見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
Posted by Ru Na - 2011.12.11,Sun
夜間に降ったあられが、庭の池のほとりに少し残っている。
今日は河口の森での12月定例探鳥会の日。こんな天候じゃ行くのは無理かしらと、
様子見をしていたら、弱い雨が時々降るが、空が何となく明るんでいる。
ずっと風邪気味だったけれど、今日はさほどではない。抜歯した痕も痛まない。
これは大丈夫かもしれないと、一応コートの上にカッパの上下を重ね着して、
マウンテンバイクで出かけた。
川沿いの自転車道に降りたとたん、カワアイサの姿が目に飛び込んできた。
近頃ずっと天気が悪く、また時間もあまりないので、
冬の水鳥たちが来ているかもしれないと思いつつ、なかなか見に来ることができなかったので、
この季節、カワアイサに会うのはこれが初めて。二つがいがいた。
しばらく行くと、
カワガラスが
尾をピコピコさせて、
岸を歩いたり
水に潜ったり。
久々の川辺散歩が
嬉しくて、
出会ったハクセキレイの
つがいに挨拶すると、
立ち止まって
こちらをしげしげ
眺めていた。
そのうち雨が降り出して、次第にあられ混じりになってきた。
冬枯れのすすきの白い穂が
風にあおられ波を作る。
雨が激しくなって、
時々自転車道が橋の下を
くぐる時、止まっては
雨あられをしのいだ。
途中アオサギ、ダイサギを
見かける。
対岸に森が見える河口にさしかかると、
キンクロハジロとホシハジロが沢山かたまって水面に浮かんでいた。
みんな寒そうに頭を羽に埋めている。
対岸の木立から、ヒヨドリたちの騒ぐ声が聞こえている。
集合場所に着いたのは、もう9時15分を過ぎていて、当然もう誰もいない。
カッパを脱いで双眼鏡や三脚、カメラを取り出してから歩きはじめる。
折しも陽が射し始め、名残の紅葉が輝いた。
先月見たコマユミが
まだ赤い実のままで
いる。
丘の小道を行くと
青空が見えてきた。
ヒヨ以外の声は
しない。
丘の中ほどで、人の話し声が。探鳥会の一団のよう。
今日はいつもの場所にアオサギたちもいないようだ。
観察小屋でみなと合流。ササゴイの池にも鳥の姿はなかった。
近くの木の上で、ハシブトガラスが1羽、頭を上下させてずっと鳴き続けていた。
もう少しすると、ハシブトたちの求愛の季節らしいが、
気の早い子がお嫁さんを呼んでいたのかしら。
今日は河口の森での12月定例探鳥会の日。こんな天候じゃ行くのは無理かしらと、
様子見をしていたら、弱い雨が時々降るが、空が何となく明るんでいる。
ずっと風邪気味だったけれど、今日はさほどではない。抜歯した痕も痛まない。
これは大丈夫かもしれないと、一応コートの上にカッパの上下を重ね着して、
マウンテンバイクで出かけた。
川沿いの自転車道に降りたとたん、カワアイサの姿が目に飛び込んできた。
近頃ずっと天気が悪く、また時間もあまりないので、
冬の水鳥たちが来ているかもしれないと思いつつ、なかなか見に来ることができなかったので、
この季節、カワアイサに会うのはこれが初めて。二つがいがいた。
しばらく行くと、
カワガラスが
尾をピコピコさせて、
岸を歩いたり
水に潜ったり。
久々の川辺散歩が
嬉しくて、
出会ったハクセキレイの
つがいに挨拶すると、
立ち止まって
こちらをしげしげ
眺めていた。
そのうち雨が降り出して、次第にあられ混じりになってきた。
冬枯れのすすきの白い穂が
風にあおられ波を作る。
雨が激しくなって、
時々自転車道が橋の下を
くぐる時、止まっては
雨あられをしのいだ。
途中アオサギ、ダイサギを
見かける。
対岸に森が見える河口にさしかかると、
キンクロハジロとホシハジロが沢山かたまって水面に浮かんでいた。
みんな寒そうに頭を羽に埋めている。
対岸の木立から、ヒヨドリたちの騒ぐ声が聞こえている。
集合場所に着いたのは、もう9時15分を過ぎていて、当然もう誰もいない。
カッパを脱いで双眼鏡や三脚、カメラを取り出してから歩きはじめる。
折しも陽が射し始め、名残の紅葉が輝いた。
先月見たコマユミが
まだ赤い実のままで
いる。
丘の小道を行くと
青空が見えてきた。
ヒヨ以外の声は
しない。
丘の中ほどで、人の話し声が。探鳥会の一団のよう。
今日はいつもの場所にアオサギたちもいないようだ。
観察小屋でみなと合流。ササゴイの池にも鳥の姿はなかった。
近くの木の上で、ハシブトガラスが1羽、頭を上下させてずっと鳴き続けていた。
もう少しすると、ハシブトたちの求愛の季節らしいが、
気の早い子がお嫁さんを呼んでいたのかしら。
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Posted by Ru Na - 2011.12.08,Thu
日本野鳥の会から大きな封書が届き、中には待っていた会員証が入っていた。
ようやくこれで私も野鳥の会の正式会員(支部会員)となった。
会誌「野鳥」の他
楽しいパンフが
いっぱい同封
されていた。
これが今年の会員証。
09年の冬、仏語の師匠に誘われて初めて参加した大桑の探鳥会。
朝、教えられた集合場所で、双眼鏡や三脚に乗せたフィールドスコープを
持った一団に、初めてなのにすんなりと入り込んでしまった。
シジュウカラの群れに混じっているエナガや、ツグミとムクドリの歩き方の違いなど
教えてもらったり、フィールドスコープでツグミのアップを見せてもらった。
ツグミといえば、泉鏡花の「眉隠しの霊」に出てきて食べられてしまう可哀そうな鳥。
「私らの子供の頃は、ツグミを食べさせる料理屋がありました。」と、
年配の男性が言うので、
「まあ、こんな丸い目の可愛い子を、どうして食べることが出来たのでしょう。」
「鳥の目はだいたい丸いです。」
コゲラもオナガも初めて。
オナガは「智恵子抄」のイメージで、海の近くにいる鳥だとばかり思っていた。
この辺ではありふれた鳥だけれど、関西以西にはあまりいないので、
西日本の人の憧れの的ということも聞いた。
大桑緑地はしょっ中通っていて、水鳥たちはよく眺めていたのだが、
木立にこんなに色んな種類の鳥がいるとは知らなかった。
そして、グループで鳥見をする探鳥会がこんなに楽しいとは。
それから、あまり忙しくない時期の、自転車で行けるような場所での探鳥会に
時々参加させてもらうようになり、鳥の名も少しづつ覚えはじめた。
「鳥を見だしたら、今まで見えなかったものが見えてきたのです。」
という会員Aさんの言葉に共感。
街を歩く時でも、つい上の方ばかり見ていてつまずきそうになるのだが、
繁華街のビルの屋上にとまるハクセキレイを発見したり、
夕方ねぐらに急ぐカラスたち、河北潟に帰るらしいサギたちの群れを見ていると、
自分も少しは鳥目線で地上を見る感覚が想像できるようになり、
以前にも増して鳥たちの生活圏が気になりだした。
探鳥会に出る度に顔なじみの方も増え、美大の同期生にも高校時代の恩師にも再会した。
新年会にもすっかり会員のような顔で出席させてもらっていたが、
1年の半分以上は、展覧会、体調など諸事情で活動に参加できないし、
まだあまり鳥に詳しくない私が会員になるなんておこがましいと思っていたが、
―保護に役立てて。― と、会費だけ払っている会員も多々いると聞いて、
会員申し込みをすることにしたのだった。
ようやくこれで私も野鳥の会の正式会員(支部会員)となった。
会誌「野鳥」の他
楽しいパンフが
いっぱい同封
されていた。
これが今年の会員証。
09年の冬、仏語の師匠に誘われて初めて参加した大桑の探鳥会。
朝、教えられた集合場所で、双眼鏡や三脚に乗せたフィールドスコープを
持った一団に、初めてなのにすんなりと入り込んでしまった。
シジュウカラの群れに混じっているエナガや、ツグミとムクドリの歩き方の違いなど
教えてもらったり、フィールドスコープでツグミのアップを見せてもらった。
ツグミといえば、泉鏡花の「眉隠しの霊」に出てきて食べられてしまう可哀そうな鳥。
「私らの子供の頃は、ツグミを食べさせる料理屋がありました。」と、
年配の男性が言うので、
「まあ、こんな丸い目の可愛い子を、どうして食べることが出来たのでしょう。」
「鳥の目はだいたい丸いです。」
コゲラもオナガも初めて。
オナガは「智恵子抄」のイメージで、海の近くにいる鳥だとばかり思っていた。
この辺ではありふれた鳥だけれど、関西以西にはあまりいないので、
