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見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
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Posted by Ru Na - 2011.05.17,Tue
愛鳥週間にあわせて、県立歴史博物館で朱鷺に関する特別展示があった。

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毎年この時期での開催は、
ニュースで聞くのだが、
まだ見に行ったことがない。

能登の最後の朱鷺、
能里の剥製が、2年ぶりに
公開されているというので、
若葉の木々に囲まれた
歴博に、先日足を運んだ。




第3棟の小さなスペースの入り口に、-朱鷺の卵はどれでしょう。-のコーナーがあって、
右の壁面は、能登の朱鷺の保護に尽力してきた、村本義雄さんによるいろんな資料。
左側には村本さんのコレクション、鳥グッズあれこれ。
細長いスペースの一番奥に、能里さんがいた。

これまでも、朱鷺の写真や映像は見てきたが、剥製とはいえ実物に会うのは初めて。
想像していたより小さくて、実に優美で上品な姿。
淡いコーレルピンクが白い羽の下に見える。なんときれいな色。
これが、正真正銘の朱鷺色!
横のテーブルには古い録音機が置いてあって、能里さんの鳴き声が流れていた。

かって日本のいたるところに朱鷺はいたらしい。
そのきれいな羽毛を取るため捕獲され、さらには田畑の農薬によって
その数は激減したという。
私がもの心ついた頃には、朱鷺の絶滅が危惧されていて、
保護に奔走する村本さんの活動がニュースで伝えられていた。
ついに本州では、能登の一羽だけにになってしまい、
能里さんは独り何年も仲間を探して、鳴きなが飛び回っていたという。
同種がいなくなって、この世にたった独り、というのは
どんなに恐ろしく、寂しいことだったろうか。

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能里は1970年に捕獲され、佐渡のトキ保護センターに移され、
佐渡のキンとつがいになったが、子を残さぬまま翌年逝去。
日本最後の朱鷺、キンさんは83年に亡くなった。

中国の山中で発見され、現在佐渡やいしかわ動物園で人工飼育され、
放鳥によって自然繁殖が期待されている朱鷺たちは、
いなくなってしまった日本の朱鷺とDNAが全く同じという。
能里さん、独りじゃないよ、安心して子孫の未来を見守っててね。

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博物館を出ると、旧美大の象徴、欅の大木から、
若木に飛び移って遊んでいるシジュウカラがいた。

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県立美術館の裏には
オダマキの花。

新緑の上に木漏れ日がゆれる
本多の森の、急な階段を降りる。




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 旧中村邸には
 八重のつつじが
 咲いていた。


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