木立から、雪崩れるように宙に飛び出す翼たち。







最初の一群が空に消えるとコロニーは再び静かになった。
中州先端のサギたちは、まだのんびりしている様子。
 


と、突然、白い蕾が一斉に開いたように







あっという間に飛び立った。

 

丁度その時、山の端にかかる雲から朝日が姿を現した。

 

黄金に輝く空と水。





コロニーに残ったサギたちを、まぶしい光が包み込む。





いまだまどろみの中にある街の上を、サギたちが力強く飛翔してゆく。
ここで生まれここで育ったヒナが、すっかり成長し、親鳥と共に餌場に向かう。
鳥がいつから鳥になったのか私は知らない。
多分人が人になる前から、サギたちはこうして生きてきた。
太古から繰り返されてきた生命の営み、其々の個にとっては一回限りの現在が、
人の生活と交錯するこの一瞬。
  
  世界は美しい。
  こんなにも美しい。
 
 
  
  
  
  
  
   
   
   
   
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