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見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
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Posted by Ru Na - 2013.05.12,Sun
翌6日は、これまた渡り鳥の中継地という、新潟市内の寺尾中央公園に行ってみた。
満開のチューリップ広場がきれい。

     

こんな看板があって、住宅街の小さな公園なのに見られる鳥の種類の多さに驚く。

     

山階鳥類研究所が、ここで渡りの鳥に標識を付けているらしい。

     

鳥を捕獲するための網を張り巡らせている一角は、
なるほど色んな囀りが賑やかに聞こえる。
風が強くて、飛ぶ姿が一瞬見えたかと思うと、すぐ高い梢の葉陰に潜り込むので、
いるのは分かっているのに、鳥の姿がよく見えない。

やっと1羽のシメが地表に出てきたが、向うから散歩の親子がやって来て
飛び去ってしまった。



鳥類研の人たちが、網の張り替えにやって来た。
今来ている鳥はオオルリやキビタキ、それにビンズイと言うので、
思わず潅木の下をのぞき込んだら、
「この公園には犬も猫も来るので、そんな所にいませんよ。
今日は西風が強いから、鳥たちは木の高い所のねぐらに潜り込んだら、
多分そのまま出てこないでしょう。」
お仕事の邪魔にならないようにその場を離れた。

今にも雨が降りそうな空模様。新発田市の海岸に行ってみた。
ここも風が強く、工事中の海水浴場の建物の上に、
近くの森からツグミが飛んできてとまった、と思ったら、
ツグミではない。この子はだあれ?



ヒタキ類の♀かコムクドリの♀?
強風に煽られながら海を見物していた。
浜辺の波打ち際をちょこちょこと走り回る小さな黒い点。
そろそろと近づくと、



シロチドリらしい。小さいのにとても俊足。



ハクセキレイも負けじと走り回っていた。



来た道を再び戻って佐潟に向かうと、雨がぽつぽつ落ちてきて、
佐潟水鳥・湿地センターに着く頃はかなりの降りになった。
しばらく館内のフィールドスコープで湖面をのぞくが、
窓ガラスが雨の水滴で覆われて、屋外がろくに見えないくらい。
水鳥はさすがに少なくなって、カルガモ、マガモ、コガモがちらほら。
空が明るくなってきた。外に出て潟のほとりを歩く頃には
雨はすっかりあがっていた。



この時期の佐潟は八重桜が美しい。幹から直接生えているみたいな花も。



潟舟が係留するこの光景を、毎回飽きもせず撮影してしまう。



観察舎に向かう木道を行くと、オオヨシキリの大合唱。
潅木の下にはアオジの姿もあった。



去年も確か、同じ木の同じ幹にとまっていたツグミ。








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Posted by Ru Na - 2013.05.10,Fri
小中学校の校庭を出て、近くの畑へ。
こじんまりした耕作地は、木立や潅木に縁取られていて、
その向うに海が見える気持ちの良い場所。

   

ツグミに加えてアオジも方々で見かけた。



畦の蕗の葉にとまったのはノビタキらしい。



鳥見の人が、そこかしこからぽつぽつとやって来るので、挨拶して情報を聞く。
粟島まで来ているのは、ほとんど泊りがけのベテランらしい。
キマユホオジロ、クロジ、特にカラアカハラがこの先にいるというので、
水路沿いの林道に向かった。
畑も見渡せる林道の入り口付近には、木立から飛び出してまた木立に
潜り込む、小鳥が沢山いた。
あまりにも素早いので、撮影はおろか識別もできない。
ようやくキビタキやルリビタキの♀を数羽確認できた。





ルリビタキの♀はとても多かった。
最初コムクドリかと思ったこの子もそう。頭ばかり大きくてずい分やせている。
ここまで渡って来るのに相当体力を消耗したみたい。
お腹いっぱい食べてゆっくり休んでね。



アトリも方々で地面をつついていた。



鳥情報を教えてくれた人が言っていた“水場”。

       

細い管から水が流れ、それが畑まで続く水路に流れ込んでいる。
風景や植物を映していたプロのカメラマンらしい女性が、
-これは島で一番おいしい水。島の人たちはここまで水を汲みに来る。-
と教えてくれた。湧き水ではなくて、地下水を汲み上げているらしい。
飲んでみると、なるほど冷たくて柔らかくて美味しい。

その近くの不思議な一角。大きなこぶのある木の傍に石柱、
サルノコシカケ付の丸太まで置いてある。何が奉られているのだろうか。

      

この頃にはもう一箇所の鳥見スポット、岬の方に行くのを諦めていた。
近くの枝に、全身黒っぽい小鳥がとまったのを一瞬見た。
うわさのクロジかもしれない。
キマユホオジロかしらと撮影したビデオを、後で確認したらミヤマホオジロだった。

もう戻らないと帰りの船に間に合わない。
結局カラアカハラは見つからなかった。
港に向かう途中、民家横でジョウビタキの♀に会う。
海岸の岩には、ウミネコとウミウたち。



この子はウミネコの幼鳥?それともカモメの?



