見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
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Posted by Ru Na - 2016.05.07,Sat
強風が吹き荒れたり異常な高温。やはり気候は尋常ではないけれど、
それでもツバメは巣作りを始め、季節は緑輝く妙なる五月。
瑞々しい青葉が萌える野を歩いた。
咲き乱れる白い花に、小さな赤い点を打つスズメノテッポウ。
川近く、湿地帯の上には白い雲がのんびり浮かんでいた。
近くの畑からキジが出てきて、羽の美しさを誇る。
ヤブニンジン、それともヤブジラミ?
白い小さな花を星のように散りばめた叢に分け入る。
まるで白い花の海を泳いでいるよう。
光を透かして、羊歯が視界を埋め尽くす。
潅木をひっそりと飾っていたのは、天蚕の繭。
これは既に抜け殻だが、この繭から薄緑色の極上の絹ができるという。
また別の日、滴るような緑に包まれた森で、
五月の陽光に輝くアカハラに出会った。
それでもツバメは巣作りを始め、季節は緑輝く妙なる五月。
瑞々しい青葉が萌える野を歩いた。
咲き乱れる白い花に、小さな赤い点を打つスズメノテッポウ。
川近く、湿地帯の上には白い雲がのんびり浮かんでいた。
近くの畑からキジが出てきて、羽の美しさを誇る。
ヤブニンジン、それともヤブジラミ?
白い小さな花を星のように散りばめた叢に分け入る。
まるで白い花の海を泳いでいるよう。
光を透かして、羊歯が視界を埋め尽くす。
潅木をひっそりと飾っていたのは、天蚕の繭。
これは既に抜け殻だが、この繭から薄緑色の極上の絹ができるという。
また別の日、滴るような緑に包まれた森で、
五月の陽光に輝くアカハラに出会った。
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Posted by Ru Na - 2016.04.14,Thu
また少し遡ります。
3月末、海の近くに用事があって出かけたついでに、浜を歩いた。
初夏のような陽光に、これほど青い海を見るのは久しぶりだと思った。
眩しく照り返す砂の上に、様々な文様が出来ている。
風の紋に、人や犬が歩いた跡。そして交差する点線は、
鳥が歩いた足跡。何の鳥だろう。カラスよりは小さくシギよりは大きそう。
少し離れた波打ち際で、光に霞む鳥の群が見えた。
ちょこちょことせわしなく、波の動きに合わせて走り回っている。
こんな動きをするのはシギ類に違いない。でも少し大きいような・・・。
そおっと近づいてみると、
カモメの中でも特に小さいユリカモメ!
日頃は川で見ているユリカモメ。海ではこんなに走り回ることもあるとは
知らなかった。
冬鳥だからもうじきいなくなる。渡り前の真剣な栄養補給だろうが、
まるで波と戯れているかのような可愛い姿にしばし見とれた。
3月末、海の近くに用事があって出かけたついでに、浜を歩いた。
初夏のような陽光に、これほど青い海を見るのは久しぶりだと思った。
眩しく照り返す砂の上に、様々な文様が出来ている。
風の紋に、人や犬が歩いた跡。そして交差する点線は、
鳥が歩いた足跡。何の鳥だろう。カラスよりは小さくシギよりは大きそう。
少し離れた波打ち際で、光に霞む鳥の群が見えた。
ちょこちょことせわしなく、波の動きに合わせて走り回っている。
こんな動きをするのはシギ類に違いない。でも少し大きいような・・・。
そおっと近づいてみると、
カモメの中でも特に小さいユリカモメ!
日頃は川で見ているユリカモメ。海ではこんなに走り回ることもあるとは
知らなかった。
冬鳥だからもうじきいなくなる。渡り前の真剣な栄養補給だろうが、
まるで波と戯れているかのような可愛い姿にしばし見とれた。
Posted by Ru Na - 2016.04.04,Mon
湖の中ほどに、何の為か櫓のようなものが幾つも組んであって、
カワウの休憩所になっていた。
夕日を受けて、金色に輝き始めた湖。
ミレーの「春」色に染まった田園。
湖面に光の道。
散策路を引き返すと、囲いの上にヒドリガモたちがとまり、
お休みの準備。オナガガモも仲良く混じっていた。
ヨーロッパガチョウたちは、まだ活動中。
「ごはん、誰もくれないんだから・・・つまんないの。」
カワウの休憩所になっていた。
夕日を受けて、金色に輝き始めた湖。
ミレーの「春」色に染まった田園。
湖面に光の道。
散策路を引き返すと、囲いの上にヒドリガモたちがとまり、
お休みの準備。オナガガモも仲良く混じっていた。
ヨーロッパガチョウたちは、まだ活動中。
「ごはん、誰もくれないんだから・・・つまんないの。」
Posted by Ru Na - 2016.04.03,Sun
以前来た時は記憶になかったが、岸辺の一角が網で囲われ、
ガン科の白っぽい鳥がいた。他のカモたちも出入り自由で、
辺りにたむろしている。
囲いの背後を人が通るたび、近寄って食べ物をおねだりする様子。
よっぽどお腹が空いているのか、盛んにねだるのだけれど、
誰も何もくれない。でもちゃんと餌をもらっているのだろう、
餓死寸前というふうでもない。
ハイイロガンとガチョウの交雑種、家禽のヨーロッパガチョウだと、
後で調べて知った。
私の日頃の行動圏では、ガン科の鳥は見られないけれど、
こんな表情豊かで愛想よしの可愛い子たちが、近くにいるといいなあ。
家禽でも野鳥でも、鳥は鳥。みな可愛い。
夕暮れの湖畔をしばらく歩く。
湖にせり出した枝は、カモたちの格好の休憩所。
船小屋のある風景。日が沈みかけて、風景のトーンは灰色味がかる。
ガン科の白っぽい鳥がいた。他のカモたちも出入り自由で、
辺りにたむろしている。
囲いの背後を人が通るたび、近寄って食べ物をおねだりする様子。
よっぽどお腹が空いているのか、盛んにねだるのだけれど、
誰も何もくれない。でもちゃんと餌をもらっているのだろう、
餓死寸前というふうでもない。
ハイイロガンとガチョウの交雑種、家禽のヨーロッパガチョウだと、
後で調べて知った。
私の日頃の行動圏では、ガン科の鳥は見られないけれど、
こんな表情豊かで愛想よしの可愛い子たちが、近くにいるといいなあ。
家禽でも野鳥でも、鳥は鳥。みな可愛い。
夕暮れの湖畔をしばらく歩く。
湖にせり出した枝は、カモたちの格好の休憩所。
船小屋のある風景。日が沈みかけて、風景のトーンは灰色味がかる。
Posted by Ru Na - 2016.03.31,Thu
数年ぶりの木場潟は、まず湖畔に向かう小道で、降りそそぐ小鳥たちの
さえずりのシャワーに迎えられた。
カワラヒワやスズメ、セキレイ類、そしてカシラダカ。
田の脇で水路を熱心に見つめるアオサギ。こんな細い流れに魚がいるのかしら?
