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Posted by Ru Na - 2014.04.16,Wed
今年の桜は、咲くのも散るのも早いという予想に反して、ずい分長く満開状態を保った。

  

夕暮れの紅に霞むような景色が、この花の木に一番ふさわしく思える。
川沿いのソメイヨシノが散りかける頃、対岸のしだれ桜が紅さを増す。

  

河川工事を何とか免れた草地は、それでも木の切られすぎで
3月末の増水時の水が、まだ完全に引いていない。

緑に芽吹き始めた柳と白い花邑との饗演。

  

 

それにしても、桜は不思議な花である。
特にソメイヨシノは、冬枯れの木からいきなり白い花が吹き出すように
枝を覆いつくし、その白さのせいで、枝も幹もいっそう黒々として、
春霞の空を背景に、コントラストを際立たせる。

 

  

このソメイヨシノが日本各地に広まったのは、明治時代だという。
日本古典文学で、花 といえば 梅。
西行法師が執着したのは、おそらくヤマザクラだったろう。

短い盛花の時期と散る早さが、潔い散りざまの華として、
大和魂のシンボルのように軍国主義に利用されたが、
実際は歴史が浅い花である。
それに、もっと寿命が短い花は、他にも多くある。
ヤブコウジの可憐な小さな花は、咲いたと思ったら次の日に
しぼんでいたりもするので、つい見逃してしまう。
月下美人などは、たったひと晩である。

桜花は、いつ散るかとはらはらしていても、案外のんきに長く咲いている。
“しづこころなく” ではなく、もっと落ち着いてのんびり構えようと思うのだが、

ソメイヨシノの花の季節は、何故か心がつい急いてしまう。



いろんな種類の桜が同時に植わっていると、開花時期のずれもあって
花の宴を長く楽しめる。
                 



 

息が詰るそうなくらい花邑が視野を覆う、百間堀の桜。
ヤマザクラふうなのに、花が手鞠状になっている兼六園の桜。



自然が造ったかんざしの様なしだれ桜。

   

散りかけた花もまた趣があって、日に日にうつろう桜花に
やはり毎日、気もそぞろになってしまうのだった。

  

日本中どこでも、やたらにソメイヨシノを植えるのは、その土地本来の植生を壊す、
と文句を言いつつ、風に流れる花びらに魅せられる春の一日。

  
   
 
 
  




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