実はカモメ類の識別は難しい。
通年いるウミネコと、カモメ、セグロカモメなどの冬鳥が一緒にいる時期は、
嘴や尾の色などの違いで、何とか判別するが、
幼鳥となると、また色が変わってくるので、
私のような初心者には、なかなか確信が持てないのだった。

帰りの航路でも、またオオミズナギドリを見、
岩船港に近づくと、埠頭に多くのカモメたち。
セグロカモメにユリカモメも混じっているようだった。

  


      






Posted by Ru Na - 2013.05.08,Wed
連休後半の5日、村上市の沖35kmに浮かぶ離島、粟島へ。
ここは舳倉島と並んで、渡り鳥の中継地として知られている。
朝10時に岩船港からフェリーに乗り、午後3時半の最終便で戻るという、
新潟市から日帰りの、慌ただしい行程だった。



水際のアオサギ、港内で泳ぐヒドリガモたちに見送られて、
岩船港からこの船に乗る。1時間半の航路である。
舳倉島に行ったことがない私だが、いつもその航路でミズナギドリなどの大群が
見られるらしいので、こちらの航路も群れ飛ぶ水鳥を期待したが・・・。
緑色の海原がしだいに濃紺に変わっても、群はいっこうに見えない。
デッキで強風に煽られながら、目をこらしていると、
ウミネコやオオミズナギドリが時々数羽海面をよぎって行った。



ようやく島影が見えてきて、船が粟島の内浦港に近づいた。

 

港では歓迎の歌と演奏。鳥見客の他に、キャンプや釣りが目的の人も多いようだった。
さっそくイソヒヨドリがお出迎え。



港近くの緑地など、地面を歩くツグミが方々にいた。
島には4時間しか滞在できない。周囲23kmの小さい島といっても
一周は無理。あらかじめ調べた鳥見スポット二箇所に行く予定をたて、
まず、港周辺を巡る。
珍しい鳥がよく出没するという小中学校の校庭へ行ってみたら
芝の上に豆をばら撒いたみたいに沢山の小鳥がいた。



マヒワの群にスズメ、アトリが混じって、熱心に採餌している。





カワラヒワもやって来て仲間に加わり、その周囲をツグミが1羽走り回っていた。



この校庭に、昨日はヤツガシラがいたと後で知った。
また会いそびれ。残念。
















Posted by Ru Na - 2013.04.29,Mon
昭和の日の今日、兼六園で6時集合の早朝探鳥会が行われた。
家を出た時はまだ、さすがに空気はひんやりしていたのに、
強い日差しに気温はぐんぐん上昇、初夏の陽気となった。

      

やわらかい新緑が木々を覆い始め、こうなると鳥の姿を見つけるのが難しい。
朝日がまぶしい庭園に集まったバードウォッチャーの一団。
オオルリがあそこに・・、エナガが見えた・・、あれはセンダイムシクイか・・
と、皆一生懸命目を凝らすのだけれど、鳥たちは梢の高みで忙しそうに
飛び回っていて、なかなかアップで見られない。



ようやくカワラヒワが見やすい場所に出てきてくれた。



連休に加えてちょうど菊桜が見ごろで、早朝と思えないほど観光客も多い。



兼六園にはいろんな種類の桜が植わっているので、園の所々でまだ淡紅の花が見られる。
その1本の花むらにアオジのつがいが潜り込んでいた。
写真は撮れなかったが、アオジがこんな高い枝にとまるなんて、と思いつつ、
解散してからしばらく園内を歩いていたら、
曲水のほとりの植え込みの下で別のアオジが地面をつついていた。



ほとんど私の足元を行ったり来たり。
近くを通る観光客に気付かれぬよう、アオジと私とでしばらく息をひそめていた。
この他にも、マヒワの小群、芝を走るハクセキレイに出会った。

