見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
Posted by Ru Na - 2014.12.31,Wed
どうも時間の流れる速度は一定ではない。
川の流れのように、ある箇所ではたゆたい、または淀み、
別の箇所では瀬を早める。
日々の過ぎ方は人其々なのに、12月だけは一様に足早である。
冬至に向かって昼が少しづつ短くなっていたものが、
この日を境に急に日暮れが遅くなる。
クリスマスと正月が接近しすぎているのも、更に気を慌しくさせる。
冬至の日はひどく荒れ、日没までまだ間があるというのに、
厚い雲が空を覆って、風景は露出を絞りすぎたような色をしていた。
束の間、雲の切れ間から落日の夕映えが、暗い川面に射した。
キリストの誕生日が25日に決められたのも、一番暗い日の後、
陽光が復活してゆくという意味が込められているという。
クリスマスはやはり単なるお祭りではなく、1年のうちの特別な祝祭。
J.S.バッハのクリスマスオラトリオのCDをかけ、つつましい会食をした。
今年もヨークシャーの叔母が、シュトレンとクリスマス・プディングを
送ってくれた。金粉をまぶしたアーモンドが乗っている。
クリスマスの前、近所の川にカンムリカイツブリが現れた。
昔はもっと上流にいたこともあるが、下流からここまで来るのは
近年なかったことである。
カンムリが現れた日は、私にとって特別なこの鳥が、こんなに近くに
いることが嬉しくて、眠れないくらいだった。
このまま居ついてくれるだろうかと、わくわくしていたが、
カンムリカイツブリは、たった3日で行ってしまった。
4日目の地元紙朝刊に、今冬も近所に現れた希少種の水鳥の記事が載ってしまい、
その日の午前中、大勢の人が詰め掛けて居心地が悪くなったのか、
午後には他の水鳥と共に姿を消した。その日以来、川はガランとしている。
希少種の情報は、完全に居なくなってからでなければ公表しない、
という鉄則があるが、ただ珍しい鳥の写真を撮って自慢の種にしたいという、
そんな人間が増えてきて、鳥の気持ちも考えず、追い回す事がかれらにどんな
ダメージを与えるか想像すらせず、野鳥の生活を平気で踏みにじって、
その生息域をますます狭めている。
年末、久々に会ったドバト。この普通の鳩が激減している。
野鳥仲間でさえ、このドバトには気を払っていないようだ。
私は外に出る度ドバトの姿を探しているが、下流の橋近くで
一度に6羽に見た12月28日以前の100日間、10羽も見つけられなかった。
ヨーロッパでは、鳩が群れる光景は、街や広場の美観の一部になっていて、
歴史的な建造物や街角の彫刻に、巣を作ろうがフンをしようが、
鳩が一緒に生活しているのが当たり前という寛容さがあるのに、
日本では邪魔者扱い。方々で追い立てられ、餌をあげる人は非難され、
この人懐こい優しい鳥が減っている事すら気が付いていない。
12月はずっと天気が悪かったが、それでも自転車で河口近くまで
走れる日が数日あった。
耕作地の電線にずらりと並んだスズメ。まるでスズメのネックレス。
こんなネックレスなら着けてみたい。
件の希少種と似ているため、希少種探しの鳥カメラマンに
この冬も追いまわされているカワアイサは、いつも居る場所から
姿を消し、今までいなかった所に移動していた。
ここもじきに見つけられてしまうだろう。どうかそっとしておいてあげて。
川まで来たウミアイサ。カワアイサの嘴の先が下に曲がっているのに対し、
こちらは真っ直ぐである。まだ若そうなつがいだった。
1月、サギコロニーとその上流区間の工事が始まる。
年明け早々に、今度は施工業者も一緒に現地立会いをする。
工事の事を考えると、お正月どころではない落ち着かぬ年末年始である。
皆さま、良いお年をお迎え下さい。
川の流れのように、ある箇所ではたゆたい、または淀み、
別の箇所では瀬を早める。
日々の過ぎ方は人其々なのに、12月だけは一様に足早である。
冬至に向かって昼が少しづつ短くなっていたものが、
この日を境に急に日暮れが遅くなる。
クリスマスと正月が接近しすぎているのも、更に気を慌しくさせる。
冬至の日はひどく荒れ、日没までまだ間があるというのに、
厚い雲が空を覆って、風景は露出を絞りすぎたような色をしていた。
束の間、雲の切れ間から落日の夕映えが、暗い川面に射した。
キリストの誕生日が25日に決められたのも、一番暗い日の後、
陽光が復活してゆくという意味が込められているという。
クリスマスはやはり単なるお祭りではなく、1年のうちの特別な祝祭。
J.S.バッハのクリスマスオラトリオのCDをかけ、つつましい会食をした。
今年もヨークシャーの叔母が、シュトレンとクリスマス・プディングを
送ってくれた。金粉をまぶしたアーモンドが乗っている。
クリスマスの前、近所の川にカンムリカイツブリが現れた。
昔はもっと上流にいたこともあるが、下流からここまで来るのは
近年なかったことである。
カンムリが現れた日は、私にとって特別なこの鳥が、こんなに近くに
いることが嬉しくて、眠れないくらいだった。
このまま居ついてくれるだろうかと、わくわくしていたが、
カンムリカイツブリは、たった3日で行ってしまった。
4日目の地元紙朝刊に、今冬も近所に現れた希少種の水鳥の記事が載ってしまい、
その日の午前中、大勢の人が詰め掛けて居心地が悪くなったのか、
午後には他の水鳥と共に姿を消した。その日以来、川はガランとしている。
希少種の情報は、完全に居なくなってからでなければ公表しない、
という鉄則があるが、ただ珍しい鳥の写真を撮って自慢の種にしたいという、
そんな人間が増えてきて、鳥の気持ちも考えず、追い回す事がかれらにどんな
ダメージを与えるか想像すらせず、野鳥の生活を平気で踏みにじって、
その生息域をますます狭めている。
年末、久々に会ったドバト。この普通の鳩が激減している。
野鳥仲間でさえ、このドバトには気を払っていないようだ。
私は外に出る度ドバトの姿を探しているが、下流の橋近くで
一度に6羽に見た12月28日以前の100日間、10羽も見つけられなかった。
ヨーロッパでは、鳩が群れる光景は、街や広場の美観の一部になっていて、
歴史的な建造物や街角の彫刻に、巣を作ろうがフンをしようが、
鳩が一緒に生活しているのが当たり前という寛容さがあるのに、
日本では邪魔者扱い。方々で追い立てられ、餌をあげる人は非難され、
この人懐こい優しい鳥が減っている事すら気が付いていない。
12月はずっと天気が悪かったが、それでも自転車で河口近くまで
走れる日が数日あった。
耕作地の電線にずらりと並んだスズメ。まるでスズメのネックレス。
こんなネックレスなら着けてみたい。
件の希少種と似ているため、希少種探しの鳥カメラマンに
この冬も追いまわされているカワアイサは、いつも居る場所から
姿を消し、今までいなかった所に移動していた。
ここもじきに見つけられてしまうだろう。どうかそっとしておいてあげて。
川まで来たウミアイサ。カワアイサの嘴の先が下に曲がっているのに対し、
こちらは真っ直ぐである。まだ若そうなつがいだった。
1月、サギコロニーとその上流区間の工事が始まる。
年明け早々に、今度は施工業者も一緒に現地立会いをする。
工事の事を考えると、お正月どころではない落ち着かぬ年末年始である。
皆さま、良いお年をお迎え下さい。
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性別:
女性
職業:
金沢市在住の美術家
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