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見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
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Posted by Ru Na - 2011.10.08,Sat
プチトマトの枝にしがみついていた黄色いイモムシたちの、姿が見えなくなって、もう一週間。
どこに行ってしまったのか気になっていた。
今日、小さい池にいる金魚の仔たちにおやつをあげようと見たら、
水底に一匹沈んでいた。慌てて網ですくったが、動かない。
しかたがないので地面の小石の上に置いておいたら、いつの間にかいなくなっていた。
よかった、息を吹き返したようだ。

このイモムシたちは、最初はアサガオに付いていたらしい。
アサガオに虫が付いたと、プランターごと片付けられてしまった翌日、
少し離れた鉢植えのプチトマトの枝に、四匹現れた。
大きくて黄色くて、どんな蝶になるのやらと、虫に詳しい友人に聞いてみたら、
どうも蝶ではなく、スズメガの幼虫らしいとのこと。

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蝶でもスリムなスズメガでもいい。とにかく大切にしてあげようと、
毎日気にかけては眺め、
「あっちの方が美味しかったなあ。」といったふうに、アサガオのプランターが
あった辺のテラスのコンクリートの上を歩いているのを発見したら、
隙を付いて庭に侵入してくる野良猫に採られぬよう、トマトの木に戻したりしていた。

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食欲旺盛で、プチトマトの葉を抱え込んで食べる様子が、なかなか可愛らしかった。
そのうち一匹が緑色っぽくなってきた。

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土に潜ったり、蛹になる場所を探しに行ったりするのか、日によって数が減ったりまた戻ったり、
そのうち一番小さかった一匹が、鉢の土の上で動かなくなっていて、ついには
亡くなってしまった。かわいそうに、野良猫におもちゃにされて衰弱したのかもしれない。
それから誰も居なくなったが、今日一匹が池に落ちていたのを掬い上げたのである。
あとの二匹は一体どこに行ってしまったのかしら。
どうか皆無事にどこかで蛹になって、無事に冬越しが出来ますように。






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Posted by Ru Na - 2011.10.03,Mon
二人展が始まった頃は、日中26〜27℃の夏日が続いていたが、
会期後半は、急に気温が下がって、朝夕が寒いくらいになった。

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 今日の空。
 爽やかな空気と光に
 季節は確実に秋に入った
 と感じられる。













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毎年10月1日の石浦神社の祭りに合わせるように香り出す金木犀が、
今年は3日早く甘い香りを庭に放った。

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Posted by Ru Na - 2011.10.02,Sun
森への賛歌をテーマにした「森の2しずく展」が無事最終日を迎えた。

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白川郁栄さんの森や様々な生きものをモチーフにしたイラストや版画と、
私のインスタレーション空間の組み合わせがなかなか良いと好評だった。

白川さんと私は、作品のスタイルも表現方法も違うが、
経済効率が最重要視されている現代社会の人間中心主義が、

他の生き物の生活を侵食しすぎている事を憂える気持ちは同じ。
金沢美大の同期生が探鳥会で再開し、すっかり意気投合。
昨年の、四国生態系トラスト協会主催の「森のしずく展」でご一緒したのが、
今回の二人展につながった。



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赤い正方枠の中に、珠洲で入手した、おう穴のある“お天気石”を並べた作品。

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イラスト、版画、CGによる白川さんの、生き生きとした平面作品。

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ヤイロチョウはじめ様々な生き物が登場する、楽しく自由な世界。

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モニターに映しているのは
昆虫や野鳥など
自然をモチーフにした
我々の映像作品。









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 メイン会場の蔵の入口。
 左手の壁にも
 緑波の作品を設置した。








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   緑波に取り付けた紐は、
   反対側の壁にむかって
   天井まで延びている。

   玄関を入った正面の壁には、
   白川さんの作品の主人公、
   ヤイロチョウの絵。

   



 

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和室の床の間に並んだ“森のフェ”。

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休憩室の棚にも小額の作品を展示した。

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庭からも、庭をはさんで対面する廊下の窓からも見えるように、濡縁の須戸に設置した作品。

