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見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
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Posted by Ru Na - 2016.07.09,Sat
アッバス・キアロスタミ監督が亡くなった。
まだ70代。
この先も珠玉の作品がもっと見られるものと思っていたのだが・・。

近頃イラン映画はTVでほとんど放映していないが、
一時期イラン映画ブームが起こっていて、
この地方都市でも独立系小劇場でイラン映画祭が何度も催され、
色んな監督作品を観ることができた。

昔NHKがアジア映画をよく放映していた時、
偶然見た「バシュー 小さな異邦人」にすっかり魅せられ、
イラン映画に関心を持ち始めた私が、同監督(バフラム・ベイザーイ)による
他の作品も劇場で観ることができたし、巨匠マフマルハルバフ監督作品や
その娘さんが監督した「りんご」(何と!17才の時の作品らしい。)でも、
イラン映画の特徴とも云える、どう展開していくかの分からなさ、
物事がはかどらなくてやきもきさせる、を堪能したものだ。

物事が思うようにはかどらない、といえば、キアロスタミ作品が圧巻。
町のその辺にいる子供(役者でない)を使って、日常の些細な出来事を
描いているが、何か画面にとても大きなスケールを感じていた。
「友達の家はどこ?」「そして人生はつづく」「オリーブの林をぬけて」の
ジグザグの道三部作や、「桜桃の味」など、
映画の様々なシーンを今でも脳内再生できるほど、繰り返し観たものだ。
「パンと裏通り」「トラベラー」といった初期作品も、
劇場で観られたのは、映画祭ならでは。

監督しなくても制作に関わった作品、「鍵」「白い風船」も
とても好きで何度でも観たい映画である。


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金沢市在住の美術家
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