西日本の人の憧れの的ということも聞いた。
大桑緑地はしょっ中通っていて、水鳥たちはよく眺めていたのだが、
木立にこんなに色んな種類の鳥がいるとは知らなかった。
そして、グループで鳥見をする探鳥会がこんなに楽しいとは。
それから、あまり忙しくない時期の、自転車で行けるような場所での探鳥会に
時々参加させてもらうようになり、鳥の名も少しづつ覚えはじめた。
「鳥を見だしたら、今まで見えなかったものが見えてきたのです。」
という会員Aさんの言葉に共感。
街を歩く時でも、つい上の方ばかり見ていてつまずきそうになるのだが、
繁華街のビルの屋上にとまるハクセキレイを発見したり、
夕方ねぐらに急ぐカラスたち、河北潟に帰るらしいサギたちの群れを見ていると、
自分も少しは鳥目線で地上を見る感覚が想像できるようになり、
以前にも増して鳥たちの生活圏が気になりだした。
探鳥会に出る度に顔なじみの方も増え、美大の同期生にも高校時代の恩師にも再会した。
新年会にもすっかり会員のような顔で出席させてもらっていたが、
1年の半分以上は、展覧会、体調など諸事情で活動に参加できないし、
まだあまり鳥に詳しくない私が会員になるなんておこがましいと思っていたが、
―保護に役立てて。― と、会費だけ払っている会員も多々いると聞いて、
会員申し込みをすることにしたのだった。
Posted by Ru Na - 2011.12.06,Tue
昨日抜歯した前歯のあとの血がなかなか止まらなくて、半分ダウン状態。
そろりそろりと動いて物干し場に出ると、
チャッチャッ、チャッチャッ、となつかしい声が聞こえた。
ほんの一瞬だったが、ウグイスの薮鳴きだった。
二階からのぞいてみると、右隣の庭の紅葉した茂みから聞こえたようだが、
姿は見えない。
以前はしょっ中この藪鳴きが聞こえたのに、
先の冬、ミカンやリンゴを食べに来るウグイスやメジロを、
ヒヨドリヒヨ子が突然威嚇するようになってから、あまり来なくなり、
また、ウグのお気に入りの藪があった左隣の庭の木々が
すっきり剪定されて、スカスカになってしまったせいか、
この春「ホーホケキョ」も、二度程しか聞かれなかった。
去年近所で産まれた野良猫の一匹が、この辺一帯でずっとウロウロしていて、
普通の猫なら諦める、タヌキよけの有刺鉄線もかいくぐり庭に侵入してくるので、
しかも、雨風が強まる時などに特に入ってこようとするのを見ると、
うちの庭のどこかを寝ぐらにしようとしているとしか思えない。
このままでは鳥たちの冬のレストランも危険にさらされる、と
猫が入り込みそうな場所をなるべく無くす工夫を重ねているのに、
いつの間にか、庭にちょこんと座って、池をのぞいたり、
何が悪い、といったふうな目でこちらを睨んでいたりするので、
隙間を針金で補強したり、100円ショップで買った園芸用の猫よけトゲ板を、
侵入しやすい場所に敷き詰め、さらにそれを追加し、
もうこれで易々とは入れないだろうと思った日、
左隣の庭の藪から、コロっと小鳥が現れて、しばらくその辺りの枝を飛び回り、
また飛び去ったのが4日前。あの謎の柿の実事件の後の事である。
逆光で暗く、ウグイスかメジロか判断がつかず、
動作からしてメジロが様子を見に来たのかとも思ったが、
あるいは同じウグイスだったかもしれない。
冬の野鳥たちが安心して過ごせる庭を取り戻さなせれば。
冬近く、茶トラの野良猫も必死なのかもしれないが、
何も嫌がっている所に無理に入って来なくてもいいのに。
近所には野良猫たちのお世話をこまめにしている猫好きの奥さんもいるので、
他の野良猫たちは各々ちゃんと自分の居場所を持って、
あまり問題なく過ごしているようなのに。
私は意に反してよく猫に好かれる。
「しっ、しっ、」と追い払っても、「本気かしら。」といった顔をされてしまう。
それどころか「ゴロニャン」と擦り寄られたりもする。
これも、猫と一緒に育って、猫に子守されたせいか。
ところで、柿の実を喜んで食べる猫も、まれにいるらしいことを知った。
うちの柿を貪り食べたのは、あの茶トラ猫だったのかしら。
石蕗の黄色い花がすっかり枯れてしまい、
メジロやヒヨドリの大好きな八重の椿が咲き始めている。
そろりそろりと動いて物干し場に出ると、
チャッチャッ、チャッチャッ、となつかしい声が聞こえた。
ほんの一瞬だったが、ウグイスの薮鳴きだった。
二階からのぞいてみると、右隣の庭の紅葉した茂みから聞こえたようだが、
姿は見えない。
以前はしょっ中この藪鳴きが聞こえたのに、
先の冬、ミカンやリンゴを食べに来るウグイスやメジロを、
ヒヨドリヒヨ子が突然威嚇するようになってから、あまり来なくなり、
また、ウグのお気に入りの藪があった左隣の庭の木々が
すっきり剪定されて、スカスカになってしまったせいか、
この春「ホーホケキョ」も、二度程しか聞かれなかった。
去年近所で産まれた野良猫の一匹が、この辺一帯でずっとウロウロしていて、
普通の猫なら諦める、タヌキよけの有刺鉄線もかいくぐり庭に侵入してくるので、
しかも、雨風が強まる時などに特に入ってこようとするのを見ると、
うちの庭のどこかを寝ぐらにしようとしているとしか思えない。
このままでは鳥たちの冬のレストランも危険にさらされる、と
猫が入り込みそうな場所をなるべく無くす工夫を重ねているのに、
いつの間にか、庭にちょこんと座って、池をのぞいたり、
何が悪い、といったふうな目でこちらを睨んでいたりするので、
隙間を針金で補強したり、100円ショップで買った園芸用の猫よけトゲ板を、
侵入しやすい場所に敷き詰め、さらにそれを追加し、
もうこれで易々とは入れないだろうと思った日、
左隣の庭の藪から、コロっと小鳥が現れて、しばらくその辺りの枝を飛び回り、
また飛び去ったのが4日前。あの謎の柿の実事件の後の事である。
逆光で暗く、ウグイスかメジロか判断がつかず、
動作からしてメジロが様子を見に来たのかとも思ったが、
あるいは同じウグイスだったかもしれない。
冬の野鳥たちが安心して過ごせる庭を取り戻さなせれば。
冬近く、茶トラの野良猫も必死なのかもしれないが、
何も嫌がっている所に無理に入って来なくてもいいのに。
近所には野良猫たちのお世話をこまめにしている猫好きの奥さんもいるので、
他の野良猫たちは各々ちゃんと自分の居場所を持って、
あまり問題なく過ごしているようなのに。
私は意に反してよく猫に好かれる。
「しっ、しっ、」と追い払っても、「本気かしら。」といった顔をされてしまう。
それどころか「ゴロニャン」と擦り寄られたりもする。
これも、猫と一緒に育って、猫に子守されたせいか。
ところで、柿の実を喜んで食べる猫も、まれにいるらしいことを知った。
うちの柿を貪り食べたのは、あの茶トラ猫だったのかしら。
石蕗の黄色い花がすっかり枯れてしまい、
メジロやヒヨドリの大好きな八重の椿が咲き始めている。
Posted by Ru Na - 2011.12.01,Thu
庭の小さな若い柿の木。今年は3年ぶりに細い枝が支えきれぬくらい沢山の実を付けた。
一番てっぺんの枝は、
父が実を取ろうとして
折れてしまった。
鳥たちが食べに来るのを
楽しみにしていたので、
2番目に高い枝2本の実は
そのまま残すことにした。
それなのに3日前、
実が沢山ついている方の枝が、
折られて下に落ちていた!枝にそのまま残っていたのは2個だけ。
近くにはヘタや種が散乱し、かじられたような跡がある実もひとつ・・・・。
はじめは、どんなに工夫しても庭に侵入してくる野良猫が、木に登った重みで
折れたのかと思ったが、この様子を見ると猫ではなさそう。
しばらく姿を見なかった狸がまた現れたのかもしれないと、気が動転した。
狸は私の天敵。
以前、池の金魚やフナを狙って、夜な夜な親子連れで現れる狸を撃退するため、
ひと月寝ずの番をしたことがある。
柵を作り、隙間には有刺鉄線、池は網と波板でしっかりガードするようにしたら、
諦めて近寄らなくなっていたのだが。
いくらなんでも、
この枝には登れないだろうと、
一番上の実をひとうだけ残して
あとはみんな採ってしまった。
この先天候がどうなるか分からないし、医者通いの日程の都合もあるので、
昨日、半月早い冬前の池の水換えをした。
幸い穏やかな日和で、金魚たちは快適そう。
柿の実もちゃんと残っている。今度こそムクドリが食べに来るかな。
・・・ところが、その夜・・・
最後に残った実が、半分かじられて落ちていた!