春浅い岸辺は、葦の生育を促すためか、方々に野焼きの跡。
以前、映像作品に登場してもらった浮き桟橋も、そのままだった。
この時期どこへ行っても、遅くまで残っている冬の水鳥ヒドリガモが
目立ち、ピュゥーという可愛い声を響かせている。
ヒドリガモやマガモに混じるオナガガモ発見。(左)
マガモではなく、先祖がえりしたアヒル、アオクビアヒル。
岸に上がって休んでいる普通のマガモ。
沖の方に白っぽいカモが・・・・。
ズームしてみると、アルビノのヒドリガモだった!
さえずりのシャワーに迎えられた。
カワラヒワやスズメ、セキレイ類、そしてカシラダカ。
田の脇で水路を熱心に見つめるアオサギ。こんな細い流れに魚がいるのかしら?
春浅い岸辺は、葦の生育を促すためか、方々に野焼きの跡。
以前、映像作品に登場してもらった浮き桟橋も、そのままだった。
この時期どこへ行っても、遅くまで残っている冬の水鳥ヒドリガモが
目立ち、ピュゥーという可愛い声を響かせている。
ヒドリガモやマガモに混じるオナガガモ発見。(左)
マガモではなく、先祖がえりしたアヒル、アオクビアヒル。
岸に上がって休んでいる普通のマガモ。
沖の方に白っぽいカモが・・・・。
ズームしてみると、アルビノのヒドリガモだった!
Posted by Ru Na - 2015.05.22,Fri
時間が遡るけれど、上堰潟で見た風景と光景について。
数年ぶりに訪ねた上堰潟は菜の花の名所だが、以前感銘を受けた
“いちめんのなのはな”畑は、花の時期が終わって刈り取られた後だった。
花畑の中に巣を作るヒバリはどうなっただろうと見回すと、
刈られた後に残った草むらの近くを走る2羽を見つけた。
湿地の上の木道を歩くのを楽しみにしていたが、増水のため立ち入り禁止。
それで、まだ行ったことがない湖の奥を目指し、潟の周囲を廻った。
水際の斜面には菜の花が残っていて、ヒバリの声も盛んにする。
湖の奥の方は中州も多く、美しい木立が茂っている。
潟の周囲は畑で、野鳥たちには住み心地が良さそうな所である。
とはいえ、増水で濁った水面に、冬の水鳥は僅かしかいなかった。
湖の一番奥からの眺め。
中州の木陰で休むカワウ。
湖を半周し、ふと見上げると、薄曇りの空に光の輪が懸かっていた!
これは、「ハロ」と呼ばれる現象らしい。
雲の図鑑によると、「太陽や月の光が、雲中の六角柱状の氷晶によって曲げられ
円形の光の輪が出来る現象。」とある。
視半径が22°のものが最も多く、22°内暈(うちかさ)というらしい。
視半径なるものをどうやって計るのか知らないが、
今までにも見たことがあるような無いような、しかし意識して
天空の光の輪を、これほどはっきり見たのは初めてである。
不思議な心地で、潟の一周を終えた。
上堰潟は、どのような季節どのような天候でも、その佇まいが美しい。
追記:この記事を書いた翌日の朝、我が町でもハロが見られたらしい。
数年ぶりに訪ねた上堰潟は菜の花の名所だが、以前感銘を受けた
“いちめんのなのはな”畑は、花の時期が終わって刈り取られた後だった。
花畑の中に巣を作るヒバリはどうなっただろうと見回すと、
刈られた後に残った草むらの近くを走る2羽を見つけた。
湿地の上の木道を歩くのを楽しみにしていたが、増水のため立ち入り禁止。
それで、まだ行ったことがない湖の奥を目指し、潟の周囲を廻った。
水際の斜面には菜の花が残っていて、ヒバリの声も盛んにする。
湖の奥の方は中州も多く、美しい木立が茂っている。
潟の周囲は畑で、野鳥たちには住み心地が良さそうな所である。
とはいえ、増水で濁った水面に、冬の水鳥は僅かしかいなかった。
湖の一番奥からの眺め。
中州の木陰で休むカワウ。
湖を半周し、ふと見上げると、薄曇りの空に光の輪が懸かっていた!
これは、「ハロ」と呼ばれる現象らしい。
雲の図鑑によると、「太陽や月の光が、雲中の六角柱状の氷晶によって曲げられ
円形の光の輪が出来る現象。」とある。
視半径が22°のものが最も多く、22°内暈(うちかさ)というらしい。
視半径なるものをどうやって計るのか知らないが、
今までにも見たことがあるような無いような、しかし意識して
天空の光の輪を、これほどはっきり見たのは初めてである。
不思議な心地で、潟の一周を終えた。
上堰潟は、どのような季節どのような天候でも、その佇まいが美しい。
追記:この記事を書いた翌日の朝、我が町でもハロが見られたらしい。
Posted by Ru Na - 2015.04.06,Mon
先日初めて、市内の山の方にある県立自然史資料館を訪ねた。
入ってすぐ出迎えるのは、県の鳥イヌワシの剥製。
こんなに大きい鳥とは知らなかった。
動植物や鉱物の標本が並んでいる。
珍しいヤイロチョウやコウライウグイス、ヤマショウビンなどの剥製も。
いずれも県内で事故で亡くなったらしい。
動物の骨格標本もある。
古い科学実験装置の展示。真鍮などのどっしりした質感に、
形の面白さがアートオブジェのようで、創造心を刺激する。
実験体験コーナーでは、思わず夢中で遊んでしまった。
振り子の実験器具。
図書閲覧室には、能登のトキ保護の第一人者だった村本義雄氏が寄贈した
村本蔵書コーナーがあった!
