見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
Posted by Ru Na - 2010.12.02,Thu
毎年11月の末頃、つれあいと関西方面の小旅行をするのが恒例である。
主に大阪に2泊し、京都や奈良の古寺史跡を訪ね、ビデオの撮影などもしている。
今年は、夏からの体調不良をひきずったまま、秋の野外展の作品制作に向けて
無理しすぎたせいか、私の体調がいつまでもあまり良くないので、
大阪をパスするのが残念だったけれど、もっと近場に車で出かけることにした。
何しろ大阪には、「ワルティ堂島」という大好きなCD屋があって、
クラシック音楽CDの専門店が、もう金沢にはなくなってしまったので、
大阪行きは、年に一度のCDまとめ買いのいい機会。
まあいいか、CDは山ほど持っているし、聴くものは沢山あるし。
ということで、
11月28,29日に初めて敦賀を旅した。
いろいろ候補にあげた中で、敦賀を選んだのは、
今年の“鎮守の森ギャラリー”で、のぼり旗型の作品を作ったその勢いで、
ご先祖様所縁の地を訪ねてみたいと思った所以。
あいにく寒波の襲来で、天気は荒れ模様。降りしきる雨の中をのんびり出発。
県境の山中は紅葉が美しいが、途中雨が霰に変わる。
トンネルをいくつか抜けて、敦賀に入ると
道路は乾いていた。
高速を降りて最初に向かったのは、
町の西端に位置する浄土宗の名刹
西福寺。
福井の紅葉スポットの一つとして
有名であるらしい。
ひなびた風情の総門を入ると、
コンクリート製の大きな三門。
両脇の大きな古いスダジイが印象的。
奥の御影堂の外壁は修復中だった。
左手の阿弥陀堂へ。
目的は国の名勝庭園に指定されている
書院庭園。
縁側のガラス戸の内から庭園を覘いて
驚いた。
まるでイギリスのロックガーデン!
一部がこんなふうの庭は見たことがある気がするが、
全体がこのようになっている庭園は初めて見た。
紅葉はほとんど終わっていたが、敦賀半島の裾野を借景にして、
というより、山の斜面にそのまま融け込んで一体化している。
どこまでも上昇していくような動き-ムーブマン-を感じる。
後で資料をみると、極楽浄土を地上に表現している、とある。
なるほど。
庭に出て歩くと、見事な石組みの
橋がある池には、
丸々とした鯉たちがのんびり
泳いでいる。
とても大切にされているらしく
幸せそうな顔をしていた。
庭の斜面の中ほどに、山から滲みだす
清水を囲った石室があって、
その水が鯉たちを養っているよう。
庭園上方から
寺院の建物郡を望む。
庭をめぐる間に降りだした雨がしだいに激しさを増し、
阿弥陀堂から御影堂に通じる渡り廊下を行くと、屋根から落ちる雨水が
滝のようになった。
しばらく待っても弱まりそうもない。
駐車場にようやく戻って、ここからほど遠からぬ気比の松原へ。
気比の松原に着いた頃には、
雨は小降りになっていた。
日本三大松原の一つ。
わりとこじんまりした印象。
白砂や松林の清浄なたたずまい、
海はこの荒天でも、翡翠の原石のような
淡い色をして、波の形まで美しい。
確かに絵や句になる風景である。
デートスポットらしく、
カラスのカップルが仲睦まじく
たわむれていた。
浜に人が増えてきたら、
たちまちトビの大群がやって来た。
ふと見ると、
「トビに注意、お弁当を盗られます。」
といった看板があった。
風が強くとても寒いこんな状態で、
誰もお弁当なんか広げないから、
トビにはお気の毒さまでした。
天気が悪いと日暮れがことさらに早い。
敦賀城の門の一部を移築した来迎寺に着いた時は、もう辺りは薄暗くなっていた。
早い夕食後、今度は街の東、敦賀港の方へ。
また雨の中、寒さに震えながら、レトロな建物群のライトアップを見た。
赤レンガの倉庫群。
旧敦賀港駅舎。内部は鉄道資料館になっている。
ライトアップの色が刻々と変化する。
人道の港館。
日本のシンドラーと言われる
第二次大戦下の
リトアニア大使杉原千畝が、
ヴィザを発行して命を救った
6千人のユダヤ人が、
ウラジオストックから
日本に上陸したのが
ここ敦賀港らしい。
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性別:
女性
職業:
金沢市在住の美術家
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