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Posted by - 2024.05.03,Fri
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Posted by Ru Na - 2013.08.12,Mon
県立美術館で開催中の「エミール・クラウスとベルギー印象派展」を見に行った。

           

ようやく左腕の腫れも退き、点滴から開放されたが、

飲み薬のせいかまだ身体がだるい。
屋外は連日の猛暑。無理せぬよう炎天下をゆっくり美術館まで行くと
会場には陽光があふれた絵画が並んでいた。

   

今照りつける強い日差しの下を通って来たところなので、

絵の中の光の表現を見ても、最初はぼーっとするばかり。
そのうち、なじみ易い印象派の素直な風景描写に惹き込まれていった。

ベルギー美術と言えば、それまで家具の装飾用だった油絵を絵画技法として

完成させた初期ルネサンスのヴァン・エイク兄弟。
北方ルネサンスのヴァン・デル・ワイデンや内省的なハンス・メムリンク。
いつでも大人気のブリューゲルと続き、
巨匠ルーベンスやヴァン・ダイクの後は、いきなり印象派後の
アンソールやクノップフといった幻想派まで時代が飛び、
その流れで、ルネ・マグリットやポール・デルボー。
現代アートではパナマレンコといった作家を、誰しも思い浮かべるのでは。
フランスで起こった印象派の影響を受けた、ヨーロッパの他の国の印象派の

絵画をまとめて見る機会はいたって少ない。
 
ベルギーやヨーロッパ各地の美術館で、多分その絵を目にしてはいたのだろうが、

エミール・クラウスという画家を私は知らなかった。
ゲント郊外のレイエ河畔の風景を明るいタッチで描いた絵を見ていると、
自然、フランドル出身の歌手、ジャック・ブレルの歌が頭に流れるようだった。


北仏ピカルディー地方からブリュージュやガン(ゲント)一帯の川や運河。

現在もその姿を変えてはいないだろう。
コンクリートの護岸とは無縁な平らな土地の草に縁取られた流れ。
爽やかなフランドルの夏は透明な光があふれる。
逆光のタチアオイと月を映す川面の絵が気に入って、離れがたかった。

仏印象派のモネやピサロ、ベルギー印象派と関わりがある日本の画家の

展示も興味深く、特に大原美術館のコレクション集めに尽力した
児島虎次郎はもっと評価されてもいいのでは、と思った。

 日本各地の展覧会ポスターを集めたコーナー。

 

美術館の帰り、強烈な日本の夏の日差しも幾分和らいでいた。

  
 
 
 
   
   
   
   
   
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