ここが自転車で気軽に来られる場所なら、この貴重な蔵書を見に
時々訪れたいものだが・・・。
入ってすぐ出迎えるのは、県の鳥イヌワシの剥製。
こんなに大きい鳥とは知らなかった。
動植物や鉱物の標本が並んでいる。
珍しいヤイロチョウやコウライウグイス、ヤマショウビンなどの剥製も。
いずれも県内で事故で亡くなったらしい。
動物の骨格標本もある。
古い科学実験装置の展示。真鍮などのどっしりした質感に、
形の面白さがアートオブジェのようで、創造心を刺激する。
実験体験コーナーでは、思わず夢中で遊んでしまった。
振り子の実験器具。
図書閲覧室には、能登のトキ保護の第一人者だった村本義雄氏が寄贈した
村本蔵書コーナーがあった!
ここが自転車で気軽に来られる場所なら、この貴重な蔵書を見に
時々訪れたいものだが・・・。
Posted by Ru Na - 2015.04.01,Wed
雪の科学館を出て、しばらく湖畔の小さな公園を歩く。
湖の向うに噴水が上がった。
冬季この潟の周囲に集まるコハクチョウをイメージしているという。
湖上のヒドリガモにカンムリカイツブリやヨシガモが混じっている。
公園の水際はコンクリートの護岸がしてあるが、その外側
多くの木が湖面に張り出すように枝を伸ばし、水鳥たちの隠れ場所に
なっている。
折れ曲がった枝の造形が面白い。と眺めていると、
曲がって水面に着いた部分から新たな根がいっぱい出ていた。
ヤナギの仲間だろうか。嬉しくなるような繁殖力。
公園内の木とこの水際の木の間を、エナガたちが行き来していた。
コゲラが1羽、忙しそうに松の幹をつついていた。
こちらはハンノキ?
水面を屋形船が滑っていくのが見える。
乗ってみたいがもう夕方。そろそろ運行時間も終わりかもしれない。
片山津温泉街の方に行ってみた。
近くを通った事は何度もあるが、街に入るのは初めて。
遠くから見るより、実際はもっと落ち着いたたたずまいだった。
谷口吉生によるガラス張りのモダンな総湯も、周りの風景と調和している。
浮御堂の桟橋に行くと、ちょうど屋形船が着いたところで、
船頭さんが特別にもう一度船を出してあげると言うので、
早速乗り込んだ。
湖を廻る間に日が落ちてゆく。
風のない湖上を、白山や温泉街など見ながら一周した。
その後、温泉街に気になる建物があったので見に行く。
各温泉旅館に温泉を配湯する配湯所だった。
その側の公園の池のほとりに、木造の細長い建物がある。
中をのぞくと、誰でも利用できる足湯場だった。
誰もいないので、そっと片足だけ浸けてみた。熱い。
そのうちタオルを持った親子連れがやって来た足湯を後に、
暗くなった潟の周りをぐるっと廻って帰路についた。
湖の向うに噴水が上がった。
冬季この潟の周囲に集まるコハクチョウをイメージしているという。
湖上のヒドリガモにカンムリカイツブリやヨシガモが混じっている。
公園の水際はコンクリートの護岸がしてあるが、その外側
多くの木が湖面に張り出すように枝を伸ばし、水鳥たちの隠れ場所に
なっている。
折れ曲がった枝の造形が面白い。と眺めていると、
曲がって水面に着いた部分から新たな根がいっぱい出ていた。
ヤナギの仲間だろうか。嬉しくなるような繁殖力。
公園内の木とこの水際の木の間を、エナガたちが行き来していた。
コゲラが1羽、忙しそうに松の幹をつついていた。
こちらはハンノキ?