これは一体・・・
近くに足場のないこんな細い枝に
登れるなんて、
狸ではないかもしれない。
あるいは、ハクビシン?
この歯型は一体誰のものでしょう。
一番てっぺんの枝は、
父が実を取ろうとして
折れてしまった。
鳥たちが食べに来るのを
楽しみにしていたので、
2番目に高い枝2本の実は
そのまま残すことにした。
それなのに3日前、
実が沢山ついている方の枝が、
折られて下に落ちていた!枝にそのまま残っていたのは2個だけ。
近くにはヘタや種が散乱し、かじられたような跡がある実もひとつ・・・・。
はじめは、どんなに工夫しても庭に侵入してくる野良猫が、木に登った重みで
折れたのかと思ったが、この様子を見ると猫ではなさそう。
しばらく姿を見なかった狸がまた現れたのかもしれないと、気が動転した。
狸は私の天敵。
以前、池の金魚やフナを狙って、夜な夜な親子連れで現れる狸を撃退するため、
ひと月寝ずの番をしたことがある。
柵を作り、隙間には有刺鉄線、池は網と波板でしっかりガードするようにしたら、
諦めて近寄らなくなっていたのだが。
いくらなんでも、
この枝には登れないだろうと、
一番上の実をひとうだけ残して
あとはみんな採ってしまった。
この先天候がどうなるか分からないし、医者通いの日程の都合もあるので、
昨日、半月早い冬前の池の水換えをした。
幸い穏やかな日和で、金魚たちは快適そう。
柿の実もちゃんと残っている。今度こそムクドリが食べに来るかな。
・・・ところが、その夜・・・
最後に残った実が、半分かじられて落ちていた!
これは一体・・・
近くに足場のないこんな細い枝に
登れるなんて、
狸ではないかもしれない。
あるいは、ハクビシン?
この歯型は一体誰のものでしょう。
Posted by Ru Na - 2011.11.27,Sun
今朝は放射冷却で思い切り冷え込んだが、
午後の日差しは暖かで、庭のモミジが金色に輝いた。
時は晩秋。
こんな穏やかな光に透いた葉を見ていると、
このように明るい色の髪をしていた友を思い出す。
先日の、内川鎮守の森ギャラリーで、
久しぶりに会った旧友Nさんに、
共通の友人が亡くなったと聞いた。
もう4年も前のことだという。
長く音信不通になっていた
フランスの女友達。
最後に会ったのは、
仏留学から帰国した後
久しぶりに訪れたフランス
でのこと。
仏北東部のトロワの近くの
彼女の家を訪ね、泊めてもらった。
高校時代からの知り合いのNさんは、いろんな仲間を集めて、廃校でキャンプしたり
海辺でバーベキューをしたりと、いつも何か楽しい企画を思いついては
人の輪を広げていく人なので、そんな遊び仲間の中に、
日本人男性と結婚して金沢に住んでいた彼女も、いつの間にか加わっていた。
私が仏留学する前は、彼女に仏会話を教えてもらったりもした。
当時は鼻が高いのを気にして、日本人のように低くなりたいと言っていた。
明るい色の細い髪の毛を私がほめたら、冬に生える髪は色が濃くなるのよ、
と笑った。
最初は日本語をほとんど話せず、あまり金沢の生活は好きではないようだった。
というより、男性に従う日本女性の慣習や、儀礼的な事が気に入らなかったらしい。
ボリス・ヴィアンの「墓に唾をかけろ」の詩が好きだった。
パリから電車に乗り、彼女の住む町に向かう途中、
車窓にはなだらかな丘陵に色づいたぶどう畑が広がり、
まさしく黄金の秋の豊穣な風景。今でも目の奥に焼き付いている。
町の静かな一角にある新しいアパルトマンに、彼女は小さな娘さんと住んでいた。
日本人のご主人とは少し前に離婚したところ。
フランスに移ってから、仕事の関係かノイローゼ気味だったご主人が、
娘さんを道連れに自殺を図ったというショッキングな話をきいた。
まだ幼い娘さんの頬には、その時の傷が生々しく残っていた。
3人でトロワの町に出かけたり、
夜は近所に住む友人宅に
食事に招かれたりして
楽しく過ごした。
その時の皆の会話は、
実存主義者の溜まり場だった
私の知らない時代の,
サンジェルマン・デュ・プレの
カフェの香りがした。
あんな大変な思いをしたのに
生きることにとても積極的で、
リベラルな良い友人達に囲まれて、
私は安堵と共に頼もしさも感じていた。
「来年になったらトロワに引っ越して看護婦の研修を受けるのよ。」
と聞いて駅で別れてから、私は南仏や南独、ベルリンなどを駆け回り、各地の友人を訪ね、
アルビの教会では、ベトナム戦争従軍後にフランスに亡命したというハンガリー人の老人と
語ったり、クレルモンフェランの丘では、失業して物乞いをしているという青年と話し込んだり、
色んな風景と共に、様々な人生との出会いを山ほど抱えて、ひと月後に帰国した。
帰ってから、お礼の手紙を書かねばと思いつつ、
次の展覧会の準備などに追われ、うかうかしているうちに日が過ぎて、
気がついたら彼女はもう新し住居に移っている頃。新しい住所は知らない。
翌年も、展覧会のためベルリンに行ったが、住所を知らぬままで連絡できなかった。
そのうち誰かに聞いたら多分わかるだろうと、呑気に構えていたら、
私を取り囲む状況も徐々に変化し、忙しさにかまけてそのままになってしまったのだった。
すっかり大きくなった娘さんが、Nさんにその訃報と共に
- 私は日本が嫌いです。連絡はこれが最後です。 -
と知らせてきたそうだ。
長く便りせぬ金沢の友を、彼女は薄情だと怒っていたのだろうか。
もし再び会えたなら、話しかけたいことが沢山あるのに。
私は時々一緒に話したことを思い出すのよ。
いつか私が貸したジャン・コクトーの本はどうしたのかしら。
感想を聞くのを忘れていたね。
あの翌年に知人の紹介で、パリでボリス・ヴィアン基金を主催している
ボリス・ヴィアンの親友だった人に会いに行ったのよ。
いつか私の作ったラタトゥイユを、フランスの味そのもの、さまになってると褒めてくれたね。
あれはいつのことだったか、一緒に三小牛山の奥にカタクリの花を見に行ったでしょう。
近くの空き地で、ラジコンのヘリコプターを飛ばせている人たちがいたでしょう。
あの時の花と空の色をあなたは憶えていたかしら。
午後の日差しは暖かで、庭のモミジが金色に輝いた。
時は晩秋。
こんな穏やかな光に透いた葉を見ていると、
このように明るい色の髪をしていた友を思い出す。
先日の、内川鎮守の森ギャラリーで、
