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Posted by Ru Na - 2016.01.15,Fri
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調は、
子供の頃から好きな曲である。
特に小学高学年から中学にかけて、最も好きな曲の
3本指に入っていた。
これは私にとってオレンジ色の曲。
なぜオレンジ色かと聞かれても、自分でも分からないのだが。

私はいろんなものが色彩と結びついていて、
それぞれの数字には色のイメージがあるし、
作曲家や演奏家にも色と数字のイメージがある。
例えば、1は白、スカルラッティやヘンデル。
メンデルスゾーンは緑で、数字に当てはめると4なのだが、
このヴァイオリン協奏曲はオレンジのイメージなのである。
オレンジ色の曲は、他にランゲの「花の歌」などがある。

大人になり様々な多くのを知っていくにつれ、
この曲からしばらく遠ざかっていたが、
一昨年、いろんな野鳥の動画を編集した映像作品を
作った時、サギの渡りのシーンに使うフリー素材の音楽を
散々探していた。
初めはブルックナーの後期の交響曲の一部(静かな部分)を
使いたいと思ったが、著作権フリー素材では見つからず、
オーケストラスコアをPCに打ち込んで自分で作るには
大変すぎるし、うまくいくとは思われない。
偶然この曲をフリー素材で見つけ、第2楽章を映像に合わせてみたら
この曲以外考えられないほどにマッチしたのだった。
それ以来この曲は、私にとってのサギの渡りの音楽になってしまった。

渡りの群が薄紅の夕空に消えていくのを見送った後、自転車で帰る道すがら、
この第2楽章のメロディーが自然に頭の中に流れることがしばしば。
そんな時いつの間にか、勝手に付けた歌詞で小さく口ずさんでいる。

  紅染むる秋の夕暮れ 白き鳥水辺に集い軽やかに舞い遊ぶ・・・。

と、昨年末、いつものように歌っていたら、
ふと、昔訪れたライプツィヒの街並みが目に浮かび、
当時旧市庁舎の中にあったメンデルスゾーン記念館、
ゲヴァントハウスが見える広場など、どんどん連想が広がってゆき、
クルト・マズアさんにお会いしたときの事が思い出された。


  ― つづく ー


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金沢市在住の美術家
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