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「金沢るねっせんす展」の
ために制作した扇子も
和室にマッチした。










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 須戸を通して
 庭園が見える。














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日本各地の石を配した庭がなかなか素晴らしく、大切に手入れされている。
この庭を見るため訪れる人も多いらしい。










Posted by Ru Na - 2011.09.29,Thu
あのウラジミール・アシュケナージが、息子のヴォフカさんと共演するピアノデュオの
リサイタルを聴きに、県立音楽堂に母と出かけた。

resize3185.jpg このリサイタルの情報を新聞で見て、
 展覧会の前だったら忙しくて無理だけれど、
 始まってからなら何とか行けそうと、
 売り切れたら大変と思い、早々にチケットを
 買いに走ったのだけれど、
 行ってみると結構空席がある。
 指揮者としてN響の音楽監督を長く務め、
 TVでも度々そのコンサートを放映していたから、
 金沢の音楽ファンにはそう珍しくないのかしら。
 としても、せっかくアシュケナージの生のピアノが
 リーズナブルな値段で聴かれるいい機会なのに。
 あのペーター・シュライヤーが「冬の旅」を歌った
 時も、あの奇才ギドン・クレーメルが最初に金沢に
 来た時でも、他の都市ならチケット発売当日に
 売り切れてしまいそうなコンサートに空席が
 あったのだった。
 



昔からクラシック音楽ファンが結構多いはずの金沢の七不思議の一つ。
ともあれ、わくわくしながら3階のバルコン席に着く。

プログラムは、  プーランク     2台ピアノのためのソナタ
           ラフマニノフ    組曲第1番「幻想的絵画」
休憩を挟んで、  ムソルグスキー  禿山の一夜 (V.アシュケナージ編)
           ラヴェル      マ・メール・ロワ
                      ラ・ヴァルス

我々の席は舞台を左上から見下ろせる位置で、ヴォフカさんの手元がよく見えた。
しまった、向かい側のバルコン席を買っていたらウラジミールさんの手がよく見えたのに。
実は息子さんもピアニストだとは知らなかったので、デュオとなると実力の差がみえたり
息子さんを全面に出して、この上もなく美しい音色と評判のウラジミール・アシュケナージの
音色があまり聞こえないのではと、ちょっと心配していたのだが、
二人が2台のピアノに向かい合わせに座ると、とたんに息の合った力強い音が立ちのぼった。
ヴォフカさんの手を見ていないと、どちらがどの音を奏でているのか分からないくらい。


ウラジミール・アシュケナージは旧ソ連生まれ。ソ連政府の国の威信の重圧を背負って
出場した1955年のショパン・コンクールでは2位に終わり、
その時審査員をしていたミケランジェリがこの結果に怒って審査員を降りている。
60年代にソ連を離れ、70年代には指揮者としてもヨーロッパで活躍。

ブーニンがショパン・コンクールで優勝した年、日本では突然クラシック・ミーハー現象が起き、
その頃のとある音楽雑誌のアンケートでは、ピアノ部門の人気No.1が
アシュケナージだったと記憶している。
特にベートーヴェンが人気。広いレパートリーとバランスのとれた演奏で安心できるけれど、
あのデーモッシュな70年代のリヒテルのベートーヴェンが好きな私には、少し物足りなかった。
しかしある時、自分の理想のモーツァルト・ピアノコンチェルトを弾いているピアニストを求めて、
CD屋でいろいろ試聴させてもらっていたら、アシュケナージが浮上してきたのだった。
それ以来、TVでモーツァルトの弾き振りのなんとも贅沢なコンサートや、
深い痛みを共有するショスタコーヴィチの交響曲の演奏など、しばしば堪能してきた。
ショスタコのピアノ曲、「24のプレリュードとフーガ」は、アシュケナージのものが
最高だと思っている。



