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Posted by - 2024.05.04,Sat
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Posted by Ru Na - 2012.06.24,Sun
久しぶりに河北潟干拓地へ。
どこまでも続くような真っ平らな大地の上に広い空が拡がり、
水辺の植物に風が吹き渡り、ここはいつ来ても広々とした心地がする。

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大きな農場などがある干拓地は、元々の潟の名残の湖や川に挟まれ、
中央を水路が通っている。
ここは水と草と土に空が接する所で、色んな鳥たちが飛来したり繁殖したりしている。

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潟の外れの素敵な水辺。
オオヨシキリが賑やかに
囀っていた。

湖面上空を飛び回っている
小さな白い鳥は、
コアジサシだろうか。





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 群で通過していったのは
 カルガモたち?









少し離れた岸辺にヒドリガモがいた。渡りをしない居残り組なのだろうか。
近くには亀の親子。コガモの姿もあった。

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撮った写真を後で見ると、ヨシの間にカンムリカイツブリが隠れていた。
(判りにくい写真だけれど、中央下方。)

resize5815.jpg

草叢の中に立つ木にササゴイがとまっていた。

resize5805.jpg

干拓地の別の外れにある水路の池に、ぽつねんと1羽コブハクチョウがいた。
野鳥の会で時々噂されているあのコブハクチョウらしい。

resize5822.jpg

私が話しかけながら近づくと、向こうもこちらの方に寄って来て、優雅な仕草で
私の言葉に耳を傾けたり、水を飲んだりしていた。
淋しげで優しい瞳をしてこちらを見上げるので、私もつい離れ難く、ずっと語りかけていた。

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resize5819.jpg

コブハクチョウは本来日本にいない外来種。ヨーロッパや中央アジアに生息している。
アンデルセン童話の白鳥も、歌劇ローエングリンや、バレエ白鳥の湖に出てくるのも
このコブハクチョウ。

日本では、ヨーロッパから連れてこられ、公園や動物園で飼われていたものが逃げ出し、
野生化して各地に住み着いているというので、
このコブさんもそうした1羽かもしれない。

resize5821.jpg

随分前、ストックホルムから夜行のフェリーに乗って(学生用の鉄道フリーパスで
この豪華フェリーに乗れた。) ヘルシンキに行った時、
朝もやの中、ヘルシンキの港に近づくにつれて、小さな島が無数に点在するのが見えてきた。
別荘らしい建物がある其々の島の周囲のそこかしこに、白鳥たちが沢山浮かんでいるという、
たいへん印象深い光景を見たのだった。
今思えば、その白鳥も、ブリュージュの女子修道院横の静寂の湖にいたのも、
みなコブハクチョウだったのである。

resize5807.jpg

瓢湖で会ったコハクチョウたちの溌剌とした仕草はなく、
その身体にほとんど重さがないみたいな、静かでゆっくりとした動き。
優雅と言うにはあまりにも儚げな姿。
この辺ではいつも1羽きりでいるらしいこの子が心配になってしまう。
どこまでも広がる空と大地と水の間で、近くに同じ種がいない孤独に長く晒されて、
どんな想いで過ごしているのだろう。


「私のお家が近くなら毎日会いに来るのだけれど、なかなか来れないの。
ずっと元気でいてね。またいつか会いましょ。」と、別れを告げて、
何度も何度も振り返ると、コブハクチョウも首を伸ばしてこちらをずっと見ていた。

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ミサゴが
空を舞い、
どこからか
帰ってきた
アオサギが
岸辺の草に
潜り込んだ。










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