久しぶりに会った旧友Nさんに、
共通の友人が亡くなったと聞いた。
もう4年も前のことだという。
長く音信不通になっていた
フランスの女友達。
最後に会ったのは、
仏留学から帰国した後
久しぶりに訪れたフランス
でのこと。
仏北東部のトロワの近くの
彼女の家を訪ね、泊めてもらった。
高校時代からの知り合いのNさんは、いろんな仲間を集めて、廃校でキャンプしたり
海辺でバーベキューをしたりと、いつも何か楽しい企画を思いついては
人の輪を広げていく人なので、そんな遊び仲間の中に、
日本人男性と結婚して金沢に住んでいた彼女も、いつの間にか加わっていた。
私が仏留学する前は、彼女に仏会話を教えてもらったりもした。
当時は鼻が高いのを気にして、日本人のように低くなりたいと言っていた。
明るい色の細い髪の毛を私がほめたら、冬に生える髪は色が濃くなるのよ、
と笑った。
最初は日本語をほとんど話せず、あまり金沢の生活は好きではないようだった。
というより、男性に従う日本女性の慣習や、儀礼的な事が気に入らなかったらしい。
ボリス・ヴィアンの「墓に唾をかけろ」の詩が好きだった。
パリから電車に乗り、彼女の住む町に向かう途中、
車窓にはなだらかな丘陵に色づいたぶどう畑が広がり、
まさしく黄金の秋の豊穣な風景。今でも目の奥に焼き付いている。
町の静かな一角にある新しいアパルトマンに、彼女は小さな娘さんと住んでいた。
日本人のご主人とは少し前に離婚したところ。
フランスに移ってから、仕事の関係かノイローゼ気味だったご主人が、
娘さんを道連れに自殺を図ったというショッキングな話をきいた。
まだ幼い娘さんの頬には、その時の傷が生々しく残っていた。
3人でトロワの町に出かけたり、
夜は近所に住む友人宅に
食事に招かれたりして
楽しく過ごした。
その時の皆の会話は、
実存主義者の溜まり場だった
私の知らない時代の,
サンジェルマン・デュ・プレの
カフェの香りがした。
あんな大変な思いをしたのに
生きることにとても積極的で、
リベラルな良い友人達に囲まれて、
私は安堵と共に頼もしさも感じていた。
「来年になったらトロワに引っ越して看護婦の研修を受けるのよ。」
と聞いて駅で別れてから、私は南仏や南独、ベルリンなどを駆け回り、各地の友人を訪ね、
アルビの教会では、ベトナム戦争従軍後にフランスに亡命したというハンガリー人の老人と
語ったり、クレルモンフェランの丘では、失業して物乞いをしているという青年と話し込んだり、
色んな風景と共に、様々な人生との出会いを山ほど抱えて、ひと月後に帰国した。
帰ってから、お礼の手紙を書かねばと思いつつ、
次の展覧会の準備などに追われ、うかうかしているうちに日が過ぎて、
気がついたら彼女はもう新し住居に移っている頃。新しい住所は知らない。
翌年も、展覧会のためベルリンに行ったが、住所を知らぬままで連絡できなかった。
そのうち誰かに聞いたら多分わかるだろうと、呑気に構えていたら、
私を取り囲む状況も徐々に変化し、忙しさにかまけてそのままになってしまったのだった。
すっかり大きくなった娘さんが、Nさんにその訃報と共に
- 私は日本が嫌いです。連絡はこれが最後です。 -
と知らせてきたそうだ。
長く便りせぬ金沢の友を、彼女は薄情だと怒っていたのだろうか。
もし再び会えたなら、話しかけたいことが沢山あるのに。
私は時々一緒に話したことを思い出すのよ。
いつか私が貸したジャン・コクトーの本はどうしたのかしら。
感想を聞くのを忘れていたね。
あの翌年に知人の紹介で、パリでボリス・ヴィアン基金を主催している
ボリス・ヴィアンの親友だった人に会いに行ったのよ。
いつか私の作ったラタトゥイユを、フランスの味そのもの、さまになってると褒めてくれたね。
あれはいつのことだったか、一緒に三小牛山の奥にカタクリの花を見に行ったでしょう。
近くの空き地で、ラジコンのヘリコプターを飛ばせている人たちがいたでしょう。
あの時の花と空の色をあなたは憶えていたかしら。
Posted by Ru Na - 2011.11.25,Fri
やっと陽が出たと思ったら、その日の夕方から強風が吹き荒れ、
再び雨に塗り込められる日々。
新潟のつれあいから届いた、今日の「白鳥の田んぼ」。
新潟の白鳥の飛来地としては、阿賀野市の瓢湖が有名だが、
新潟市内のあちらこちらにある潟でも、相当数のコハクチョウが越冬する。
ラムサール条約の佐潟にも、10月初旬に飛来。
現在は、コハクチョウが約4000羽、オオハクチョウが70羽以上いるらしい。
彼らは早朝の湖から出勤し、近隣の田んぼで一日を過ごす。
つれあいの職場の窓から見える田んぼにも、いよいよやって来たという。
まだそんなに近くまで来ていないので、遠景の写真しか撮れなかったとのこと。
例年なら11月後半に動画撮影小旅行に出るところ。
今年は関西方面ではなく、新潟で白鳥撮影三昧をしようかと思っていたのに、
ややこしい歯や歯茎の大体的治療にかかってしまい、当分出られそうもない。
佐潟は鳥密度がとても濃く、ミコアイサの姿ももう見られるという。
新潟市のHPによると、11月18日の時点での白鳥の飛来数は、
鳥屋野潟、佐潟、瓢湖、福島潟の合計で、14877羽!
どうやって数えているのかしら。
鳥まみれになってみたいな。
再び雨に塗り込められる日々。
新潟のつれあいから届いた、今日の「白鳥の田んぼ」。
新潟の白鳥の飛来地としては、阿賀野市の瓢湖が有名だが、
新潟市内のあちらこちらにある潟でも、相当数のコハクチョウが越冬する。
ラムサール条約の佐潟にも、10月初旬に飛来。
現在は、コハクチョウが約4000羽、オオハクチョウが70羽以上いるらしい。
彼らは早朝の湖から出勤し、近隣の田んぼで一日を過ごす。
つれあいの職場の窓から見える田んぼにも、いよいよやって来たという。
まだそんなに近くまで来ていないので、遠景の写真しか撮れなかったとのこと。
例年なら11月後半に動画撮影小旅行に出るところ。
今年は関西方面ではなく、新潟で白鳥撮影三昧をしようかと思っていたのに、
ややこしい歯や歯茎の大体的治療にかかってしまい、当分出られそうもない。
佐潟は鳥密度がとても濃く、ミコアイサの姿ももう見られるという。
新潟市のHPによると、11月18日の時点での白鳥の飛来数は、
鳥屋野潟、佐潟、瓢湖、福島潟の合計で、14877羽!