ブラスバンドの音楽が大きく響き始めた。
ラ・フォルジュルネの野外コンサートを近くでやっているらしい。
ざわざわした兼六園を離れて、尾山神社に行ってみる。
途中、大音量で音楽を鳴らしながら、右翼の街宣カーが何台も通って行った。
いつもは静まり返った境内も、日本舞踊の野外発表会や、ツァー団体客で
騒々しい雰囲気になっていた。
奥の方で、オオルリらしい囀りが聞こえたのに見つけられず。

神社を出てしばらく行った所のビルの上に、イソヒヨドリの♂がとまった。



先日この近くで、イソヒヨドリの♀に会ったばかり。
もしかして、つがいなのかもしれない。




夕方、まだ汗ばむように暑い。21世紀美術館まで出かけて行って、
今日が最終日の三桜展の片付けをした。







Posted by Ru Na - 2013.04.23,Tue

        

高校の同窓会による三桜美術展が、今日から金沢21世紀美術館で始まった。



昨日は午後から同窓生が美術館に集まり、会場設営と作品設置を行った。

 

 

設営に慣れた画材屋さんの協力で、高い天井にフックを取り付けたり、
水平を図ったり、スムーズに事が運ぶので大助かり。

       

私の作品も何とか壁から少し離して設置できて、やれやれと思っていたら、
作品の横に割と大きなスペースが空いてしまった。
他の人の作品の位置もほぼ決まったので、この展覧会の発起人である先輩が、
作品を追加してもいいよ、と言って下さったので、
急きょ家に他の作品を取りに戻った。
それで、短時間でこのような形に設置してみた。

   

いつもは展覧会前に、使えるスペースの形や大きさが分かっていて、
その空間に合わせた作品の形、サイズ、点数を用意するのだが、
今回はやってみるまでどんな形に設置できるのか見当がつかなかった。
各作品の位置調整に不満が残るが、3つ並んだ展示室の奥の方からも
見通せるアングルは気に入った。



作品のタイトルは、「森の再生」。
あの東日本大震災の年に制作した、竹林でのインスタレーション作品、
「流された森の再生を願う」の一部である。
私にとっての理想郷、仙台平野の屋敷林「いぐね」の安否が分からぬまま、
同じ年の熊野の水害にも衝撃を受けながら、
自然の猛威が森を破壊するなら、同じ自然の力で再生してほしいと
願いつつ、筆を運んでいたのだった。

帰りがけ、カワラヒワが囀っている美術館横の八重桜に、
シジュウカラのつがいが飛んで来たと思ったら、
同じ白黒の小鳥でも、ネクタイ紋がないエナガだった。



 
 


Posted by Ru Na - 2013.04.21,Sun
また3月の始めに戻ったような低気温。着るもの選びに苦労する毎日である。
昨日は鳥調査、今日は総会と、野鳥関係の行事が二日連続した。

緑地公園には散りかけた枝垂桜。  

 河岸は工事のせいで殺伐とした景色。

工事現場の小石だらけの場所に、イカルチドリが1羽。
一見、小石と見分けがつかない。



瑞々しい緑にシャクの白い花が可憐に揺れる。



風が冷たいので、みんないつもより早足になった。
貝殻橋の近くでは、イソシギが岩の上を歩いていた。



ノビタキの姿も見られた。



解散してから、来た道を一人でまた引き返していると、
緑地公園の芝の上を、何か白っぽい丸いものが転がるように走っていく。
何の小鳥だろうと立ち止まって、カメラでズームアップ。



一直線に走ってはピタッととまり、また走り出す。
ルリビタキがこんなに地面を走り回る鳥だとは知らなかった。



芝の仕切りのロープにちょんと飛び乗ったり、また飛び降りたり。





工事と寒波のせいで、鳥の種類は少なかったけれど、
こんな可愛い子に出会えて、とても充実した気分になれた。

野鳥の会石川の総会は、日曜日の午後、市民芸術村で行われ、
記念講演会で唐沢孝一氏が、ツバメ、スズメ、カラスをテーマに、
その生態や分布の調査方法と結果報告を、ユーモアたっぷりに語られた。

       

数を減らしていると言われるツバメやスズメは、
実は都市環境の変化に順応し住処を変えていて、数はそう減っていないこと、
街中と周囲の田園地帯で群の入れ代わりがあることなど、
興味深い話をいっぱい聞くことが出来た。
食住に足りて余裕ができたカラスは遊び好き。公園の滑り台ですべったり
電線に逆さにぶら下がって、ぱっと足を離して、落下寸前に飛び上がるなど、
スリルを楽しんでいるらしい。

       