プーランクは、プーランクにしては少し重々しい印象だったが、
次のラフマニノフで、メリハリと繊細な情感にもうノック・アウト。
ムソルグスキーにも、すっかり引き込まれた。
そして、ラヴェルの「ラ・メール・ロワ」の表情豊かなこと。
「ラ・ヴァルス」は、2台ピアノで聴くのは初めてだったが、
(いつも聴いているのは、グレン・グールドがホロヴィッツをおちょくって作ったアルバムのもの。)
この曲を10代の頃初めて、ラジオから流れるオーケストラ版で聴いて、
まるでターナーの霧と蒸気に包まれた絵画のような、何とも不可思議な曲、
こんな音楽がこの世に存在するのか、と驚いた時の気持ちを思い出させるような、
雲の中で上昇したり下降したり、その雲の合間に見える館の舞踏会が、
追憶の内の遠い情景のようにくるくる旋回する浮遊感が、2台のピアノで醸し出された。
アンコールは私の知らないシューマンの甘いメロディー。

resize3182.jpg コンサートが終わって、会場でCDを買った人限定の
 サイン会があった。
 早速列についたが、サイン会にこんな長蛇の列が
 できるのを初めて見た。
 聴きに来た人の3分の1くらいが
 感激のあまり思わずCDを買ったのかしら。





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こんな力の入った
コンサートの後すぐに、
こんな大勢の人に
サインするのは
とても大変でしょうに
お二人とも始終
ニコニコされていた。











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私のお宝になったCD。右がウラジミール、左がヴォフカ・アシュケナージのサイン。






Posted by Ru Na - 2011.09.27,Tue

いしかわ国際交流サロンにおける二人展、「森の2しずく展」は今日から。
今朝9時から作品の搬入・設置をした。

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  加賀八家老の横山家の
  別邸の一部だったこの建物は、
  細長い中庭をコの字に囲む
  格式ある和室が並び、端に
  蔵がある。
  この蔵がメインのギャラリーに
  なっていて、6つある床の間、
  それに玄関の間などにも
  作品を展示できる。

  10時の開館までの1時間では
  とても設置できないと思っていたが、
  案の定、一通り作品空間が
  出来上がったのは昼過ぎだった。
  その間、人がどんどん見に入ってくるし、
  「ただいま展示の実演中です。」
  などと冷や汗をかきながら言って、
  とりあえずどの時点でも作品全体が
  見られる状態にしていた。




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入り口の看板にはこの二人展が

    2011 金沢美大OB
 東京・銀座-金沢-N.Y. 大展覧会
         金の美         

参加展であることの印の
黄色い旗を掲げた。





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大正期に建てられ大切に保存されている家屋なので、もちろん好きな所に釘は打てない。
梁と壁上部のフックを利用して、作品空間を作り上げた。
相棒の白川郁栄さんの、ヤイロチョウなど野鳥や野生の動植物をテーマにした
イラスト、版画の平面絵画とのコラボが、思っていた以上にしっくりときた。




 
Posted by Ru Na - 2011.09.17,Sat
金沢美大OB 東京・銀座―金沢―N.Y. 大展覧会の合同企画展
「わart展」―金沢会場が、金沢21世紀美術館で、13日開幕した。

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金沢美大のOB、教員、
在校生が、
木の輪と金箔を使って
思い思いに制作した
作品が、ずらりと並んで
なかなか壮観である。
人間国宝の作品も、
現役学生のも、
同列に並んでいるのも、
こういう企画ならでは、
である。







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 会場には、大きな木の輪を
 3分の1に切ったものも
 置かれ、
 来場者が自由に好きな場所に
 金箔を貼ることができる。
 
 あとの3分の2は、
 其々東京会場とN.Y.会場に
 置かれていて、
 展覧会終了時には、
 3つが合わさって、
 大きな金の輪が出来上がる
 という趣向。










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皆色んな素材とアイデアで、
めいっぱい遊んでいる。
輪の形を時計や灰皿に
見立てた作品が多かった。
また、私のように、
木の輪を使わず、
別の素材で輪っか状の
ものを作った人も多く、
中には、どこに輪の形が
あるの、といった
四角い作品まであった。




