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Posted by Ru Na - 2011.06.05,Sun
ひがし茶屋街にある茶房で開催中の「3日だけの花展」は、今日が最終日。
華道家に混じって、友人の建築家やグラフィックデザイナーが参加しているので、
ぜひ見に行きたいと思っていた。

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出かけようとしたら雨が降ってきたけれど、空は明るい。
そのまま自転車で、百万石祭りの余韻が残っている街を横切った。

古い茶屋を改装して、昔ながらの家屋の構造をそのままに、モダンな味付けをした
スペースをうまく生かした花展を見た。

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 グラフィックデザイナーの
 tamaさんの作品。
 青いボールは地球で、
 それを他の天体が
 見守っているのだそうだ。











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アクリルケースの中に、
ツメクサなどの草を生やした、
これもまたtamaさんの作。
いずれも、震災被災者への
応援エールを込めている
という。
草は元気よく伸び、まるで、
-この大災害を乗り越えようと
している東北の人たちの力強さ
みたいでしょ。-とtamaさん。

左は無限大のマーク。
右には日本の旗が
象られている。



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夜、何気なくTVを観たら、民俗学者、梅棹忠夫の思考に沿ってこの震災を読み解く、
という番組をやっていた。

 -文明と科学の進歩は闇に通じる。科学に対する知的な好奇心は人間の業(ごう)である。
 業から逃れるのは、それが業であることを自覚するしかない。-

今回の原発事故で痛感するのは、
人間の手に負えない事に平気で手を出してしまう人間の性(さが)。

 -不安定な地殻の上にある日本では、昔から人は無常の観念を持たざるをえなかった。-

「我々はこの地球上に仮住まいしているのだから。」という、玄侑宗久さんの言葉を思い出す。
便利な現代生活にどっぷり浸かって、いつの間にか自然の猛威を軽視していたのを、
こんな形で思い起こさせた今回の震災である。

花を生けるのは、うつろうものの一瞬を切り取る行為のように私には思われる。
あらゆる生の儚さは地球の瞬きにすぎず、永遠とは想いの中にしか存在しない。
ひと時の花の姿は、その束の間の生を象徴しているよう。


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大手堀の横を通って帰路へ。葉の茂る桜の木では雀とシジュウカラが遊んでいた。

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雨はすっかり止んでいたので、ついで川まで足をのばした。
オオヨシキリは鳴いていなかった。子育てが終わったのだろうか。
水量が増えて流れが速いせいかここしばらくサギ達の姿が見えない。

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1本の杭の上に
仲良くとまる
ハシブトガラスの
カップル。




雲のあわいに
-この世は美しい。-
と言いたげに、
夕日が姿を見せた。




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金沢市在住の美術家
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