そういえば、広い歩道を行く人の足元すれすれを飛び抜けるハシボソガラスがいて、
踏みそうでひやりとした事がある。
あれもスリル満点遊びをしていたとしか思えない。
ハシブトガラスは一度にせいぜい30歩しか歩かないが、
ハシボソガラスは300歩も歩くというのは、目から鱗だった。

講演の後のお食事会で、ほめたら顔を赤らめた様子だったハシブトガラスに
ついてなど、唐沢さんから色々意見を聞きたかったのに、
席が遠くて直接お話できず、ちょっと残念だったが、
あまりに身近で見過ごしているかれらの様子を、これからもっと
気をつけて見てみようと思ったのだった。







Posted by Ru Na - 2013.04.18,Thu
またまた日替わりのひどい気温差が続いている。
3月9日以来庭でほぼ毎日、ずい分長く囀っていたウグイスが、
おとついの真夏のような気候でも一声揚げていたのに、
さすがにもう山に行く季節と思ったのか、昨日からパタッと来なくなった


今日夕方、雨が降る前にと、大急ぎで気になる鳥見スポットを回った。
数日前は気配もなかったサギのコロニーに、サギたちが集まり始めている。



ゴイサギの姿が目立つ。脚が婚姻色の赤になった子も多い。
それにコサギもずい分沢山いる。
よく見ると、渡って来る鳥・チュウサギも既に来ていた。



河川工事の跡地で、ホオジロが4羽地面で採餌。



ソメイヨシノはすっかり散って、葉桜になっている。
薄暗くなった森でアカゲラに出会った。



あちらこちらの木に飛び移っては、トントンと幹をつついている。
コゲラも近くで木つつきに精を出していた。
今度はこちらの幹にとまったと、撮影してみたら、



何と、アオゲラだった!
代表的な啄木鳥が3種、同時に見られたのだった。





Posted by Ru Na - 2013.04.14,Sun
久しぶりの快晴。気温がぐんぐん上昇する中、定例探鳥会に参加した。
まだわずかに花の残る桜並木を横目に、10日ぶりに行った森は、
すっかり緑に覆われていた。



山桜に混じって、コブシの白い花も満開を過ぎている。



集合場所に急ぐ途中、枝の間をせわしなく動き回っていたのはルリビタキ。



夏鳥を見ると、冬が遠ざかっていく実感があるが、
冬の水鳥、キンクロハジロたちはまだのんびりしている。



緑の草に覆われたササゴイの池では、カワセミが長い間じっと止まっていて、
皆の目を楽しませてくれた。




青い海原で波に揺られるオオミズナギドリの姿が遠く認められた。

       

久しぶりに会った会員と楽しくおしゃべりし、解散して岐路につく頃、
風が強くなってきた。
揺れる桜の木立で、メジロたちが忙しそうに名残の花の蜜を吸っていた。



前方の道端で、アオジが熱心に草をついばんでいるので、その先に進めない。
どうも巣材集めをしているらしいアオジの仕事がひと段落するまで、
立ち止まって待たなければならなかった。





カワラヒワが梢で、枝が風に煽られてひどく揺れるのをものともせず、
きれいな声で囀っていた。










Posted by Ru Na - 2013.04.09,Tue
週末日本列島を襲った低気圧で、風が吹き荒れ雨もそこそこに降ったので、
桜はみんな散ってしまっただろうと、昨日川原の様子を見に行ったら、
花はしっかり持ちこたえていた。



さすがに満開時よりはボリュームが減り、道路には花びらが散り敷いていた。



木の上のハシボソガラスの巣は健在。まだ花にうまく隠れている。



スズメも残った花むらでお食事中。



今日も風が強く、今にも雨が落ちてきそうな曇天だが、
今日まで無料開放している兼六園に行ってみたら、まだ十分花が残っていた。



雨が降り出したが風が止んだせいか、小鳥たちが活発に動き回っている。
木立の間を飛び回っていたカワラヒワ。



せわしなく動き回るシジュウカラやヤマガラを見ていたら、
やっぱり現れたシロハラちゃん。久しぶりね。元気そうで良かった。





花見客が近くで見ていても、てんで平気で採餌していたシジュウカラ。









Posted by Ru Na - 2013.04.06,Sat
今年の桜はあっという間に開き、金沢は昨日満開になった。



上は2日前の写真。
鳥調査のメンバーによるお花見会を、今日の午後に予定していたら、
週末は大荒れの天気という予報。でももう日時はずらせない。
どうなるかしらと互いに連絡をとり合いながら、
少々の雨なら河川敷の広い橋の下に入りましょうと、準備を進めた。