水面を屋形船が滑っていくのが見える。
乗ってみたいがもう夕方。そろそろ運行時間も終わりかもしれない。
片山津温泉街の方に行ってみた。
近くを通った事は何度もあるが、街に入るのは初めて。
遠くから見るより、実際はもっと落ち着いたたたずまいだった。
谷口吉生によるガラス張りのモダンな総湯も、周りの風景と調和している。
浮御堂の桟橋に行くと、ちょうど屋形船が着いたところで、
船頭さんが特別にもう一度船を出してあげると言うので、
早速乗り込んだ。
湖を廻る間に日が落ちてゆく。
風のない湖上を、白山や温泉街など見ながら一周した。
その後、温泉街に気になる建物があったので見に行く。
各温泉旅館に温泉を配湯する配湯所だった。
その側の公園の池のほとりに、木造の細長い建物がある。
中をのぞくと、誰でも利用できる足湯場だった。
誰もいないので、そっと片足だけ浸けてみた。熱い。
そのうちタオルを持った親子連れがやって来た足湯を後に、
暗くなった潟の周りをぐるっと廻って帰路についた。
Posted by Ru Na - 2015.03.31,Tue
すっきりと晴れ上がった28日、県内にある大きな潟で、
まだ近くまで行ったことのなかった柴山潟へ。
雪を抱いた白山の峰がくっきりと青空に映える。
湖面にはまだ冬の水鳥。ヒドリガモが多い。
方々から、ぴゅう、と可愛らしい鳴き声が響き渡る。
湖畔の「中谷宇吉郎 雪の科学館」へ。
木造の六角形が連なる建物は、磯崎新の設計。風景にうまく融け込みながら、
六角形という自然科学で重要な形が、さり気なく科学の世界に誘う。
館内には中谷宇吉郎の研究テーマであった雪の結晶のパネルや、
いろんな資料が展示されて、中谷博士の人柄や研究の道筋を辿る事ができる。
記念品など思い出の数々。右の掛け軸は絵を描くことも愛した博士の手による、
有名な「雪は天から送られた手紙である。」がしたためられたもの。
窓が切り抜く風景は、潟に通じる小川の眺め。
結晶のサンプルを収めていたという木棚の横に、実験コーナーが設えてあって、
スタッフが冷凍庫の中にダイヤモンドダストを発生させると、
それが上のモニターに映しだされる。
ダイヤモンドダストの中にシャボン玉用溶液に浸けた枠を入れると、
皮膜にたちまち雪の結晶が生成していった。
その皮膜を指で突いても、その部分に穴が開くだけ。完全に凍っている。
約25分間の中谷宇吉郎の世界のビデオもよく出来ていて、
湿った雪の北陸から乾燥した厳寒の北海道へ行き、雪の結晶の美しさを発見、
アラスカからついにはグリーンランドの氷原の地下に研究所を作った流れが
よく分かった。
2階の中庭は、グリーンランドの小石を敷き詰めてある。
そこに霧が噴出しているこのコーナーは、博士の次女の手によるものらしい。
昨秋まで北欧にいたつれあいは、グリーンランドまで
足を伸ばせなかった事をしきりに残念がっていた。
中谷宇吉郎は気象庁に勤めていた故伯父の師匠である。
この記念館を造る時、伯母がゆかりの資料を寄贈したので、
何となく親近感は持っていたが、あまりよく知らなかった。
多くの著作から抜き出した文章がちりばめられたパネル展示があり、
それを読んでいくうちに、博士は美に取り付かれた人だと
思われてきた。
この美しい湖畔で、自然の造形の不思議と美しさに対して素直に驚嘆する心を
育み、その感性を生涯自分の中心にストレートに据えていた人ではなかったか。
自分の郷里の湖にはバンという水鳥がいて、どことなくこの世のものでない
ような鳥である。という内容の一文があって、感じ入った。
赤い嘴に黄色い脚を持ち、ひょこひょこ泳ぐ小さな黒いバンは、本当に
何か不思議な感じがする鳥である。
一見黒い全身も、光が当たると濃茶と灰青のツートンカラー。
その境界の白がギザギザした線のような印象を与える。
この様な身体の色彩のみならず、自分より大きい水鳥の影から
不意に泳ぎ出し、つつーと河岸の草に入り込む様子は、確かに
他の鳥と別の時間を生きているような感じがする。
現在バンは少なくなって、出会う度、何か特別なものを見たという
気分になるが、その感覚は数の多い少ないとは別ものである。
今多く見られるのはオオバン。以前はこのオオバンの方が少なくて、
バンとオオバンの立場が入れ代わったという具合である。
博士の時代にはこの潟に多くのバンがいたのだろう。
そんな思いを廻らせながら外に出ると、オオバンが1羽、
わが道を行くといった様子でひょこひょこ泳いで行った。
まだ近くまで行ったことのなかった柴山潟へ。
雪を抱いた白山の峰がくっきりと青空に映える。
湖面にはまだ冬の水鳥。ヒドリガモが多い。
方々から、ぴゅう、と可愛らしい鳴き声が響き渡る。
湖畔の「中谷宇吉郎 雪の科学館」へ。
木造の六角形が連なる建物は、磯崎新の設計。風景にうまく融け込みながら、
六角形という自然科学で重要な形が、さり気なく科学の世界に誘う。
館内には中谷宇吉郎の研究テーマであった雪の結晶のパネルや、
いろんな資料が展示されて、中谷博士の人柄や研究の道筋を辿る事ができる。
記念品など思い出の数々。右の掛け軸は絵を描くことも愛した博士の手による、
有名な「雪は天から送られた手紙である。」がしたためられたもの。
窓が切り抜く風景は、潟に通じる小川の眺め。
結晶のサンプルを収めていたという木棚の横に、実験コーナーが設えてあって、
スタッフが冷凍庫の中にダイヤモンドダストを発生させると、
それが上のモニターに映しだされる。
ダイヤモンドダストの中にシャボン玉用溶液に浸けた枠を入れると、
皮膜にたちまち雪の結晶が生成していった。
その皮膜を指で突いても、その部分に穴が開くだけ。完全に凍っている。
約25分間の中谷宇吉郎の世界のビデオもよく出来ていて、
湿った雪の北陸から乾燥した厳寒の北海道へ行き、雪の結晶の美しさを発見、
アラスカからついにはグリーンランドの氷原の地下に研究所を作った流れが
よく分かった。
2階の中庭は、グリーンランドの小石を敷き詰めてある。
そこに霧が噴出しているこのコーナーは、博士の次女の手によるものらしい。
昨秋まで北欧にいたつれあいは、グリーンランドまで
足を伸ばせなかった事をしきりに残念がっていた。
中谷宇吉郎は気象庁に勤めていた故伯父の師匠である。
この記念館を造る時、伯母がゆかりの資料を寄贈したので、
何となく親近感は持っていたが、あまりよく知らなかった。
多くの著作から抜き出した文章がちりばめられたパネル展示があり、
それを読んでいくうちに、博士は美に取り付かれた人だと
思われてきた。
この美しい湖畔で、自然の造形の不思議と美しさに対して素直に驚嘆する心を
育み、その感性を生涯自分の中心にストレートに据えていた人ではなかったか。
自分の郷里の湖にはバンという水鳥がいて、どことなくこの世のものでない