どうやって数えているのかしら。
鳥まみれになってみたいな。
Posted by Ru Na - 2011.11.24,Thu
Posted by Ru Na - 2011.11.18,Fri
北陸の晩秋は鉛色の空に覆われた暗い季節のイメージがあり、地元の者も
そう思い込んでいるが、例年、11月には案外と天気の良い日の方が多いのである。
しかし今年の金沢は、11月に入ってから雨の日だらけ。
展覧会が終わったこの季節、問題だらけの体調の治療にしばらく専念せねばと、
幸い雨がそう降らない今日は、午後から二軒の医院をはしごした。
最初の医院から次の医院へ向かう途中、まだ時間があるので、
東京国立博物館所蔵の金春座伝来の能面・能装束展を見に、
能楽美術館に立ち寄った。
加賀宝生と云うくらいだから、加賀はずっと宝生流だと思っていたが、
前田利家から4代までは、金春流であったと最近知った。
宝生流は5代綱紀から盛んになったという。
今は亡き伯父は、紀州から殿様に従いて加賀藩に来た太鼓師範の流れをくむ家の
出自であるが、そちらの方は観世流だったというから、加賀の能楽も一筋縄ではいかない。
金沢で生まれ育つと、能楽がとても近しいものに
思えるけれど、能面などを日頃手軽に見ることも
なく、知識が豊富な訳でもない。
せっかくのいい機会に、古くて重厚な能装束や
能面をたっぷり眺め、扇のデザインを楽しんで、
金春が秀吉の下で大いに発展したことを
この展覧会で知った。
旧県庁舎の
しいのき迎賓館の前では、
雪つりの作業中。
いよいよ冬が近い。
横の広場に、どこから来たのか
猿回しの芸人がいた。
最初はまばらな見物人も、
可愛らしいお猿がでんぐり返ったり
竹馬に乗ったりしていると
どんどん増えて、やんやの喝采。
中央公園横のアメリカ楓はもう散り始めている。
玉川公園の様子。
雀の群れが紅葉した葉むらにもぐり込んで何かつついていたけれど、
一体何をついばんでいたのかしら。
そう思い込んでいるが、例年、11月には案外と天気の良い日の方が多いのである。
しかし今年の金沢は、11月に入ってから雨の日だらけ。
展覧会が終わったこの季節、問題だらけの体調の治療にしばらく専念せねばと、
幸い雨がそう降らない今日は、午後から二軒の医院をはしごした。
最初の医院から次の医院へ向かう途中、まだ時間があるので、
東京国立博物館所蔵の金春座伝来の能面・能装束展を見に、
能楽美術館に立ち寄った。
加賀宝生と云うくらいだから、加賀はずっと宝生流だと思っていたが、
前田利家から4代までは、金春流であったと最近知った。
宝生流は5代綱紀から盛んになったという。
今は亡き伯父は、紀州から殿様に従いて加賀藩に来た太鼓師範の流れをくむ家の
出自であるが、そちらの方は観世流だったというから、加賀の能楽も一筋縄ではいかない。
金沢で生まれ育つと、能楽がとても近しいものに
思えるけれど、能面などを日頃手軽に見ることも
なく、知識が豊富な訳でもない。
せっかくのいい機会に、古くて重厚な能装束や
能面をたっぷり眺め、扇のデザインを楽しんで、
金春が秀吉の下で大いに発展したことを
この展覧会で知った。
旧県庁舎の
しいのき迎賓館の前では、
雪つりの作業中。
いよいよ冬が近い。
横の広場に、どこから来たのか
猿回しの芸人がいた。
最初はまばらな見物人も、
可愛らしいお猿がでんぐり返ったり
竹馬に乗ったりしていると
どんどん増えて、やんやの喝采。
中央公園横のアメリカ楓はもう散り始めている。
玉川公園の様子。
雀の群れが紅葉した葉むらにもぐり込んで何かつついていたけれど、
一体何をついばんでいたのかしら。
Posted by Ru Na - 2011.11.13,Sun
今年予定の展覧会がみんな終ったら、久々に探鳥会に行こうと楽しみに
準備していた11月の定例探鳥会。
週間天気予報を前々からチェックしていたが、天候がどうも怪しそう。
ご近所に住む野鳥の会会員に昨日偶然出会ったら、
―少々の雨なら、みんな傘をさして鳥を見ます。
なんなら車に乗っけてあげましょう。朝電話してみて下さい。―と言われた。
今朝起きたら微妙な天気。
7時頃、雨がけっこう降っている。ラジオでは、朝一時的な雨、と言っているが、
ネットのアメダスでは、これからやって来そうな雲が長々と続いている。
さて、どうしよう。
結局ご好意に甘えて、車に便乗させていただいた。
出発して間もなく、市民マラソンの交通規制に引っかかり、
集合場所に着いた時、もう皆がぞろぞろ歩き出していた。
心配していた雨はそう降らず、
ほとんど傘なしで歩けた。
むしろ、細かな雨粒を滴らす
紅葉し始めの木々が鮮やかで、
気分は爽快。
ヒヨドリが、群れて
鳴いているのが
よく聞こえるけれど、
時々波状飛行を
するのが
遠くに見えるだけ。
モズもメジロも
シジュウカラも
声はさかんにする
のだが、
姿が見つけられない。
そこかしこの木が、
小さな赤い実を
付けている。
小さいのがコマユミ、少し大きくて色が薄いのがマユミ、と教えてもらった。
この秋はツグミの姿を、まだ誰もあまり見ていないらしい。
林を抜けて、何もいなさそうなササゴイの池を過ぎて川べりに出るが、
冬のカモたちもまだ来ていない様子。
対岸の枯れ木に、カワウが鈴なりになっていた。
嘴の先が細いので、カワウと識別する。ウミウは嘴の先が丸いと、教えてもらう。
川の中程に、カンムリカイツブリが一羽いた。
とても詳しそうな人に従いて歩くと、肉眼ではなかなか見つけられなかった
カワラヒワの群れや、ジョウビタキ♀に会うことが出来た。
アカゲラも近くに飛んできたらしいのに、私は見られず残念。
さらに海岸の方には、イソヒヨドリがいたらしいのに、私は見つけることができず、
大残念。
海岸近くの林にあった
黒いノブドウのような実。
森の中の湖に、カルガモに混じって、
オナガガモの♀が一羽。
写真は撮れなかった。
今日はあまりアップで鳥を見られなかったが、
秋の繊細さをたっぷり満喫したのだった。
準備していた11月の定例探鳥会。
週間天気予報を前々からチェックしていたが、天候がどうも怪しそう。
ご近所に住む野鳥の会会員に昨日偶然出会ったら、
―少々の雨なら、みんな傘をさして鳥を見ます。
なんなら車に乗っけてあげましょう。朝電話してみて下さい。―と言われた。
今朝起きたら微妙な天気。
7時頃、雨がけっこう降っている。ラジオでは、朝一時的な雨、と言っているが、
ネットのアメダスでは、これからやって来そうな雲が長々と続いている。
さて、どうしよう。
結局ご好意に甘えて、車に便乗させていただいた。
出発して間もなく、市民マラソンの交通規制に引っかかり、
集合場所に着いた時、もう皆がぞろぞろ歩き出していた。
心配していた雨はそう降らず、
ほとんど傘なしで歩けた。
むしろ、細かな雨粒を滴らす
紅葉し始めの木々が鮮やかで、
気分は爽快。
ヒヨドリが、群れて
鳴いているのが
よく聞こえるけれど、
時々波状飛行を
するのが
遠くに見えるだけ。
モズもメジロも
シジュウカラも
声はさかんにする
のだが、
姿が見つけられない。
そこかしこの木が、
小さな赤い実を
付けている。
小さいのがコマユミ、少し大きくて色が薄いのがマユミ、と教えてもらった。
この秋はツグミの姿を、まだ誰もあまり見ていないらしい。
林を抜けて、何もいなさそうなササゴイの池を過ぎて川べりに出るが、
冬のカモたちもまだ来ていない様子。
対岸の枯れ木に、カワウが鈴なりになっていた。
嘴の先が細いので、カワウと識別する。ウミウは嘴の先が丸いと、教えてもらう。
川の中程に、カンムリカイツブリが一羽いた。
とても詳しそうな人に従いて歩くと、肉眼ではなかなか見つけられなかった
カワラヒワの群れや、ジョウビタキ♀に会うことが出来た。
アカゲラも近くに飛んできたらしいのに、私は見られず残念。
さらに海岸の方には、イソヒヨドリがいたらしいのに、私は見つけることができず、
大残念。
海岸近くの林にあった
黒いノブドウのような実。
森の中の湖に、カルガモに混じって、
オナガガモの♀が一羽。
写真は撮れなかった。
今日はあまりアップで鳥を見られなかったが、
秋の繊細さをたっぷり満喫したのだった。
Posted by Ru Na - 2011.11.12,Sat
すっきりと晴れて暖かな一日。版画家の神谷佳男さんの個展を見に出かけた。
