見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
Posted by Ru Na - 2016.05.25,Wed
わりと最近読んだ新聞記事で、印象に残った2本。
ひとつは考古学者による文化論的エッセイで、
若い頃は理路整然としたものが好きで、音楽でも構成が
しっかりはっきりしたベートーヴェンやブラームスが好みの
中心で、マーラーなんか聴くものか、と思っていたが、
年とともに割り切れないものも受け付けられるようになった。
それにつれ、考古学でも事実をきちんと分類整理するだけでなく、
曖昧な事柄も色々想像を楽しめるようになり、世界が広がった感じ。
というもの。
なるほど納得、と思いながら読んだ。
私も若い頃、マーラーやブルックナーが受け入れられなかったのは、
ブラームスはともかく、ベートーヴェンのように音楽の構造が
はっきりしなくて掴みどころがない、というのが理由だった。
聴いていて、どのように曲想が進んで帰結するのか見当が付かず、
その捉えづらさに始めは入りにくかった。と吉田秀和さんも書いている。
以前このブログにシューベルトのピアノソナタに対する
素人のアナリゼを載せた時、
「シューベルトは癖になる」
次は「ブルックナーも癖になる。」を書こうと思っていたくらい、
今やすっかりブルックナーも自分にとって大きな存在である。
作曲家が生きた時代が違うにも関わらず、
ブルックナーとマーラーは、よくひとまとめにされる。
掴みどころがない茫洋さが共通しているせいか。
マーラーは、どこか民族音楽のような何か独特な味があって、
ファンが多いように思うが、ブルックナーは更に亡羊としている。
しかしブルックナーは多くの音楽好きにとって、やはり気になる存在らしく、
例えば古楽について雑談していても、いつのまにか
ブルックナーは何番が好き?誰の指揮によるものがいいと思う?・・
等々、いつの間にかその名が出てくることが多い。
やはりギュンター・ヴァントが振ったものが凄いね。
特に晩年の90年代の録音が・・・。など、
みな指揮者とその録音年代までついこだわってしまうのも、
ブルックナーならではかもしれない。
割り切れないが大きな流れに身を委ねるような音のかたまりに
包まれる感じに抵抗がなくなるのは、
年齢と共に世界を丸のまま捉える感覚が育つからかもしれない。
ひとつは考古学者による文化論的エッセイで、
若い頃は理路整然としたものが好きで、音楽でも構成が
しっかりはっきりしたベートーヴェンやブラームスが好みの
中心で、マーラーなんか聴くものか、と思っていたが、
年とともに割り切れないものも受け付けられるようになった。
それにつれ、考古学でも事実をきちんと分類整理するだけでなく、
曖昧な事柄も色々想像を楽しめるようになり、世界が広がった感じ。
というもの。
なるほど納得、と思いながら読んだ。
私も若い頃、マーラーやブルックナーが受け入れられなかったのは、
ブラームスはともかく、ベートーヴェンのように音楽の構造が
はっきりしなくて掴みどころがない、というのが理由だった。
聴いていて、どのように曲想が進んで帰結するのか見当が付かず、
その捉えづらさに始めは入りにくかった。と吉田秀和さんも書いている。
以前このブログにシューベルトのピアノソナタに対する
素人のアナリゼを載せた時、
「シューベルトは癖になる」
次は「ブルックナーも癖になる。」を書こうと思っていたくらい、
今やすっかりブルックナーも自分にとって大きな存在である。
作曲家が生きた時代が違うにも関わらず、
ブルックナーとマーラーは、よくひとまとめにされる。
掴みどころがない茫洋さが共通しているせいか。
マーラーは、どこか民族音楽のような何か独特な味があって、
ファンが多いように思うが、ブルックナーは更に亡羊としている。
しかしブルックナーは多くの音楽好きにとって、やはり気になる存在らしく、
例えば古楽について雑談していても、いつのまにか
ブルックナーは何番が好き?誰の指揮によるものがいいと思う?・・
等々、いつの間にかその名が出てくることが多い。
やはりギュンター・ヴァントが振ったものが凄いね。
特に晩年の90年代の録音が・・・。など、
みな指揮者とその録音年代までついこだわってしまうのも、
ブルックナーならではかもしれない。
割り切れないが大きな流れに身を委ねるような音のかたまりに
包まれる感じに抵抗がなくなるのは、
年齢と共に世界を丸のまま捉える感覚が育つからかもしれない。
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金沢市在住の美術家
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