ような鳥である。という内容の一文があって、感じ入った。
赤い嘴に黄色い脚を持ち、ひょこひょこ泳ぐ小さな黒いバンは、本当に
何か不思議な感じがする鳥である。
一見黒い全身も、光が当たると濃茶と灰青のツートンカラー。
その境界の白がギザギザした線のような印象を与える。
この様な身体の色彩のみならず、自分より大きい水鳥の影から
不意に泳ぎ出し、つつーと河岸の草に入り込む様子は、確かに
他の鳥と別の時間を生きているような感じがする。
現在バンは少なくなって、出会う度、何か特別なものを見たという
気分になるが、その感覚は数の多い少ないとは別ものである。
今多く見られるのはオオバン。以前はこのオオバンの方が少なくて、
バンとオオバンの立場が入れ代わったという具合である。
博士の時代にはこの潟に多くのバンがいたのだろう。
そんな思いを廻らせながら外に出ると、オオバンが1羽、
わが道を行くといった様子でひょこひょこ泳いで行った。
Posted by Ru Na - 2013.08.18,Sun
日本列島を覆っているしつこい猛暑に連日の熱帯夜。
暑い時期は庭の池の水温管理が大変で、長い外出はできない。
新潟のつれあいはもうじき1年間の予定の海外研修に出かけるが、
出発直前まで仕事が山積みで、新潟から動けない。
そこで、体調が少し回復したので、新潟に日帰りしてきた。
早朝5時半に家を出た頃はわりと涼しく、小鳥たちもこの時間帯は
けっこう活動している様子。金沢駅に着く頃はすでに汗ばむほどの気温。
新潟も34℃位あり、容赦なく太陽が照りつけていた。
鳥屋野潟のほとりにある図書館へ。
この周囲の木立に数年前からフクロウが住み着いているという。
最初は4羽いて、図書館のアイドルとして名前まで付いているらしい。
行ってみると建物のすぐ脇の木に2羽のトラフズクがとまっていた。
図書館に入る人たちは、この木の脇を通る時息をひそめて
梢を見上げたり、声を出さずにそっと指差したりしている。
トラフズクたちは人がすぐ近くにいても、てんで平気で、
1羽は完全に眠っている様子、もう1羽は時々目を開けて
それなりに周囲を見張っているらしいが、ほとんど動かない。
じっと寝ている子のふわふわした後ろ姿。尾の辺りのトラ模様が見える。
大きな望遠レンズで写真を撮り始めたおじさんもいたが、
こちらを向いている子は、脚でちょっと頭を掻いてから翼をだらっと下げて、
まるで日光浴しているアオサギのような格好で、完全にリラックスしている様子。
図書館を利用する人が皆、この子たちを怖がらせないよう気遣いし、
木陰でもこんな暑い日はのんびり昼寝するしかない、といった
すっかり安心しきった様子が、なんとも可愛らしかった。
明るい洒落たレストランでお昼を食べてから白山神社へ。
ここは新潟市の観光スポットだが、今まで側を通るだけだった。
お社を囲む建物や回廊の造りがなかなか凝っていて、風鐸に風情がある。
神社の庭園、白山公園の一角には、財閥斉藤家の建物の一部を移築した
燕喜館があって、木漏れ日が涼を醸していた。
白山公園には、蓮が所狭しとその巨大な葉を広げている池がある。
炎天を忘れさせるような蓮の花や実の爽やかな色。
もう一つの池では、噴水が涼しげにきらめく水滴を噴き上げていた。
暑い時期は庭の池の水温管理が大変で、長い外出はできない。
新潟のつれあいはもうじき1年間の予定の海外研修に出かけるが、
出発直前まで仕事が山積みで、新潟から動けない。
そこで、体調が少し回復したので、新潟に日帰りしてきた。
早朝5時半に家を出た頃はわりと涼しく、小鳥たちもこの時間帯は
けっこう活動している様子。金沢駅に着く頃はすでに汗ばむほどの気温。
新潟も34℃位あり、容赦なく太陽が照りつけていた。
鳥屋野潟のほとりにある図書館へ。
この周囲の木立に数年前からフクロウが住み着いているという。
最初は4羽いて、図書館のアイドルとして名前まで付いているらしい。
行ってみると建物のすぐ脇の木に2羽のトラフズクがとまっていた。
図書館に入る人たちは、この木の脇を通る時息をひそめて
梢を見上げたり、声を出さずにそっと指差したりしている。
トラフズクたちは人がすぐ近くにいても、てんで平気で、
1羽は完全に眠っている様子、もう1羽は時々目を開けて
それなりに周囲を見張っているらしいが、ほとんど動かない。
じっと寝ている子のふわふわした後ろ姿。尾の辺りのトラ模様が見える。
大きな望遠レンズで写真を撮り始めたおじさんもいたが、
こちらを向いている子は、脚でちょっと頭を掻いてから翼をだらっと下げて、
まるで日光浴しているアオサギのような格好で、完全にリラックスしている様子。
図書館を利用する人が皆、この子たちを怖がらせないよう気遣いし、
木陰でもこんな暑い日はのんびり昼寝するしかない、といった
すっかり安心しきった様子が、なんとも可愛らしかった。
明るい洒落たレストランでお昼を食べてから白山神社へ。
ここは新潟市の観光スポットだが、今まで側を通るだけだった。
お社を囲む建物や回廊の造りがなかなか凝っていて、風鐸に風情がある。
神社の庭園、白山公園の一角には、財閥斉藤家の建物の一部を移築した
燕喜館があって、木漏れ日が涼を醸していた。
白山公園には、蓮が所狭しとその巨大な葉を広げている池がある。
炎天を忘れさせるような蓮の花や実の爽やかな色。
もう一つの池では、噴水が涼しげにきらめく水滴を噴き上げていた。
Posted by Ru Na - 2013.05.12,Sun
翌6日は、これまた渡り鳥の中継地という、新潟市内の寺尾中央公園に行ってみた。
満開のチューリップ広場がきれい。
こんな看板があって、住宅街の小さな公園なのに見られる鳥の種類の多さに驚く。
山階鳥類研究所が、ここで渡りの鳥に標識を付けているらしい。
鳥を捕獲するための網を張り巡らせている一角は、
なるほど色んな囀りが賑やかに聞こえる。
風が強くて、飛ぶ姿が一瞬見えたかと思うと、すぐ高い梢の葉陰に潜り込むので、
いるのは分かっているのに、鳥の姿がよく見えない。
やっと1羽のシメが地表に出てきたが、向うから散歩の親子がやって来て
飛び去ってしまった。
鳥類研の人たちが、網の張り替えにやって来た。
今来ている鳥はオオルリやキビタキ、それにビンズイと言うので、
思わず潅木の下をのぞき込んだら、
「この公園には犬も猫も来るので、そんな所にいませんよ。
今日は西風が強いから、鳥たちは木の高い所のねぐらに潜り込んだら、
多分そのまま出てこないでしょう。」
お仕事の邪魔にならないようにその場を離れた。
今にも雨が降りそうな空模様。新発田市の海岸に行ってみた。
ここも風が強く、工事中の海水浴場の建物の上に、
近くの森からツグミが飛んできてとまった、と思ったら、
ツグミではない。この子はだあれ?