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ほとんどの作品が、壁にずらっと並ぶとばかり思って見に行ったが、
卓上置きにされている方が多く、壁掛けを想定して作ったのに
横置きにされてしまって、ちょっと残念と思っている作者も結構いるのでは。
奥の赤青が私の作品。横置きになっていたので、スタッフの承認を取って、
壁に立てかけた。

何はともあれ、こんな面白い展覧会を企画運営している実行委員の方々に感謝。
なるべく大勢の人が会場に足を運んで、心ゆくまで楽しんで観ていただけると
嬉しい。





Posted by Ru Na - 2011.09.10,Sat
この夏ほどゴーヤが日常のおなじみ野菜になったことはなかっただろう。
節電の夏。街の至る処に緑のカーテンが現れ、我が家の近所では
それこそ三軒に一軒位の割合で、家の前に蔓もの植物を這わせている。
アサガオに次いで多く見かけるのがゴーヤ。

何年も前、父が庭や畑にゴーヤを植え始めた頃は、まだ珍しく、
なりすぎる実をご近所におすそわけすると、とても喜ばれたものだった。
確か沖縄の役所の建物をゴーヤの蔓で被ったら、冷房が要らなくなったという
事から、ゴーヤのエコ効果が注目され始め、花も葉もきれい、実がなったら
美味しく食べられて健康にも良いと、しだいに全国的に広まり、
去年などは苗を無料配布する自治体まで出てきた。

例年庭に地植えしていたが、他の庭木にまで伸びてきて、ボサボサに覆い、
葉には虫が付きやすく、ついには池のほとりの大切なもみじの幹の中にまで
虫が入ったしまったので、今年はプランターに、アサガオやフウセンカズラと共に
グリーンカーテンとして植えた。

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 あっという間に勢い良く成長し、
 黄色いかわいい花が開くと、
 蜂たちが大喜びで
 寄ってきた。















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日を追って、
緑のイボイボの実が
いくつもぶら下がり
大きくなってゆく。









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収穫時期をうっかり逃すと、実は黄色から橙色になってしまう。
そうなると、種を取るにはいいが、もう外皮は食べられない。


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色づいたゴーヤの実もなかなかきれいである。
さらに放っておくと、そのうち破裂してしまって種が剥き出しになる。

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南国の果実らしい鮮やかな色。この種の周りが甘くて美味しい。
目をつむって口に入れると、まるでアケビのようなほのかな甘味がする。





Posted by Ru Na - 2011.09.07,Wed
フウセンカズラの緑の茶巾絞りのような実が、乾いて茶色になってきた。
ぽんと膨らんだ袋の中では、種子が熟している。

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三方に筋がある紙風船
のように軽い実の
外殻を開くと、
薄い膜で三つの部屋に
分かれていて、
それぞれの部屋の根元に
一粒づつ種が入っていて
面白い。







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 白黒の種は
 お猿の顔のようで、
 母が子供の頃
 よくこの種を頭部分
 にした人形を作って
 遊んだのだという。









縁側の日差しを遮るグリーンカーテンが伸び始めた頃。
勢いのよい朝顔とゴーヤに挟まれて、控えめにしているのがフウセンカズラ。


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 いつの間にか葉陰に、
 このような涼やかな緑色の

 実を沢山下げていた。


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 実がなる前は、
 隣の朝顔の花が
 開くより先に、
 小さな白い花を
 いくつも咲かせ、
 それが緑の上の
 星屑みたいに
 見えた。
 それがいつしか
 緑の風船になる。

 繊細な巻蔓と
 細い柄の先の
 可憐な小花。
 この絶妙な
 造化のバランスには
 どんな宝飾細工師の
 熟練した技でも
 到底及ばないだろう。
 










Posted by Ru Na - 2011.09.01,Thu
この夏の金沢は去年ほどの猛暑ではないが、カラッとした日が少なく、
元々湿度の高い土地柄に加え、天候不順続き。接近する台風が更に蒸し暑さを
増大させている。
6月に植えた朝顔が、8月に入ってぽつぽつ開いたが、
庭に出て写真を撮ろうとする度、カメラのレンズが白く曇る。

