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Posted by Ru Na - 2011.03.31,Thu
この震災への各国の支援は、本当に有難い。
今日は、仏大統領のサルコジ紙が原発の事故処理専門員と共に来日し、
管総理といろんな事を話し合ったようだ。
5月のフランスにおける首脳サミットでは、原発の安全性について、
国際基準を設けることをテーマにするとの声明が発表された。
それ自身は歓迎すべきで必要なことと思われる。

しかし、フランスは原発大国。
この福島事故後も、依然として、原発推進路線を変更する気はなさそうで、
今回の事故処理に仏人技術者が大きく貢献すれば、
-日本の事故の深刻化は東電の官僚体質に拠るところが大きく、
わが国とは異なる。日本の原発の事故処理に、これだけ役立った技術陣が
いるのでフランスの原発は万全。- と、チェルノブイリ直後の日本の電力会社や政府が
言っていたようなことをアピールし、自国民を安心させようという意図を、
私は感じてしまう。
杞憂するのは、そんなフランスが主導するサミットで、
核保有国に都合の良い基準が推進される事である。

resize2429.jpgresize2430.jpg












 昔旅した、美しい城群で有名なロワール河も、
 観光地を一歩離れると、原発が建ち並んでいた。
 
(左は、ジャンヌ・ダルクがシャルル7世と謁見したシノン城)


resize2428.jpg

フランスの南半分を縦断する大河、ローヌ河の河口には、
フラミンゴの大群が飛来する湿地帯があるが、この河にも多くの原発があって、
川沿いを走る電車の窓からも見ることができる。

ただ、「絶対安全」を繰り返してきた日本とは違い、
「人はミスを起こすもの。事故は起こりうるもの。」を前提に、
頻繁に、原発周辺の小学校などにも技師を派遣し、原発事故の危険性を説明し、
避難訓練を繰り返しているらしい。
それでも、環境大国西ドイツ(当時)が脱原発をもちかけると、「ドイツ人はヒステリックだから。」
と、すぐ返されてしまうと、以前ドイツの友人がぼやいていた。

米国の事故に対する反応も早く、人力、機材の提供に、我々は感謝しなければならないが、
そして、危険な現場で尽力している方々の、人道的な正義感は疑うべきもないが、
原爆を落として占領した国の、核アレルギーを和らげようと、
「原子力の平和利用」と銘打って、日本に原発を導入した張本人という批判を
かわそうとしているのでは、などとも思ってしまう。

大国の援助の陰に思惑あり。は忘れられない。resize2400.jpg
それが外交というものだろう。






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