ヒタキ類の♀かコムクドリの♀?
強風に煽られながら海を見物していた。
浜辺の波打ち際をちょこちょこと走り回る小さな黒い点。
そろそろと近づくと、
シロチドリらしい。小さいのにとても俊足。
ハクセキレイも負けじと走り回っていた。
来た道を再び戻って佐潟に向かうと、雨がぽつぽつ落ちてきて、
佐潟水鳥・湿地センターに着く頃はかなりの降りになった。
しばらく館内のフィールドスコープで湖面をのぞくが、
窓ガラスが雨の水滴で覆われて、屋外がろくに見えないくらい。
水鳥はさすがに少なくなって、カルガモ、マガモ、コガモがちらほら。
空が明るくなってきた。外に出て潟のほとりを歩く頃には
雨はすっかりあがっていた。
この時期の佐潟は八重桜が美しい。幹から直接生えているみたいな花も。
潟舟が係留するこの光景を、毎回飽きもせず撮影してしまう。
観察舎に向かう木道を行くと、オオヨシキリの大合唱。
潅木の下にはアオジの姿もあった。
去年も確か、同じ木の同じ幹にとまっていたツグミ。
満開のチューリップ広場がきれい。
こんな看板があって、住宅街の小さな公園なのに見られる鳥の種類の多さに驚く。
山階鳥類研究所が、ここで渡りの鳥に標識を付けているらしい。
鳥を捕獲するための網を張り巡らせている一角は、
なるほど色んな囀りが賑やかに聞こえる。
風が強くて、飛ぶ姿が一瞬見えたかと思うと、すぐ高い梢の葉陰に潜り込むので、
いるのは分かっているのに、鳥の姿がよく見えない。
やっと1羽のシメが地表に出てきたが、向うから散歩の親子がやって来て
飛び去ってしまった。
鳥類研の人たちが、網の張り替えにやって来た。
今来ている鳥はオオルリやキビタキ、それにビンズイと言うので、
思わず潅木の下をのぞき込んだら、
「この公園には犬も猫も来るので、そんな所にいませんよ。
今日は西風が強いから、鳥たちは木の高い所のねぐらに潜り込んだら、
多分そのまま出てこないでしょう。」
お仕事の邪魔にならないようにその場を離れた。
今にも雨が降りそうな空模様。新発田市の海岸に行ってみた。
ここも風が強く、工事中の海水浴場の建物の上に、
近くの森からツグミが飛んできてとまった、と思ったら、
ツグミではない。この子はだあれ?
ヒタキ類の♀かコムクドリの♀?
強風に煽られながら海を見物していた。
浜辺の波打ち際をちょこちょこと走り回る小さな黒い点。
そろそろと近づくと、
シロチドリらしい。小さいのにとても俊足。
ハクセキレイも負けじと走り回っていた。
来た道を再び戻って佐潟に向かうと、雨がぽつぽつ落ちてきて、
佐潟水鳥・湿地センターに着く頃はかなりの降りになった。
しばらく館内のフィールドスコープで湖面をのぞくが、
窓ガラスが雨の水滴で覆われて、屋外がろくに見えないくらい。
水鳥はさすがに少なくなって、カルガモ、マガモ、コガモがちらほら。
空が明るくなってきた。外に出て潟のほとりを歩く頃には
雨はすっかりあがっていた。
この時期の佐潟は八重桜が美しい。幹から直接生えているみたいな花も。
潟舟が係留するこの光景を、毎回飽きもせず撮影してしまう。
観察舎に向かう木道を行くと、オオヨシキリの大合唱。
潅木の下にはアオジの姿もあった。
去年も確か、同じ木の同じ幹にとまっていたツグミ。
Posted by Ru Na - 2013.05.10,Fri
小中学校の校庭を出て、近くの畑へ。
こじんまりした耕作地は、木立や潅木に縁取られていて、
その向うに海が見える気持ちの良い場所。
ツグミに加えてアオジも方々で見かけた。
畦の蕗の葉にとまったのはノビタキらしい。
鳥見の人が、そこかしこからぽつぽつとやって来るので、挨拶して情報を聞く。
粟島まで来ているのは、ほとんど泊りがけのベテランらしい。
キマユホオジロ、クロジ、特にカラアカハラがこの先にいるというので、
水路沿いの林道に向かった。
畑も見渡せる林道の入り口付近には、木立から飛び出してまた木立に
潜り込む、小鳥が沢山いた。
あまりにも素早いので、撮影はおろか識別もできない。
ようやくキビタキやルリビタキの♀を数羽確認できた。
ルリビタキの♀はとても多かった。
最初コムクドリかと思ったこの子もそう。頭ばかり大きくてずい分やせている。
ここまで渡って来るのに相当体力を消耗したみたい。
お腹いっぱい食べてゆっくり休んでね。
アトリも方々で地面をつついていた。
鳥情報を教えてくれた人が言っていた“水場”。
細い管から水が流れ、それが畑まで続く水路に流れ込んでいる。
風景や植物を映していたプロのカメラマンらしい女性が、
-これは島で一番おいしい水。島の人たちはここまで水を汲みに来る。-
と教えてくれた。湧き水ではなくて、地下水を汲み上げているらしい。
飲んでみると、なるほど冷たくて柔らかくて美味しい。
その近くの不思議な一角。大きなこぶのある木の傍に石柱、
サルノコシカケ付の丸太まで置いてある。何が奉られているのだろうか。
この頃にはもう一箇所の鳥見スポット、岬の方に行くのを諦めていた。
近くの枝に、全身黒っぽい小鳥がとまったのを一瞬見た。
うわさのクロジかもしれない。
キマユホオジロかしらと撮影したビデオを、後で確認したらミヤマホオジロだった。
もう戻らないと帰りの船に間に合わない。
結局カラアカハラは見つからなかった。
港に向かう途中、民家横でジョウビタキの♀に会う。
海岸の岩には、ウミネコとウミウたち。
この子はウミネコの幼鳥?それともカモメの?
