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Posted by - 2024.04.30,Tue
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Posted by Ru Na - 2013.11.28,Thu
荒天続きの金沢。雨にあられが混じるかと思うと、
強風に重い雲が払われて、雲の切れ目の青空から
陽光がさっと射したり、目まぐるしく天気が変わる。

   

空模様が一時も留まらないのがイギリスの天気。
ヨークシャーの野には、よく雲の影が走って、田園の色彩が刻々変化していた。
そんな事を思い出していたら、
イギリスの叔母からクリスマスプディングが届いた。

何でも11月中に買うと幾分安いらしい。

プディングといってもプリン状のお菓子ではなく、
ドライフルーツがたっぷり入った硬いパウンドケーキのようなもので、
何ヶ月でももつ保存食のよう。
子供のころ、ヨークシャーのおばあちゃんが時々
手製のクリスマスプディングを送ってくれた。
刻んだオレンジの皮の砂糖漬けがたっぷり入って、いろんな香りがして、
それを少しづつ削って食べるのは、とても楽しみだった。

ドイツでもシュトレンという伝統的なクリスマスケーキがあって、
イギリスではこれも好まれるらしい。
後年、ドイツのお菓子に何かなつかしさを覚えたのは、
子供のころから慣れ親しんだクリスマスプディングに良く似た味だった
かもしれない。

今回叔母が送ってくれたのは、所狭しとチェリーやクルミやナッツが乗ったもの。

 

マジパンでできたつたの葉が星のよう。

 

日持ちがするので、クリスマスまで置いておきましょうという私に、
食べてみてどんな味か叔母に報告せねばと母が言うので、
一切れづつ賞味してみた。

  

市販のものだから洋酒の香りもなく、
おばあちゃんのプディングのようなオレンジも入っていないけれど、
ちょうどM.プルーストのマドレーヌ菓子のように、
子供時代の冬のお茶の間がたち現れるような、そんな味がした。
と同時に、今はもういないおばあちゃんの、ヨークシャー訛りの
やさしい口調を思い出していた。




 
 
 
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