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Posted by Ru Na - 2016.08.14,Sun
吉田秀和さんの「名曲のたのしみ」特別番組を、NHKのFMでやっている。
1991~93年に放送された、「ブラームス その生涯と音楽」を
4回にまとめたもので、作曲家シリーズとしては、モーツァルト、
ベートーヴェンに続く第3弾。
先週の9,10,11日に3回、次は22日に第4回目を放送するらしい。
こういう日程になったのは、おそらく8日に天皇の「お気持ちメッセージ」
が入ったからなのだろう。

吉田秀和さんが亡くなられて早や4年。
私がこの長寿番組を聴き始めたのは遅く、作曲家シリーズでは
シューマンからである。
「名曲のたのしみ」放送全記録の小冊子を見ると、
モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、ショパン、、
グリーグ、ドビュッシー、フランス近代音楽、ラヴェル、
シューベルト、シューマン、メンデルスゾーン、ドヴォルザーク、
ベルリオーズ、プロコフィエフ、ショスタコーヴィッチ、
R.シュトラウス、チャイコフスキー、プーランク、
ハイドン、ラフマニノフ、シベリウス が取り上げられた。

ブラームスに関して、私は結構知らない曲が多い。
4曲の交響曲やピアノ小品集やピアノ協奏曲は、
自分にとって重要な存在で、特にピアノ曲では
時にラプソディーが無性に聴きたくなったり、間奏曲が
弾きたくなったり、その時々の心に寄り添ってくれるものが多い。

吉田秀和さんは特に歌曲がお好きだったようだ。
以前の放送で、ブラームスの音楽を、
「思い出がいっぱい詰まったような・・。」と表現されていた。
その「甘い旋律」は、ショパンなど他の作曲家とは少し色が違う甘さで、
私の10代の頃は取っ付きにくかった。

ブラームスは少年時代から家計を助けるため、酒場のピアノ弾きを
していた、と知ったのも、吉田さんの本を通じてである。
子供時代から大人の現実の世界に触れてきた作曲家には、
夢と憧れを、常に苦い現実社会が取り囲んでいる感覚が離れず、
このような音となって現れたのかもしれなかった。

ピアノコンチェルトはやはりギレリスの演奏が最高と、
吉田さんが語るのを聞いて、全く同感と嬉しくなった。
ただ、番組をチーフディレクター氏がまとめるにあたって、
間奏曲は是非グレン・グールドの演奏を選んでほしかった。
前述の小冊子を見ると、吉田秀和さんはグールドの演奏も
取り上げているので。
グールドのブラームスを、吉田秀和さんがどのように語ったか
聞きたかった。

この「名曲のたのしみ」のアーカイブを、もっと定期的に放送して
もらえないものだろうか?
ちょうど「日曜喫茶室」の過去の番組を、月に一度放送しているように。











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