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Posted by Ru Na - 2014.02.08,Sat
   

10月、そろそろ渡りの季節。左岸上流の木立にはサギの姿が見えなくなったが、
依然としてサギたちは、夕暮れ時の中州に沢山戻って来る。
私は11月始めの展覧会の準備に追われはじめたが、
サギたちが無事に渡ってしまわないと落ち着かない。
制作そっちのけで、サギコロニー通いが続いた。

     

暑い日が続いたが、さすがに10月に入ると吹く秋風に冷たさが混じるようになった。
夕方採餌から戻ったサギたちは、両岸の木立に止まったり水辺に集まったりしている。

  

アマサギは茶色が薄くなって、ほとんど冬羽。
あどけない顔をしていたチュウサギのヒナたちも、ずい分大人びてきた。

  

樹上で風に向かい、風を見ている。

  

日没時になると、周囲の木立や水辺から飛び立ち、中州に集まる。

  
 
10月6日、中州の水辺にゴイサギの幼鳥、ホシゴイが4羽現れた。
このコロニーで一番遅く生まれ、左岸上流の木立の巣から
9月5日頃巣立ったヒナたちのようである。
ようやく対岸まで何とか飛べるようになったらしい。

  

10月6日の日没後の様子。この頃になるとサギたちがみんな中州に戻って来るのは、
辺りがすっかり暗くなってから。
カメラを三脚に乗せて、ISO6400 でシャッタースピードを遅くし、
露出も目一杯開放で撮影するようになった。

  

10月8日。まだ70~80羽位いる。
     戻ってきたサギたちは暗くなっても長い間、コロニーの上空を旋回し続けた。

  

10月10日。中州に戻って来るサギの数は一向に減らない。
     まだ飛び足りないかのように長く旋回。 

  

10月13日。サギの数がむしろ増えて100羽超え。
     北から来たサギが、渡りの途中で合流しているのかもしれない。
     上空で旋回をくり返すサギの群に、中州から飛び立った4羽が加わり、
     しだいに遠ざかり、南の空に消えていった。 

  

10月16日。暗くなっても中州のサギはまばらである。

  

いよいよ皆渡ってしまったかと思ったが、真っ暗になってからどっと戻ってきた。

  

戻って来てからやはりコロニーの上空で旋回し続ける群に、
中州にとまっていた数羽がパラパラと飛び立って合流。
旋回する群は次第に遠ざかり、南の空へ。
今、まさしくこのサギたちは、渡りに入ったのだと気付いた!

この時の光景が目に焼きついている。
周囲の建物や街灯のぼんやりした明かりでは、ほとんど何も見えないくらいの夕闇。
サギたちまでの距離はかなりあるし、この暗さでは双眼鏡代わりのカメラや
ビデオカメラのズームも、ほとんど役に立たないのに、
中州の木にとまっている成長したチュウサギのヒナたちが、
嬉々とした表情を浮かべて上を見上げ、今旅立とうとする群に向かって
舞い上がって羽ばたいていく様子やその表情が、まるで間近で見るように
その時の私には、はっきり見えたのだった。
何とも不思議な体験だった。 あれは夢?

私は、サギたちが朝採餌に出かけて、そのまま南を目指すのだと思っていたが、
どうも十分食事した後、コロニーを確認しに一旦戻って、
それから夜間、渡りをするようである。
本を調べたり色んな人に話を聞いても、サギの渡りについてははっきりしない。
ただ、小鳥たちは天敵の少ない夜間に渡りをするらしいし、
サギのような大きな鳥は、羽ばたき続けると翼に熱がこもるので、
涼しい夜間を選ぶのでは、と言った人もいる。
とにかく、「鳥目」というのは誤解があって、鳥たちは夜でも結構いろんな活動を
しているらしい。

  
 
  
 

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