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Posted by Ru Na - 2012.05.04,Fri
撒かれた餌をひとしきり食べて、お腹いっぱいになった水鳥たちは、
思い思いに水面に散らばったり、人工島で羽づくろいしたり、のんびりくつろいでいる。
ハシビロガモも♀の後を追いかけたり楽しそうにしている。

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冬鳥の本格的な繁殖は、シベリアなどに帰ってからだけれど、
予行練習なのか、カモたちはよく仲良さそうな求愛の仕草をしている。
ほのぼのと眺めていたら、水鳥達が浮いている遠くの湖面に何か違和感が。

最初はマガモが2羽、直列つなぎで泳いでいるのだと思った。
しかしどう見ても、異様に身体が長い1羽の水鳥。

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周囲のカモたちの倍近くある。

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その水鳥は次第に近づいて来て、目の前を横切って、また遠ざかって行った。

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この大きさはマガンのもの。ガンの仲間にこんな鳥がいたっけ?

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振り向いた顔は、マガモそのもの。
何かいけないものを見てしまったような気分が残った。

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セイタカシギを見つけた島陰に、こんな鳥が1羽休んでいた。

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とっさにガチョウかアヒルかの区別がつかなかったが、
先の不思議な水鳥は、この子に何か関係があるような気がしてきた。

セイタカシギを撮影していると、謎の水鳥もすぐ近くに来ていて、
この辺が自分専用の場所、といった様子でくつろいでいた。

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せっかく鳥に詳しいおじさんに出会ったのに、何の鳥か聞きそびれてしまった。

湖の周囲を回る。島の反対側ではマガモの♂が休んでいた。
こちらは正真正銘のマガモ。

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前回来た時は、湖の対岸は湿地と田畑が広がっているような気がしていたが、
実際に回ると、湿地は右手の方だけで、奥は宅地の横の開けた遊歩道だった。
そこからの眺めも美しく、こんな風景を日夜望める家に住む人が羨ましい。

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さらに進むと、マガモの♂が2羽ケンカをしている。1羽がもう1羽の羽根を引っ張ったり、
片っ方はやられっぱなしの感じである。

「ボクのカモ子ちゃんに手を出すな!」 「なんだい、ちょっと話しただけなのに・・。」

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ふと見ると、岸辺に心細げな顔の♀が、隅に隠れるようにしていた。

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あの♂たちのケンカの理由は、
このうら若い、というより、まだほんの子供のような乙女をめぐる争いだったようだ。

岸辺を一巡して、桟橋が見えるところまで戻ってきた頃には、陽が傾き始めていた。
ツルシギたちは、相変わらず先程の人工島の上に居て、羽に頭を突っ込んでいる。
どこからともなくダイサギが、1羽また1羽と舞い降りてきた。

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散歩中の地元の人に呼び止められて、しばらく話をしていたら、
ダイサギの数はいつの間にか12羽以上に増えていた。

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そして、朱に染まる湖面を、またあの謎の水鳥が音も無く滑っていった。

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その夜眠ろうとすると、瞼の裏側にあの鳥が横切っていく。
ずっと気になってしようがない。

金沢に帰ってからあれこれ調べ続けた。
ガンの仲間ではない。
ガチョウはマガンを家禽化したもの。アヒルはマガモを家禽化したもので、大きさが違う。
アヒルには先祖返りするものがいるらしく、
この水鳥はどうやら、アオクビアヒルと呼ばれているものらしいと判明して、
やっとこれで不眠から開放された。







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