ゆったりとしたギャラリーには、
モノタイプ版画による作品が、
ここには赤のシリーズが、
そちらには青、といったふうに、
色彩ごとにまとめて展示してある。
モノタイプ版画とは、版に直接インクなどで
描いたものを、紙に転写する技法で、
版画とはいえ、1点しか存在しない。
今回はかなり遊んでみました。
と、普段具象画が中心の
リトグラフなどを制作している
神谷さん。
日頃物の形をつき詰めて
見つめ、追求しているからか、
抽象的な形態を自由に
遊ばせていても、
形が甘くならない。
マチエール(質感)の工夫が色々なされていて、なかなか面白い。
私が特に気に入ったのは、植物そのものの形を刷り込んだもの。
よくもまあ、こんなに隅々まで繊細な形を写し取れたものだ。
これも、植物の美しさを最大限引き出そうとした努力の賜物だろう。
神谷さんとは金沢美大で同時期に学んだ。パリにいた時期も重なり、
よく一緒に遊んだ仲間で、彼が美大の先生になった今でも、
側に学生がいても、つい君付けで呼んでしまう。
お互い忙しくてたまにしか会えないけれど、会うと色んな話題で話が尽きない。
同日、国際交流サロンで見た造型4人展。
ゆったりとしたギャラリーには、
モノタイプ版画による作品が、
ここには赤のシリーズが、
そちらには青、といったふうに、
色彩ごとにまとめて展示してある。
モノタイプ版画とは、版に直接インクなどで
描いたものを、紙に転写する技法で、
版画とはいえ、1点しか存在しない。
今回はかなり遊んでみました。
と、普段具象画が中心の
リトグラフなどを制作している
神谷さん。
日頃物の形をつき詰めて
見つめ、追求しているからか、
抽象的な形態を自由に
遊ばせていても、
形が甘くならない。
マチエール(質感)の工夫が色々なされていて、なかなか面白い。
私が特に気に入ったのは、植物そのものの形を刷り込んだもの。
よくもまあ、こんなに隅々まで繊細な形を写し取れたものだ。
これも、植物の美しさを最大限引き出そうとした努力の賜物だろう。
神谷さんとは金沢美大で同時期に学んだ。パリにいた時期も重なり、
よく一緒に遊んだ仲間で、彼が美大の先生になった今でも、
側に学生がいても、つい君付けで呼んでしまう。
お互い忙しくてたまにしか会えないけれど、会うと色んな話題で話が尽きない。
同日、国際交流サロンで見た造型4人展。
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Posted by Ru Na - 2011.11.08,Tue
今年の内川鎮守の森ギャラリーⅡの後半は、ずっと雨続き。
雨のおかげで心配していた高温にはならず、羽根が濡れるのがいやなスズメバチは
おとなしくしていてくれて、その点は助かったが、
写真・動画撮影は傘をさしながらで自由が利かず、搬出もカッパを着ての作業になった。
裏返しに反り返って
雨水が溜まった赤帯。
7日、最終日は、まだほとんど見ていなかった他の会場も廻った。
内川地区の一番奥に位置する住吉町の住吉神社では、
今年急逝した安宅路子さんの特別展が開催されている。
とても丁寧で誠実な
手仕事によるキルトや人形。
震災による原発事故に
ひどく心を痛め、
最後まで気にかけていた
という安宅さんの、
メッセージが入ったキルト
にも惹かれたが、
遺言のように残された
宮沢賢治の「ヨダカの星」を
モチーフにした作品に
いたく心打たれた。
私も「ヨダカ」のことは
時々考える。
他の生き物を食せねば
生きられないという
業が辛くて、
泣きながら空に登って
星になったヨダカ。
この背中、頭に、ヨダカへの
何という愛おしさと共鳴が
表されているのだろう。
内川小中学校のグランドには、地元子供たちやPTAによるワークショップの大作「風の道」。
降りしきる雨に煙っているが、
なるほど、グラウンドの片側に
そびえる丘から、
風が降りて来るのが
目に見えるよう。
木工房望峰の展示風景
明るいギャラリーは
いつも木の香りが清々しい。
さり気なく出して下さる美味しいコーヒーと、
しんとした雰囲気が、
ゆっくり作品を見るのにとてもいい。
写真家田村正昭さんの
「関係のない4枚の写真」。
氏は近年このシリーズを
出品されている。
この和やかな鎮守の森も
様々な社会情勢と
無縁ではないという事を
思い起こさせる貴重な一点。
第1回目から参加されている
内川在住の折り紙作家の作品。
毎年小さな折り紙の持つ大きな
可能性にいつも驚かされるが、
今年の「翡翠」は特に私のお気に入り。
蓮華諏訪神社の作品。昨年に続くハートシリーズ。
お社の空間の使い方が抜群だし、組み合わされた手の文様が丁寧に描かれて美しい。
ギャラリー花音には、実行委員の一人
でもある竹作家の、こんな素敵な竹トンボが。
本当は医王山を望む屋外に展示したかった、
と作者は言っていらしたけれど、
明るい窓際にあって、トンボが涼やかな秋の
空気を屋内に広げているようだった。
ここギャラリー花音では小品販売もあり、
奥の部屋で、私の映像作品も上映した。
三小牛八幡神社には、白川郁栄さん達のインスタレーション。
風そよぐ森を、渡りの鳥の影がかすめて行くような空間が演出され、
植物を使ったオブジェと共に、爽やかな気分を呼び起こす。
其々の作り手が其々の想いで、内川の自然を愛するという共通項を持って集まる。
ここ内川鎮守の森ギャラリーでは、様々なジャンルの作品とご一緒できるのが嬉しい。
雨のおかげで心配していた高温にはならず、羽根が濡れるのがいやなスズメバチは
おとなしくしていてくれて、その点は助かったが、
写真・動画撮影は傘をさしながらで自由が利かず、搬出もカッパを着ての作業になった。
裏返しに反り返って
雨水が溜まった赤帯。
7日、最終日は、まだほとんど見ていなかった他の会場も廻った。
内川地区の一番奥に位置する住吉町の住吉神社では、
今年急逝した安宅路子さんの特別展が開催されている。
とても丁寧で誠実な
手仕事によるキルトや人形。
震災による原発事故に
ひどく心を痛め、
最後まで気にかけていた
という安宅さんの、
メッセージが入ったキルト
にも惹かれたが、
遺言のように残された
宮沢賢治の「ヨダカの星」を
モチーフにした作品に
いたく心打たれた。
私も「ヨダカ」のことは
時々考える。
他の生き物を食せねば
生きられないという
業が辛くて、
泣きながら空に登って
星になったヨダカ。
この背中、頭に、ヨダカへの
何という愛おしさと共鳴が
表されているのだろう。
内川小中学校のグランドには、地元子供たちやPTAによるワークショップの大作「風の道」。
降りしきる雨に煙っているが、
なるほど、グラウンドの片側に
そびえる丘から、
風が降りて来るのが
目に見えるよう。
木工房望峰の展示風景
明るいギャラリーは
いつも木の香りが清々しい。
さり気なく出して下さる美味しいコーヒーと、
しんとした雰囲気が、
ゆっくり作品を見るのにとてもいい。
写真家田村正昭さんの
「関係のない4枚の写真」。
氏は近年このシリーズを
出品されている。
この和やかな鎮守の森も
様々な社会情勢と
無縁ではないという事を
思い起こさせる貴重な一点。
第1回目から参加されている
内川在住の折り紙作家の作品。
毎年小さな折り紙の持つ大きな
可能性にいつも驚かされるが、
今年の「翡翠」は特に私のお気に入り。
蓮華諏訪神社の作品。昨年に続くハートシリーズ。
お社の空間の使い方が抜群だし、組み合わされた手の文様が丁寧に描かれて美しい。
ギャラリー花音には、実行委員の一人
でもある竹作家の、こんな素敵な竹トンボが。
本当は医王山を望む屋外に展示したかった、
と作者は言っていらしたけれど、
明るい窓際にあって、トンボが涼やかな秋の
空気を屋内に広げているようだった。
ここギャラリー花音では小品販売もあり、
奥の部屋で、私の映像作品も上映した。
三小牛八幡神社には、白川郁栄さん達のインスタレーション。
風そよぐ森を、渡りの鳥の影がかすめて行くような空間が演出され、
植物を使ったオブジェと共に、爽やかな気分を呼び起こす。
其々の作り手が其々の想いで、内川の自然を愛するという共通項を持って集まる。
ここ内川鎮守の森ギャラリーでは、様々なジャンルの作品とご一緒できるのが嬉しい。
Posted by Ru Na - 2011.11.04,Fri
