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Posted by Ru Na - 2011.03.31,Thu
24日、朝日新聞の天声人語に掲載された一文、
「えたいが知れぬゆえに、放射能はその怖さを百倍にも千倍にも膨らます。・・・・
過ぎると体に悪いものはほかにいくらもあろう。取り越し苦労もまたしかり。
どうか、賢く怖がりたい。」に、共感する人がとても多かったようだ。
ネット上には、「賢く怖がる」のタイトルでの書き込みが急に増えた様子。
特に水道水からヨウ素131が検出された当の東京の人のブログ記事が多い。
数年前に天声人語の執筆者(3人)が交代してからというものの、
しょっ中ケチをつけている私も、この日の文は的を射ていると思った。

resize1772.jpg

このよく使われる言い回しは、物理学者、寺田寅彦に由来すると、
つれあいが教えてくれた。
「小爆発二件」と題された、昭和10年の浅間山噴火に遭った時の様子を書いた随筆の、
「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることは
なかなかむつかしいことだと思われた。」のオリジナルが、いつのまにか
言い易い「賢く怖がる」という表現になって世に広がったのでは、ということらしい。
(あの有名な「天災は忘れた頃にやって来る。」の言葉も、出典が明らかではなく、
弟子の中谷宇吉郎が関わって知られるようになったという説がある。)

「正当にこわがる」ことの重要性を謂うのは、まことに科学者らしい言。
冷静な観察と分析の裏づけがなければ出てこない言葉である。

resize1771.jpg

三陸に津波が来る時、船で沖に遠く漕ぎ出して難を逃れた漁師さん達が
多くいたと聞く。
津波のときは沖に逃げよという、昔からの言い伝えをとっさに実行に移した
賢い行動だった。
船に沖まで行ける燃料を積んでいなかったので、即座に船を捨て、
丘にに登って、助かった人もいるという。
昔から幾度も津波に襲われてきた土地柄、経験と知識の集積が、
この前代未聞の高い津波に遭遇しても、瞬時の判断と行動を生んだのだろう。

福島第1原発の状態が、ほとんど泥沼。ついにプルトニウムが検出されたが、
冷戦時の各国の核実験で、すでに日本国中、微量とはいうが,
プルトニウムがばらまかれていたというのには驚いた。
それならばいっそ、あらゆる地点で詳しく計測して欲しいと思う。

resize2414.jpg

ソ連邦崩壊の時、社会も経済も混乱する中で、ハバロスク辺りには、
老朽化して解体する費用もない軍船が、多数打ち捨てられて、
核燃料が垂れ流しになっていた時期があるので、
(そしてその後、それらがちゃんと処理されたという報道を見た記憶がない。)
また日本の風上には、情報がほとんど鎖国状態の核保有国がある。
日本海には相当の放射性物質が蓄積されているのではと、どうしても想像してしまう。
魚介類も海藻類も、どのくらいの放射能を溜め込んでいるか、
事態が少し落ち着いたら、一度計って欲しい。
可哀そうな海洋生物。

私はかまぼこにいたるまで魚類を食べないが、蟹だって貝だって食べたい。
ワカメや昆布を使わなければ味の調わない料理も多数ある。
自衛手段としては、農薬や添加物に対するように、同じ産地の同じものを
過剰に摂らないようにし、なるべく色んな食材を万遍なく使うという
当たり前の事を心がけたい。
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