実はカモメ類の識別は難しい。
通年いるウミネコと、カモメ、セグロカモメなどの冬鳥が一緒にいる時期は、
嘴や尾の色などの違いで、何とか判別するが、
幼鳥となると、また色が変わってくるので、
私のような初心者には、なかなか確信が持てないのだった。
帰りの航路でも、またオオミズナギドリを見、
岩船港に近づくと、埠頭に多くのカモメたち。
セグロカモメにユリカモメも混じっているようだった。
こじんまりした耕作地は、木立や潅木に縁取られていて、
その向うに海が見える気持ちの良い場所。
ツグミに加えてアオジも方々で見かけた。
畦の蕗の葉にとまったのはノビタキらしい。
鳥見の人が、そこかしこからぽつぽつとやって来るので、挨拶して情報を聞く。
粟島まで来ているのは、ほとんど泊りがけのベテランらしい。
キマユホオジロ、クロジ、特にカラアカハラがこの先にいるというので、
水路沿いの林道に向かった。
畑も見渡せる林道の入り口付近には、木立から飛び出してまた木立に
潜り込む、小鳥が沢山いた。
あまりにも素早いので、撮影はおろか識別もできない。
ようやくキビタキやルリビタキの♀を数羽確認できた。
ルリビタキの♀はとても多かった。
最初コムクドリかと思ったこの子もそう。頭ばかり大きくてずい分やせている。
ここまで渡って来るのに相当体力を消耗したみたい。
お腹いっぱい食べてゆっくり休んでね。
アトリも方々で地面をつついていた。
鳥情報を教えてくれた人が言っていた“水場”。
細い管から水が流れ、それが畑まで続く水路に流れ込んでいる。
風景や植物を映していたプロのカメラマンらしい女性が、
-これは島で一番おいしい水。島の人たちはここまで水を汲みに来る。-
と教えてくれた。湧き水ではなくて、地下水を汲み上げているらしい。
飲んでみると、なるほど冷たくて柔らかくて美味しい。
その近くの不思議な一角。大きなこぶのある木の傍に石柱、
サルノコシカケ付の丸太まで置いてある。何が奉られているのだろうか。
この頃にはもう一箇所の鳥見スポット、岬の方に行くのを諦めていた。
近くの枝に、全身黒っぽい小鳥がとまったのを一瞬見た。
うわさのクロジかもしれない。
キマユホオジロかしらと撮影したビデオを、後で確認したらミヤマホオジロだった。
もう戻らないと帰りの船に間に合わない。
結局カラアカハラは見つからなかった。
港に向かう途中、民家横でジョウビタキの♀に会う。
海岸の岩には、ウミネコとウミウたち。
この子はウミネコの幼鳥?それともカモメの?
実はカモメ類の識別は難しい。
通年いるウミネコと、カモメ、セグロカモメなどの冬鳥が一緒にいる時期は、
嘴や尾の色などの違いで、何とか判別するが、
幼鳥となると、また色が変わってくるので、
私のような初心者には、なかなか確信が持てないのだった。
帰りの航路でも、またオオミズナギドリを見、
岩船港に近づくと、埠頭に多くのカモメたち。
セグロカモメにユリカモメも混じっているようだった。
Posted by Ru Na - 2013.05.08,Wed
連休後半の5日、村上市の沖35kmに浮かぶ離島、粟島へ。
ここは舳倉島と並んで、渡り鳥の中継地として知られている。
朝10時に岩船港からフェリーに乗り、午後3時半の最終便で戻るという、
新潟市から日帰りの、慌ただしい行程だった。
水際のアオサギ、港内で泳ぐヒドリガモたちに見送られて、
岩船港からこの船に乗る。1時間半の航路である。
舳倉島に行ったことがない私だが、いつもその航路でミズナギドリなどの大群が
見られるらしいので、こちらの航路も群れ飛ぶ水鳥を期待したが・・・。
緑色の海原がしだいに濃紺に変わっても、群はいっこうに見えない。
デッキで強風に煽られながら、目をこらしていると、
ウミネコやオオミズナギドリが時々数羽海面をよぎって行った。
ようやく島影が見えてきて、船が粟島の内浦港に近づいた。
港では歓迎の歌と演奏。鳥見客の他に、キャンプや釣りが目的の人も多いようだった。
さっそくイソヒヨドリがお出迎え。
港近くの緑地など、地面を歩くツグミが方々にいた。
島には4時間しか滞在できない。周囲23kmの小さい島といっても
一周は無理。あらかじめ調べた鳥見スポット二箇所に行く予定をたて、
まず、港周辺を巡る。
珍しい鳥がよく出没するという小中学校の校庭へ行ってみたら
芝の上に豆をばら撒いたみたいに沢山の小鳥がいた。
マヒワの群にスズメ、アトリが混じって、熱心に採餌している。
カワラヒワもやって来て仲間に加わり、その周囲をツグミが1羽走り回っていた。
この校庭に、昨日はヤツガシラがいたと後で知った。
また会いそびれ。残念。
ここは舳倉島と並んで、渡り鳥の中継地として知られている。
朝10時に岩船港からフェリーに乗り、午後3時半の最終便で戻るという、
新潟市から日帰りの、慌ただしい行程だった。
水際のアオサギ、港内で泳ぐヒドリガモたちに見送られて、
岩船港からこの船に乗る。1時間半の航路である。
舳倉島に行ったことがない私だが、いつもその航路でミズナギドリなどの大群が
見られるらしいので、こちらの航路も群れ飛ぶ水鳥を期待したが・・・。
緑色の海原がしだいに濃紺に変わっても、群はいっこうに見えない。
デッキで強風に煽られながら、目をこらしていると、