11月3日は、今年の内川鎮守の森ギャラリーⅡの初日。
午後から雨という天気予報がはずれて、薄晴で少し暑すぎるくらいの一日になった。
昼からマウンテンバイクで、すすきや紫式部を眺めながら、坂を登り続けて会場へ。
長靴や脚立など預けてあるギャラリー花音の手前で、実行委員の一人に呼び止められた。
何でも私の作品がある竹林で、30匹位のスズメバチがひどく興奮して
飛び回っているという。
作品設置の時も、奥の方の地面にスズメバチの巣があるから気を付けてと、
竹林の持ち主さんに言われており、ハチの姿はほとんどなかったのだが、
気にはなっていた。
スペースの中程に緑色のテープを張って、これより奥には入らないようにという貼り紙を
しておきました、と実行委員のUさん。
ハチの興奮が収まったら何とかします、とおっしゃっていたけれど・・・・。
作品の現場に行くと、なるほど緑のテープがまるで作品の一部みたいに
張り巡らされてあった。
しかし、飛び回っているというスズメバチは見当たらない。
少し安心して、緑のテープが映らない角度を探しながら写真を撮っていると、
友人夫妻が作品を見に来てくれた。
久しぶりに会ったので、嬉しくて話し込んでいたら、偵察に来たらしいハチが一匹
やって来て、我々の周囲をぐるぐる回って、- こいつ等は蜂畜無害 - と判断したのか
そのままどこかに飛んで行った。
話しながら竹林の中を歩くと、草むらに潜むカエル達が跳んで逃げる。
毎年この場所ではオレンジ色のカエルを見かけるが、
トノサマガエルが周囲の環境に合わせて色を変えているのでは、と友人が言う。
しばらくすると、スズメバチの巣の反対側からハチが飛んで来て、
また我々の傍をぐるりと回って巣の方へ。先程の斥候蜂が帰ってきたらしい。
その後ハチを心配して見に来てくれた実行委員のTさんと話し合い、
緑のテープは地面に下ろし、道路から竹林への登り口に判りやすい看板を
置いてはどうか、ということになり、Tさんは看板を作りに公民館に引き返した。
さらに様子見に来た実行委員のKさんが、道から見てテープが見えなくなるように
するのを手伝って下さった。
Tさんに作っていただいた看板二枚を
登り口の目立つ所に置いた。
見に来る人が途切れた合間に、
写真を撮りに竹林の奥に入り、
テープのこちら側から
スズメバチの巣になっている
地面の穴をそっとのぞいたら、
ハチたちは忙しそうに
しきりに穴を出入りしている。
家族連れで見に来た、
やはり金沢の里山に住んでいるという
女性が言うには、
秋はスズメバチが子育てするので
とても気が立っているとのこと。
むやみに刺激しないのが一番。
遠足の子供たちがよく襲われるのは、
大勢の足音が地面を振動させるせいじゃないかしら、とも言っていた。
Uさんは夜にでも殺虫スプレーをかけてみます、とおっしゃっていたけれど、
あんなに一生懸命何かしているハチが何だかかわいそう。
スズメバチにはスズメバチの生活がある。
とはいえ、見に来た人が刺されでもしたら、これからの鎮守の森ギャラリーにも差し障りがある。
それに山羊たちにも危険であれば、いずれ退治されてしまうのかもしれない。
日が暮れてきたので山を降りる。
帰ってからスズメバチのことをネットで少し調べてみた。
普通、巣の駆除には専門業者を頼む方が良いとの事。
殺虫スプレーを使うには、よほど注意しないとかえって危険、とある。
実行委員のUさんが、暗くなってから巣に近づいて、刺されでもしていたら
どうしようと、とても心配になってきた。
つれあいが言うには、他の蜂は針がくさび状になっていて、一度何かを刺すと
針が抜けなくなって死んでしまうのだそうだ。
(何て可哀そう。夏の間私が庭に出る度、すり寄ってきて水撒きをおねだりする
アシナガバチもそんなかわいそうな運命を抱えていたなんて!)
しかしスズメバチは針が真直ぐで、何度でも刺せるのでより危険なのだという。
翌々日内川に行って、Uさんに何事もなかったのでホッとした。
結局巣の駆除はあきらめて、なるべく近寄らないようにしようということになった。
作品を見に来られた地元のご夫婦も、スズメバチはよっぽど近づいて驚かせなければ
平気ですよ、とおっしゃっていた。
幸い天気が雨もようになってきたこともあって、ハチが飛んでいる姿はほとんど見なくなった。
数年前は熊出没騒ぎ。今年はスズメバチ。
作品の設置後に台風が来たこともあるし、設置をしている時にあられにあったこともある。
これらのトラブルも、色んな生き物や天候に一喜一憂する里山での野外ワークならではである。
ギャラリー花音の前にいたカマキリ。
午後から雨という天気予報がはずれて、薄晴で少し暑すぎるくらいの一日になった。
昼からマウンテンバイクで、すすきや紫式部を眺めながら、坂を登り続けて会場へ。
長靴や脚立など預けてあるギャラリー花音の手前で、実行委員の一人に呼び止められた。
何でも私の作品がある竹林で、30匹位のスズメバチがひどく興奮して
飛び回っているという。
作品設置の時も、奥の方の地面にスズメバチの巣があるから気を付けてと、
竹林の持ち主さんに言われており、ハチの姿はほとんどなかったのだが、
気にはなっていた。
スペースの中程に緑色のテープを張って、これより奥には入らないようにという貼り紙を
しておきました、と実行委員のUさん。
ハチの興奮が収まったら何とかします、とおっしゃっていたけれど・・・・。
作品の現場に行くと、なるほど緑のテープがまるで作品の一部みたいに
張り巡らされてあった。
しかし、飛び回っているというスズメバチは見当たらない。
少し安心して、緑のテープが映らない角度を探しながら写真を撮っていると、
友人夫妻が作品を見に来てくれた。
久しぶりに会ったので、嬉しくて話し込んでいたら、偵察に来たらしいハチが一匹
やって来て、我々の周囲をぐるぐる回って、- こいつ等は蜂畜無害 - と判断したのか
そのままどこかに飛んで行った。
話しながら竹林の中を歩くと、草むらに潜むカエル達が跳んで逃げる。
毎年この場所ではオレンジ色のカエルを見かけるが、
トノサマガエルが周囲の環境に合わせて色を変えているのでは、と友人が言う。
しばらくすると、スズメバチの巣の反対側からハチが飛んで来て、
また我々の傍をぐるりと回って巣の方へ。先程の斥候蜂が帰ってきたらしい。
その後ハチを心配して見に来てくれた実行委員のTさんと話し合い、
緑のテープは地面に下ろし、道路から竹林への登り口に判りやすい看板を
置いてはどうか、ということになり、Tさんは看板を作りに公民館に引き返した。
さらに様子見に来た実行委員のKさんが、道から見てテープが見えなくなるように
するのを手伝って下さった。
Tさんに作っていただいた看板二枚を
登り口の目立つ所に置いた。
見に来る人が途切れた合間に、
写真を撮りに竹林の奥に入り、
テープのこちら側から
スズメバチの巣になっている
地面の穴をそっとのぞいたら、
ハチたちは忙しそうに
しきりに穴を出入りしている。
家族連れで見に来た、
やはり金沢の里山に住んでいるという
女性が言うには、
秋はスズメバチが子育てするので
とても気が立っているとのこと。
むやみに刺激しないのが一番。
遠足の子供たちがよく襲われるのは、
大勢の足音が地面を振動させるせいじゃないかしら、とも言っていた。
Uさんは夜にでも殺虫スプレーをかけてみます、とおっしゃっていたけれど、
あんなに一生懸命何かしているハチが何だかかわいそう。
スズメバチにはスズメバチの生活がある。
とはいえ、見に来た人が刺されでもしたら、これからの鎮守の森ギャラリーにも差し障りがある。
それに山羊たちにも危険であれば、いずれ退治されてしまうのかもしれない。
日が暮れてきたので山を降りる。
帰ってからスズメバチのことをネットで少し調べてみた。
普通、巣の駆除には専門業者を頼む方が良いとの事。
殺虫スプレーを使うには、よほど注意しないとかえって危険、とある。
実行委員のUさんが、暗くなってから巣に近づいて、刺されでもしていたら
どうしようと、とても心配になってきた。
つれあいが言うには、他の蜂は針がくさび状になっていて、一度何かを刺すと
針が抜けなくなって死んでしまうのだそうだ。
(何て可哀そう。夏の間私が庭に出る度、すり寄ってきて水撒きをおねだりする
アシナガバチもそんなかわいそうな運命を抱えていたなんて!)