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はじめの頃は、上の方ばかりに花が付いていた。
そのうち中程の花も開き始めたが、どうも蔓の先端辺りに咲くのが好きらしい。
それに、この緑のカーテンの左端に植えたゴーヤが、真ん中のフウセンカズラを乗り越えて、
だいぶ進出し始めている。

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 四種類植えた中で、
 白花はたまにしか咲かない。















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家の前では
絞りの花が
沢山咲いた。













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玄関脇の夕顔は、8月20日にようやく最初の花が開いた。

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夕方薄暗くなる頃に開いて、夜中にはもうしぼんでいるので、
次々と咲く花を見逃してしまうことも多い。

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夕闇にぼんやりと白いこの花を、皆夕顔と呼んでいるが、実は正確には夜顔なのだそうだ。




Posted by Ru Na - 2011.08.23,Tue
時間があれば、東尋坊にちょっと寄りたかったが、加戸の大堰でまた長居をしてしまった。
すぐに金沢に引き返すことにしたが、物足りなくて帰路途中の北潟湖で足を止めた。

石川県と福井県の県堺にある北潟湖は、蓮如上人の開いた吉崎御坊の町に
横長く広がっていて、大聖寺川の河口の塩屋漁港のところで海につながっている。
20年ほど前、金沢から自転車でここまで来た時、その地形の面白さに驚き、
二度目にツーリングで来た時は、吉崎御坊の嫁脅し肉付きの面を見、
三度目は、潟と大聖寺川の接点にある原生林の島、鹿島の森をゆっくり廻ってから、
車で潟を一周した。
今回はそう時間がないので塩屋の港の方へ。

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湖畔の道路には、サワガニがいっぱい行き来していて、危ないことこの上もない。
車に轢かれるよ、と道端に追いやろうとしたら、余計なことスンナ、と威嚇されてしまった。

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塩屋の町外れから河口に出ると、鹿島の森がこんもりと全貌を見せた。

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ここは昔、離れ島だったらしいが、今は砂州で塩屋の町とつながっている。

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左は北潟湖、右の奥は日本海である。
対岸の心惹かれる岩場は福井県側。


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あの面白そうな場所に行く道はないのだろうかと目を凝らすと、

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砂州に椅子が一脚置いてあった!誰かの特等席のよう。
まるで映画の一シーン。

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塩屋側の土手には、野生の白百合が咲き乱れていた。

 追記:サワガニだと思っていたカニは、どうもクロベンケイガニのようです。
     百合も、テッポウユリではなく、葉の細さからして、タカサゴユリなのでは。






Posted by Ru Na - 2011.08.22,Mon

翌18日は、福井方面へ。三国にあるラヴェンダーファームを目指した。

私は蚊にひとつ刺されるとアレルギー性皮膚炎がひどく悪化する。
なのに蚊は私がとっても好きらしく、何人も一緒にいても私に突進してくるのである。
アレルギーの関係上、蚊除けスプレーなどの薬品は使えない。
それでいつも、ラヴェンダーエッセンスを水で薄めたものを、蚊除けスプレー替わりに
使っている。

つれあいが北海道に出張する時に、ラヴェンダーエッセンスを買ってきてもらうのだが、
毎年北海道に行くわけではないので、どこか近場で手に入ればいいと思っていた。

去年の秋、敦賀に行く途中立ち寄ったS.A.で、ラヴェンダー蒸留水なるものを
手に入れたら、それがなかなか使いでがある。
それを作っている所に一度行ってみようということになった。

花の季節は終わっているし、果たして販売所が開いているかは分からなかったけれど、
福井との県境も魅力的な風景がたくさんある。
北潟湖畔の道を行き、芦原温泉を抜けて三国町のラヴェンダーファームにたどり着いた