花の時期の無料開放をしている兼六園周辺では、
暴風雨に備えてぼんぼりが下に降ろされていた。



兼六園の桜。風で散り始めた花びらが水面に漂っている。



午後1時、メンバーが各々食べ物飲み物を持って河川敷に集まった。
一人が山野草の天ぷらやおひたしをずらりと並べ、
その種類の豊富さにみんなびっくり。



ツクシ、スギナ、ヨモギ、カラスノテッポウ、ユキノシタ、
藪椿の花・・・・。 こんなものまで食べられるなんて知らなかったものも。
さすがに野草にも詳しい人が多い野鳥の会のお花見弁当。
花の下で宴を開いたとたん雨粒が落ちてきたので、橋の下に移動した。

      

心配していた強い横風もなく、はずむ話の花も咲く楽しい宴となった。





Posted by Ru Na - 2013.04.03,Wed
春の薄日が射す川で、久しぶりに会ったカワアイサ。まだいてくれるのが嬉しい。



モズも芽吹いた枝で日向ぼっこしていた。



河口近くも工事だらけで、土手は広い範囲で土が剥き出しになっている。
そんな草も生えていない岸辺に近頃集まっているヒドリガモ。
居心地は悪くないのだろうか、と対岸を眺めると、
一斉にぞろぞろ岸にあがって歩き出した。





土ばかりの河川敷をどんどん奥へ。そのうちみんな斜面を登り始めた。





ちょっと足を滑らせたりしながら上にたどり着くと、



そこでみんな、民家脇の草を食べ始めたのであった。








Posted by Ru Na - 2013.03.29,Fri
今年はあまりにも気温の変化が大きい。初夏の気温から一気に真冬に逆戻ったり、
そうこうしている内に、いつのまにか冬の名残が消えてしまったようだ。
観測史上2番目に早いという桜の開花が告げられ、
川原の桜並木にも、ところどころ白い点が混じるようになった。

         

一足早く白くふくらんでいたネコヤナギの傍では、立柳が緑に変わりつつあり、
つがいのヒヨドリが嬉しそうに潜り込んでいた。



 やはらかに柳あをめる北上の 岸辺目に見ゆ泣けとごとくに

この季節になると必ず思い出す啄木の句を口づさみながら、
川辺を自転車で河口まで下った。
このごろ近所で見かけなくなったツグミに出会う。



河口付近も工事だらけで、夏にサワガニが沢山いた緑の土手も
すっかり削られている。ケリやカワラヒワも叢に隠れていたのに。
土だけになった岸辺で、ヒドリガモの群が休んでいた。



冬の水鳥たちがまだいるのを見ると、なぜかほっとする。
いずれは北帰行でいなくなるのだが。
河口近くにキンクロハジロの群。その数80羽以上。
近所やもっと上流からすっかりいなくなったと思ったら、
みんなここに集まっていたらしい。



カンムリカイツブリも3羽になっていて、2羽は夏羽になりかかっている。



夏羽のカワウ。



森に入ると鳴きながら近寄ってきたのはアトリだった。



アカゲラにもまた会うことが出来た。










Posted by Ru Na - 2013.03.24,Sun
能登海浜有料自動車道はもうじき無料化する。
羽咋市滝港にある“アートスペース滝”では、5月の一ヶ月間
その記念の小品展が開催される。

先だってから出品予定をしていたけれど、
車で運んでもらえる機会ができたので、まだ一月先だけれど
運べるときにとりあえず作品を持っていこうと、滝港を目指した。




この料金所ももうじき無くなる。
白波を立てる早春の海。浜辺には双眼鏡を覗く人影が。



シギチ(シギ・チドリ)を探しているのかしら。私もシギチが見たい・・・
と、横目で見ながら千里浜を過ぎ滝港に着いた。

元魚網小屋だった“スペース滝”のゆったり広い空間には、
既に搬入された作品が置かれていたり、ぽつぽつと展覧会の準備が
始まっている。



奥のコーナーには、ここのオーナーのコレクションである私の旧作が
2点常設展示されている。この作品に合わせて出品作品を選んだのだった。
常設作品の周囲に、持ってきた作品の一部を設置して
青い三角形つながりの空間を作ってみた。


         