しかしスズメバチは針が真直ぐで、何度でも刺せるのでより危険なのだという。
翌々日内川に行って、Uさんに何事もなかったのでホッとした。
結局巣の駆除はあきらめて、なるべく近寄らないようにしようということになった。
作品を見に来られた地元のご夫婦も、スズメバチはよっぽど近づいて驚かせなければ
平気ですよ、とおっしゃっていた。
幸い天気が雨もようになってきたこともあって、ハチが飛んでいる姿はほとんど見なくなった。
数年前は熊出没騒ぎ。今年はスズメバチ。
作品の設置後に台風が来たこともあるし、設置をしている時にあられにあったこともある。
これらのトラブルも、色んな生き物や天候に一喜一憂する里山での野外ワークならではである。
ギャラリー花音の前にいたカマキリ。
Posted by Ru Na - 2011.10.30,Sun
金沢市の山林地区での産業廃棄物処理場の建設に反対する住民運動に端を発し、
1993年に発足した内川鎮守の森ギャラリーは、今年でもう19回目。
初回から参加している私にとっても、19回目の「内川・野外ワーク」である。
今年は11月3日から始まるこのアートイベントのために、
昨日と今日の2日間、竹林での作品を設置を行なった。
去年は竹林の雑草取りのお手伝いをする山羊たちに囲まれて、
なかなか作業が進まなかったので、今年は実行委員に念押しをして、
気の毒だけれど、山羊さんたちには予め移動してもらっていた。
29日は晴天に恵まれたけれど、蚊の猛攻撃。
30日は時折弱い雨が降る曇天で、暗くなるのが早かったが、
竹林が闇に包まれて何も見えなくなる直前に、何とか設置を終えることができた。
今年の作品のタイトルは、「流された森の再生を願う」。
私の作品には逆三角形をベースにしたものが多いが、
今回は空を指した三角形を、なだらかに上っていく竹林の斜面に交互に並べ、
その両脇に、赤、紅、紫の帯が流れるように空間を形作った。
竹林の中を歩くと、バッタがぴょんと飛び出したり、赤い点々を連ねた水引草が
風に揺らいでいたり、小さな白い花に出会ったりする。
それとは分からぬほどの微かな風が竹を揺らし、頭上の空の白い斑点が
ゆらめいて常にその形状を変化させる。
風と虫の音が醸す静けさ。この竹林の静けさに触れると、
今年も内川の秋の季節が来たと実感する。
3.11の大震災で、津波に呑まれ、あるいは放射能に汚された野や森のことが、
いつも頭から離れない。
伊達政宗が開墾に力をいれたという仙台市若林区にある長喜城の屋敷林、イグネは、
津波を木立がかろうじて食い止めたらしいが、今塩害で木々が枯れ始めているという。
イグネの人々が慈しんできた木々の受難は、人にとっても、
そこに住む小さな生きものたちにとっても、どんなに辛いことだろう。
穏やかな内川の竹林で、野の草や虫やカエルたち、近くで囀る野鳥たちに囲まれて
作業をしていると、東北の大地の自然が塩害や放射能を何とか切り抜けて、
再び瑞々しい緑に覆われる日を、つい夢想している自分がいた。
作品設置のメインの
竹林と、道を隔てて
向かい側は小高い丘。
その高みに取り付けた
作品に、夕刻
竹を透いて届く陽光が
葉の影を落とす。
ざわめく竹叢の背後の
つんと澄んだ空には、
明るい半月がかかって、
山は夕闇に沈み始めた。
1993年に発足した内川鎮守の森ギャラリーは、今年でもう19回目。
初回から参加している私にとっても、19回目の「内川・野外ワーク」である。
今年は11月3日から始まるこのアートイベントのために、
昨日と今日の2日間、竹林での作品を設置を行なった。
去年は竹林の雑草取りのお手伝いをする山羊たちに囲まれて、
なかなか作業が進まなかったので、今年は実行委員に念押しをして、
気の毒だけれど、山羊さんたちには予め移動してもらっていた。
29日は晴天に恵まれたけれど、蚊の猛攻撃。
30日は時折弱い雨が降る曇天で、暗くなるのが早かったが、
竹林が闇に包まれて何も見えなくなる直前に、何とか設置を終えることができた。
今年の作品のタイトルは、「流された森の再生を願う」。
私の作品には逆三角形をベースにしたものが多いが、
今回は空を指した三角形を、なだらかに上っていく竹林の斜面に交互に並べ、
その両脇に、赤、紅、紫の帯が流れるように空間を形作った。
竹林の中を歩くと、バッタがぴょんと飛び出したり、赤い点々を連ねた水引草が
風に揺らいでいたり、小さな白い花に出会ったりする。
それとは分からぬほどの微かな風が竹を揺らし、頭上の空の白い斑点が
ゆらめいて常にその形状を変化させる。
風と虫の音が醸す静けさ。この竹林の静けさに触れると、
今年も内川の秋の季節が来たと実感する。
3.11の大震災で、津波に呑まれ、あるいは放射能に汚された野や森のことが、
いつも頭から離れない。
伊達政宗が開墾に力をいれたという仙台市若林区にある長喜城の屋敷林、イグネは、
津波を木立がかろうじて食い止めたらしいが、今塩害で木々が枯れ始めているという。
イグネの人々が慈しんできた木々の受難は、人にとっても、
そこに住む小さな生きものたちにとっても、どんなに辛いことだろう。
穏やかな内川の竹林で、野の草や虫やカエルたち、近くで囀る野鳥たちに囲まれて
作業をしていると、東北の大地の自然が塩害や放射能を何とか切り抜けて、
再び瑞々しい緑に覆われる日を、つい夢想している自分がいた。
作品設置のメインの
竹林と、道を隔てて
向かい側は小高い丘。
その高みに取り付けた
作品に、夕刻
竹を透いて届く陽光が
葉の影を落とす。
ざわめく竹叢の背後の
つんと澄んだ空には、
明るい半月がかかって、
山は夕闇に沈み始めた。
Posted by Ru Na - 2011.10.25,Tue
内川鎮守の森ギャラリーⅡ 2011 の作品搬入まであと少し。
まだ色んな作業が沢山残っている。
毎年、冬から布の地塗りを始めて、けっこう早めに制作に取りかかっているつもりなのに、
いつもギリギリ間際まで時間に追われてしまう。
特に今年は大小合わせて6つの展覧会のため、あの震災前からずっと
〆切を気にしている状態続き。
そうしている間も季節は廻っていて、庭の植物たちの様子も移ってゆく。
庭の三軒隣の大きな柿の木には、毎日ムクドリが群れで来ては騒いでいる。
ヒヨドリも時々姿を見せるようになった。もうじきツグミもやって来るだろう。
秋海棠の鮮やかなピンク色が散ってしまうと、秋明菊が清楚な白い花を開かせ始めた。
前庭の植え込みでは、コスモスが風に優しく揺れている。
まだ色んな作業が沢山残っている。
毎年、冬から布の地塗りを始めて、けっこう早めに制作に取りかかっているつもりなのに、
いつもギリギリ間際まで時間に追われてしまう。
特に今年は大小合わせて6つの展覧会のため、あの震災前からずっと
〆切を気にしている状態続き。
そうしている間も季節は廻っていて、庭の植物たちの様子も移ってゆく。
庭の三軒隣の大きな柿の木には、毎日ムクドリが群れで来ては騒いでいる。
ヒヨドリも時々姿を見せるようになった。もうじきツグミもやって来るだろう。
秋海棠の鮮やかなピンク色が散ってしまうと、秋明菊が清楚な白い花を開かせ始めた。
前庭の植え込みでは、コスモスが風に優しく揺れている。
Posted by Ru Na - 2011.10.18,Tue
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金沢市在住の美術家
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