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曇空の下、地平を覆うようにラヴェンダー畑が広がっていた。
きれいな声のさえずりの主を探すと、電線にとまったホオジロが目に入った。
双眼鏡で覗いていたら、農作業をしていた男性が近づいてきて、
「鳥を見に来られたのですか。」と声をかけてきた。それがこのファームの農場主だった。

resize3053.jpgひとしきり鳥について
話し込んだ。
農場主は、以前は野鳥に
興味がなかったけれど、
畑仕事をしていると
いろんな鳥がやって来るので、
自然鳥の名も覚えるように
なったという。
ノスリはしょっちゅう来るし、
オオタカが舞うこともある。
近くの小川には
カワセミもいるし、
畑にはヒバリが沢山
巣をつくるらしい。
ただ、カラスやトビにすぐ卵やヒナを盗られるので、無事に巣立ちできるヒナは少ないとのこと。

手造りの小屋の販売所でラヴェンダーエッセンスと蒸留水を買う。
花の季節には、この小屋の中でずっとラヴェンダーの花を蒸留し続けるのだと、
写真を見せてくれた。
蒸留した水の上にできる油の皮膜がエッセンス、その他がラヴェンダー蒸留水に
なるのだそうだ。

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 冬に20cm位雪が
 積もるという畑には、
 今でも少し
 花が咲いていた。








農場主に教えてもらった鴨池、冬になるとアメリカヒドリガモやミコアイサが見られるという
加戸の大堰に向かう。
ここに来る時に横を通り、気になっていた池である。


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 水草や蓮が水面を
 びっしり被って、
 奧の方には
 ダイサギやチュウサギの
 白い姿が点々とある。
 カルガモも
 混じっていた。









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水路のように見える水面の所々に、水の輪ができている。
大きなコイかフナがいるよう。


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Posted by Ru Na - 2011.08.21,Sun

富山ファミリーパークは4時半閉園。
夏はもう少し長く開園して欲しいと思うけれど、動物たちは暑さで疲れるので、
早く休みたいのかもしれない。
せっかくここまで来たのだからと、近くの白鳥城址に行ってみることにした。
呉羽の梨園が連なる丘陵を行くと、ハシボソガラスがやたら群れていた。
何か特別美味しいものでもあるのだろうか。

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山道に入ると、
下では33℃くらい
あったのが、
涼しくなってきた。

赤土の小山が
白鳥城址。
裾の方は
階段の整備中。
赤土で滑る崖を
登り、階段を上がると、
広々と草に覆われた
北二の丸跡に出た。




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さらに登ると、本丸跡。こちらは少し狭く、中央が小高い丘になっていた。
昔はここに祠でもあったのだろうか。

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 現在は国土地理院の
 計測地点になって
 いるよう。










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本丸跡からの眺めは、
広く富山平野が見渡せる
絶景である。

説明の看板を読むと、
1183年、源義仲の武将が
ここに陣を張ったのが
最初の記録で、その後も
古文献に度々登場。
豊臣秀吉が佐々成政攻めを
した時も、ここに陣を張り、
その時代の遺物が
多数出土しているとのこと。

今はさり気なく山に隠れているけれど、ここは歴史の重要な舞台だったと、
時の向うに思いを馳せ、しばし戦国武将のときの声を聞くような心地がした。

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金沢への帰路で、ものすごい豪雨に遭った。
高速の前を走る車もよく見えないほどの白い雨の線に囲まれてしまった。




Posted by Ru Na - 2011.08.20,Sat
ペンギンの池からしばらく行くと、フラミンゴが群れている一角があった。

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雨に降られた後の羽づくろいに忙しそう。フラミンゴに会うのは久しぶり。
昔留学していた南仏の、ローヌ川が地中海に注ぐ河口の湿原、カマルグで
見ていたフラミンゴより、何だか小さくて色が濃い。
と思ったら、チリーのフラミンゴだった。

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何と鮮やかな緋色!

