忍者ブログ
見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
[334] [333] [332] [331] [330] [329] [328] [327] [326] [325] [324
Posted by - 2024.05.01,Wed
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by Ru Na - 2013.12.31,Tue
仕事で北欧に行っている連れ合いは、クリスマス休暇を利用して
馴染んだ街を訪ね歩いている。

J.S.バッハゆかりのライプチッヒから届いた絵葉書。

 
聖トーマス教会前のバッハ像の(この像を建てるためメンデルスゾーンが奔走した。)
背後に、クリスマス・オラトリオの楽譜。

そして今日、ドレスデン便りが届いた。



エルベ川のほとりの古都ドレスデンは、第二次大戦時に英米軍の空爆で破壊された。
その無差別爆撃は、広島・長崎と並んで第二次大戦最大の悲劇と伝えられる。

この空爆により崩壊したフラウエン教会。
東西ドイツ統一後間もない頃に私がこの街を訪ねた時は、
川の近くの広場に瓦礫がうず高く積まれたままの姿だった。
街のあちらこちらで、戦後50年以上経っているのに、戦災で壊れた建物の修復が
まだ続いているのが印象的だった。

その後フラウエン教会の再建運動が起こり、
オリジナルの建材を極力使って、2005年に完成。
その計画や資金援助にイギリスも加わっていた。
かって敵対した国が共に手を携えて、この文化遺産を再建したのである。

   

大戦で破壊された街の粘り強い再建は、ポーランドのワルシャワが有名で、
市民が瓦礫になったかっての建物のかけら一つひとつを拾い集め、
ついには古い街を再現させたのだった。
ドイツの街にも、同じような努力によって再建された古い町並みや建物が
方々にある。
フランクフルトのレーマー広場や、ゲーテハウスなど。
このゲーテの生家は、ありとある資料を基に、床板の釘の位置まで、
出来る限り元通りにしてあるらしい。

ヨーロッパでは、自分たちの住む街空間や歴史に対する深い思い入れと愛情が、
およそ不可能と思われる事も成し遂げるケースが多くあるのが羨ましい。
その情熱は、護岸で固められた川を、かっての自然の状態に戻すため、
昔あった岩の大きさや位置にもこだわって再現しようとする姿勢に
連綿と受け継がれている気がする。







PR
ブログ内検索
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
Ru Na
性別:
女性
職業:
金沢市在住の美術家
訪問者
最新TB
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]