昨日の探鳥会で聞いた、城南-大桑に渡る犀川の高い堰がもうじき壊されるという話が
とてもショックで、気になってよく眠れなかった。
この川の中のちょっとした滝は人造物ではあるけれど,長年の間に自然にとけ込んで、
中州と共に、変化に富んだ場所をいろんな生き物に提供し、美しい景観を作り出している。
今この城南の堰の上流と下流で、中州を削る大規模な土木工事が行われている。
数年前の浅野川氾濫の水害以来、犀川でもずい分と川原の木々が伐採され、
水害対策の大義名分の下で、県はやりたい放題の土木工事をしている観がある。
もちろん水害対策は重要だけれど、
昔、岡市長の時代に金沢市が
犀川の水底を大分掘削したらしく、
それ以来犀川の水が氾濫したことはない。
200年に1度の水害に備える、
と言いながら、その実
公共工事をしたいものだから、
川の両側に芝生公園を造り、
自然に生えている草や柳など
みんな取っ払って、桜を植え、
ヘビや虫など目障りな生物を一掃して、
「安心して」綺麗な靴で散策できる
「都会的な憩いの公園」を作りたい
というのが本音のように思える。
さまざまな水の表情を見せてくれるここは、金沢でも私がもっとも好きな場所で、
自転車で少し走ればこんないい所に来られるというのが、私の街自慢なのに、
この風景がもうじき無くなるなんて、何とも耐え難い。
自然に手を加えようとする時、今までは野鳥の会に連絡があったのに、
今回は何もなく、県庁に抗議に行っても、もう何年も前に決まった事だからと、
聞く耳持たずの態度らしい。
この辺りの地形が
すっかり変わってしまったら、
楽しげに生活している鳥たちは
一体どうなるのだろう。
左の写真は、
初夏にヒナたちの前で
餌取りをやって見せている
ゴイサギ。
こんな風景も
あまり見られなくなるかも
しれない。
今日は作品の材料を買いに行こうと思って、その先に回り道して城南の様子を見に行った。
流れる水の動画撮影をしていたら、近くに住む野鳥の会会員で私の師匠のMさんに出会い、
工事計画と、反対運動などいろんなお話を伺った。
お宅におじゃまして、お茶などご馳走になって話し込んでいたら、すっかり暗くなってしまった。
今日会った鳥たちの写真を少し載せます。
モズ。昨日対岸の大桑で会った同じ子かしら。
近頃声しか聞いていなかったオナガ。
カルガモやカワアイサは
沢山いるようだったけれど、
平日で工事の音がするので
昨日よりずっと数が少ないと
Mさんは言う。
夕暮れの水辺にたたずむ逆光のアオサギはなかなか絵になる。
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