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閉園まであまり時間がないので、先を急ぐ。
リスザルが興味深そうに、檻の中から我々に近づいてきた。
ハクビシンの隣にタヌキ、子供は小さくて痩せていてタヌキらしからぬ感じ。
キツネは木のうろから目だけ覗かせていた。

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もっとゆっくり見たいのに、いつも最初にのんびりしすぎて、時間が足りなくなる。
郷土動物館を駆け足で見て外に出ると、小さな池の縁に丸い頭が一瞬ぬっとのぞいた。
カワウソ?! もう一度出てきてと、目を凝らしていると、いつの間にか
私のすぐ足元に駆け寄ってきて、柵の中からこちらを一生懸命見上げていた。
何か訴えるような目をしていたのは、私をお世話係と間違えたのかしら。

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もう閉園のアナウンス。ミーアキャットの家を未練がましくのぞく。

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小さい子達が沢山。
この四月に生まれた
子供らしい。
元気よく草か何かを
食べていた。









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ガチョウやインコを横目で見ながら園を出た。
結局、全体の四分の一位しか見られなかった。また機会を見つけては、
何度も訪れたい所である。




Posted by Ru Na - 2011.08.18,Thu
連日猛暑続き。
今にも雨になりそうなどんよりと蒸し暑い中、富山ファミリーパークを訪ねた。
主に日本の里山にいる身近な生き物を中心とした特徴ある動物園で、
野鳥の観察舎もあるというので、一度行ってみたいと思っていた。


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 つい、S.A.で
 長居をしてしまい、
 着いた頃には
 もう3時を過ぎていた。

 蝉しぐれの
 湖のほとりを
 歩いて行くと、
 小さな観察舎が
 見えてきた。






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こんなに暑いので
鳥はあまりいないだろうと、
湖をのぞいてみたら、
対岸の枝に休むアオサギや、
カルガモの姿があった。

そのうち雨が降り出して、
草木もざわめき、
湖面には風の紋が
白を織りなし移ってゆく。



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暑さで茹だっていたカモたちも泳ぎだし、25羽ほど集まった。
その様に見とれていたら、あっという間に4時。
ファミリーパークは4時半に閉まるというので、次のコーナーへ。


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私はキリンが大好き。またそこで引っかかってしまった。
彼らは雨宿りしていて、なかなか近くには来てくれなかった。
同じ所にシマウマもいた。塩を舐めて猛暑をしのいでいると、先日の新聞に載っていたが、
塩を舐める姿は見られなかった。少しは夏バテが解消されているのかな。


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いしかわ動物園でも、キリンとシマウマは一緒にいる。相性がいいのだろうか。
フンボルトペンギンの池へ。4羽いて、まるで人形のようにじっとしていた。

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この子達にとって日本の夏は過ごしにくいだろう。昨夏は熱中症で亡くなった子もいたと聞く。
かわいそうに、一歩でも動くのもイヤ、といった様子だった。




Posted by Ru Na - 2011.08.10,Wed

友人と車でいろんな用事を済ませてから、普正寺の森に行った。
金沢は今日も猛暑。夕暮れどきになっても街は熱風の中。

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 さすがに川の河口と
 海の間にある森は、
 幾分涼しい。
 友人は、野鳥の会の
 観察小屋の掃除当番。
 皮膚炎で指先が
 腫れている私は、
 ろくに掃除を手伝わず、
 川岸を少し歩いた。








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川面にカモたちの姿はない。
この暑さで他の鳥も
どこかにもぐりこんでいるよう。
ヒヨとキジの鳴き声がした。
あとは茶色の蝶が、
梢の上でひらひら舞うのを
見るばかり。






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 友人と森の中の池を
 一周する。
 暑さで木々も、
 何となくしなっとしている。


 池の縁に亀がいた!




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木漏れ日を見ながら散策すると、
爽やかな心地がする。




海への小道を行くと、
ハマゴウの紫の花。



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日没が始まっている。

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荘厳なシンフォニーの
終楽章の最後の音のように
水平線に陽が落ちてゆく。


反対側の空には、名残の赤光が、
中空にかかる月の下で
雲を不思議な色に染めていた。



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プロフィール
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Ru Na
性別:
女性
職業:
金沢市在住の美術家
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