反対側の壁の上部コーナーにも作品を設置。



まだ他の人の作品が揃っていないので、運んだ作品の残り半分の
設置場所を決めるのは、もっと後になる。

広い展示スペースの一方に、片隅に下ランドピアノが置かれた
20畳ほどの板間があり、休憩室になっている。



“スペース滝”の常連客が、ここで気さくなオーナーと茶飲み話などしている。
窓からは滝港の風景が一望できて、ついのんびり腰を落ち着けてしまう。

 

向うの防波堤の上に、カモメらしき群が休んでいる。
カメラでズームアップしてみると、




ウミネコたち。この子たちは渡らないでそのまま夏を過ごす。



幼鳥が1羽混じっていた。







Posted by Ru Na - 2013.03.17,Sun
今日は月に一度の鳥調査の日。しっかり晴れ上がった青空の下、
はりきって出かけたのだが、9時の集合時間に集合場所に着いたのに
誰もいない・・・・・。
しばらくうろうろしながら待ったけれど、誰も来ない。
そこで、はっと気がついた。
日曜日に野鳥の会の他の行事がある時は、鳥調査は前日の土曜日に
なるという事を。
そういえば今日は、加賀の海岸での探鳥会がある日だった。
遠くてどうせ行けないからと、忘れていたのだった。



さてどうしよう。せっかく予定を空けておいたし、この好天。
鳥見をしないわけにはいかない。
途中、近くに住む調査メンバーの家にも寄ってみよう。

河川工事がだいぶ進み、草木がほとんどなくなった川辺には、
水鳥の姿はない。春の囀りを始めたセグロセキレイの声だけが
賑やかである。
工事区間の外れの水がたっぷり溜まる所に、またホシハジロが
1羽きりでいた。先日からもう少し下流にいたものが、
工事が休みの日曜日の戻ってきたのだろうか。



調査メンバーのMさん宅に行ってみると、やぱり鳥調査は昨日行っていて、
来ない私を、日を間違えているのかしらねと噂していたらしい。
M さんを誘って、少し上流の土手を歩いた。
小鳥たちが土手下の草むらを飛びまわっている。
ツグミは木の根元を掘り返して採餌している様子。



水溜りの近くにはホオジロが集まっていた。



シメの姿も方々で見た。



近くでデジスコ撮影をしていた人が、ベニマシコを見たと言っていたが、
我々は見つけられず。

そろそろ渡って来たイワツバメたちの集団営巣地は、
半分以上すでにスズメに占領されていた。








Posted by Ru Na - 2013.03.13,Wed
                                

気になっていた展覧会、「ス・ドホ パーフェクト・ホーム」展を
金沢世紀美術館に見に行った。



天井の高い各展示室に、向こうが透けて見える薄い布を使った
ほぼ実物大らしい家の空間が作り出されていた。
ドアノブや壁の電気のスイッチ、排気口まで薄布で細かく再現していて、
内部を歩くと、室内と室外の空間を区切る壁が不思議な浮遊感のある
ものになっている。
「家」という、外界から壁で仕切られた個人的なスペースの存在を
改めて考えさせる展覧会だった。

モニターに映し出された、太平洋を跨いでNYとソウルを結ぶ橋の上に
置かれた家のプロジェクト。
韓国の伝統的な家屋と庭を、大きなトレーラーに載せて移動可能にした模型。
光州ビエンナーレにおける「隙間ホテル」の映像。キャンピングカーならぬ
ホテルカーで、宿泊客が来ると、路地や家と家の間の小さな空間などに
移動し、そこがホテルの場所になるというものである。

N.Yのアパートの建物内部に、韓国の伝統家屋が入り込んでいるといった
展示を見て、別の展示室に行くと、
N.Yのアパートの棟を対角線で切断して左右に開いた、巨大なドールハウスがあった。
各階の各部屋の様子が、内装、家具調度、持ち物に至るまで、
そこに住む人の十人十色の趣味やライフスタイルが分るように、
ミニチュアで細かく再現されているのが面白い。
一部天井までひどく壊れている部屋が、と作品の後ろに回ると、
空を飛んできて墜落したらしい韓国の伝統家屋が、このアパートにぶつかって
内部まで入り込んだ状況を現しているのが分かった。

どこまでも続く広大な空間を、ヒトは壁でさえぎり箱状のものを作って、
その中に棲んだり、色んな活動をしている。
雨風や望ましくない侵入者や、自然の猛威から逃れるための壁は、
まことに薄くて脆いものなのだけれど、
この“家”という小さな場所に潜り込んで、安心して生きている。

そういう“家”というものを、改めて別の視点から考え、
感じさせる契機となるような興味深い展覧会だった。

     






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