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Posted by Ru Na - 2016.03.11,Fri
東日本大震災から5年が経った。
TVでは一日中被災地の今を映し続けていた。
当事者以外には、徐々に風化している観のある記憶を、
何とか留めねばならない。
福島の原発事故後はあんなに原発や放射能に騒いでいたのに、
何か別の問題に関心が移ったら、ほとんどその事を口にしなくなった人もいる。
問題解決には程遠く、放射能は生物の寿命をはるかに超えて存在し続けるのに・・。
忘れないしつこさ、粘り強さが必要である。
原発事故は全然収束していないのに、あれは終わった事という態度で、
なし崩し的に原発再稼動を進める政府や経済産業界の姿勢に、
高浜第3原発運転差し止めの判決は、よくぞ警告を鳴らしてくれた。

日本には昔から「水に流す」といって、何でも早く忘れようとする
気風が確かにある。
「不易と流行」の、「流行」ばかりを重視し、
「変わっていくこと」「新しいこと」への絶対的な信仰があるみたいだ。
テクノロジーの進化で、確かに生活様式や時空に対する感覚は
変化してきている。
しかし、生物としての人の性質や、歴史的地理的に培われた気質は
そう急激に変わるものではない。
何かというと、「それは何時のこと?」「もう古いよ。」と言うのは、
そこでもう思考を放棄しているように、私には思われる。
現代アートも、「新しくなければ」と言う呪縛に、長年囚われてきた
一面がある。

反面、出来上がった秩序に安住しすぎている日本社会も、また問題である。










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金沢市在住の美術家
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