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Posted by Ru Na - 2016.05.12,Thu
デヴィッド・ボウイを中心としたの写真展があると知って、
雨の合間に見に出かけた。

   

会場になった建物の明るい吹き抜けに、D.ボウイの様々な写真が
散りばめられた大きなパネルが。

  

実はこれ、鋤田正義という世界のミュージシャンの写真を撮ってきた写真家の
「サウンド アンド ヴィジョン」という展覧会である。
撮影禁止コーナーには、レコードジャケットなどで見覚えのある
いろんなアーティストの写真パネルが並び、ジミヘン、カルチャークラブや
清四郎、若き日の沢田研二、木村カエラなど、見ていると
それぞれの時代の音が聞こえてきそうだった。

  

今年1月のデヴィッド・ボウイの訃報に、
「ジギー、星になったの?!」と思わず叫んだ私。
特別熱心なフアンだったわけではないが、
いつもどこかで、その存在の大きさを感じていたのだった。

訃報を聞いて、思わず買ってしまったベストアルバム。

        

刻々と変化し続ける彼の音楽を俯瞰するには役不足、と
あまり評判が良くないアルバムだが、とりあえず代表作が色々入っている。
「火星の生活」などは、上昇する移調が、元祖無調音楽といわれる
ワグナーの「トリスタンとイゾルデ」と通ずるところがある、なんて
思ったりする。

姉が昔買った「ヒーローズ」のLPが家にあったし、
ひと時代遅れでブリティッシュ・ハードロックを聴き始めた私だが、
パンク・ロックはリアルタイムで聴いていた。
壮大で複雑になりすぎたロックを、生で社会への率直なメッセージ性を
打ち出すシンプルなものに回帰させた、セックス・ピストルズや
ザ・ストラングラーズなどのパンク全盛期は、ケイト・ブッシュや
このD.ボウイなど、独自の個性を持ったアーティストが同時に活躍し、
クィーンといった大御所も新曲を次々ヒットさせていたし、
ロッド・スチュアートは益々ソウルに磨きをかけ、
過激な西独のパンクの一方で、独自スタイルのエルビス・コステロの出現、
米からはボストンなど美し系サウンド・・・・様々な音楽が
生まれていた。
レゲエやサルサなど、英米以外の音楽が世界を圧巻し始めたのもこの頃で、
ずい分華やかな音楽シーンを作り上げていたと、今更ながら思う。

  

その中で、D.ボウイの深々とした声で歌われる楽曲は、時代が移っても
いつまでも古びず、時代に左右されずに聞くことができる。
それは彼がロックミュージシャンというジャンルを超えた表現者で、
ロックも彼にとってはひとつの表現手段で、時代に迎合しようという気が
なかったからかもしれない。

 

厳めしい旧県庁舎の壁に並んだD.ボウイの色んな表情。
おなじみ、「ヒーローズ」のアルバムジャケットになった1枚。

  

D.ボウイの曲は、その亡羊とした響きを楽しんできたので、
英語の歌詞の意味をあまり気にせずに聴いてきたが、
これはベルリンの壁に引き裂かれた恋人たちを歌った歌だった。



            




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