ウミネコやオオミズナギドリが時々数羽海面をよぎって行った。
ようやく島影が見えてきて、船が粟島の内浦港に近づいた。
港では歓迎の歌と演奏。鳥見客の他に、キャンプや釣りが目的の人も多いようだった。
さっそくイソヒヨドリがお出迎え。
港近くの緑地など、地面を歩くツグミが方々にいた。
島には4時間しか滞在できない。周囲23kmの小さい島といっても
一周は無理。あらかじめ調べた鳥見スポット二箇所に行く予定をたて、
まず、港周辺を巡る。
珍しい鳥がよく出没するという小中学校の校庭へ行ってみたら
芝の上に豆をばら撒いたみたいに沢山の小鳥がいた。
マヒワの群にスズメ、アトリが混じって、熱心に採餌している。
カワラヒワもやって来て仲間に加わり、その周囲をツグミが1羽走り回っていた。
この校庭に、昨日はヤツガシラがいたと後で知った。
また会いそびれ。残念。
Posted by Ru Na - 2012.05.02,Wed
したたりやまぬ日のひかり
うつうつ回る水ぐるま
あおぞらに越後の山も見ゆるぞ
寂しいぞ
一日もの言わず野にい出て歩めば
菜種の花はだんだんに波をつくりて
今ははや、しんに寂しいぞ
この室生犀星の詩、「寂しい春」を、そこに立つとどうしても思い起こされる菜の花畑の風景が、
私の知っているかぎり、新潟市には二箇所ある。
そのうちの一つ、福島潟を訪ねた。
今年は天候のせいで、花の時期がどこでも大幅にずれている。
はたして菜の花畑が見られるかしら、と行ってみたら、
清々しい黄色の帯が広がっていた。
汗ばむくらいの陽気、連休初日は大勢の行楽客で賑わっていた。
潟のヨシを
刈り取って
干してある日陰で
くつろぐ人々。
古民家を
移築したもの。
休憩所に
使われている。
向うに見える建物は、
「水の駅
ビュー福島潟」
内部には
オオヒシクイの
越冬地として
知られる福島潟の
自然や文化を
紹介した展示があり、
今回は
登らなかったが、
展望台からの
眺めは素晴らしい。
菜の花畑の中の散歩道に入り込むと、黄色い花に埋もれてしまいそう。
これはむしろ犀星よりも山村暮鳥の詩の世界。
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
・・・・・・・
ここではよくヒバリに会える。
こんなに人が大勢でも出てきてくれるかなと、囀りをたよりにさがしてみると、
菜の花畑のはずれの杭に1羽とまっていた。
うつうつ回る水ぐるま
あおぞらに越後の山も見ゆるぞ
寂しいぞ
一日もの言わず野にい出て歩めば
菜種の花はだんだんに波をつくりて
今ははや、しんに寂しいぞ
この室生犀星の詩、「寂しい春」を、そこに立つとどうしても思い起こされる菜の花畑の風景が、
私の知っているかぎり、新潟市には二箇所ある。
そのうちの一つ、福島潟を訪ねた。
今年は天候のせいで、花の時期がどこでも大幅にずれている。
はたして菜の花畑が見られるかしら、と行ってみたら、
清々しい黄色の帯が広がっていた。
汗ばむくらいの陽気、連休初日は大勢の行楽客で賑わっていた。
潟のヨシを
刈り取って
干してある日陰で
くつろぐ人々。
古民家を
移築したもの。
休憩所に
使われている。
向うに見える建物は、
「水の駅
ビュー福島潟」
内部には
オオヒシクイの
越冬地として
知られる福島潟の
自然や文化を
紹介した展示があり、
今回は
登らなかったが、
展望台からの
眺めは素晴らしい。
菜の花畑の中の散歩道に入り込むと、黄色い花に埋もれてしまいそう。
これはむしろ犀星よりも山村暮鳥の詩の世界。
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
・・・・・・・
ここではよくヒバリに会える。
こんなに人が大勢でも出てきてくれるかなと、囀りをたよりにさがしてみると、
菜の花畑のはずれの杭に1羽とまっていた。
Posted by Ru Na - 2011.08.23,Tue
時間があれば、東尋坊にちょっと寄りたかったが、加戸の大堰でまた長居をしてしまった。
すぐに金沢に引き返すことにしたが、物足りなくて帰路途中の北潟湖で足を止めた。
石川県と福井県の県堺にある北潟湖は、蓮如上人の開いた吉崎御坊の町に
横長く広がっていて、大聖寺川の河口の塩屋漁港のところで海につながっている。
20年ほど前、金沢から自転車でここまで来た時、その地形の面白さに驚き、
二度目にツーリングで来た時は、吉崎御坊の嫁脅し肉付きの面を見、
三度目は、潟と大聖寺川の接点にある原生林の島、鹿島の森をゆっくり廻ってから、
車で潟を一周した。
今回はそう時間がないので塩屋の港の方へ。
湖畔の道路には、サワガニがいっぱい行き来していて、危ないことこの上もない。
車に轢かれるよ、と道端に追いやろうとしたら、余計なことスンナ、と威嚇されてしまった。
塩屋の町外れから河口に出ると、鹿島の森がこんもりと全貌を見せた。
ここは昔、離れ島だったらしいが、今は砂州で塩屋の町とつながっている。
左は北潟湖、右の奥は日本海である。
対岸の心惹かれる岩場は福井県側。
あの面白そうな場所に行く道はないのだろうかと目を凝らすと、
砂州に椅子が一脚置いてあった!誰かの特等席のよう。
まるで映画の一シーン。
塩屋側の土手には、野生の白百合が咲き乱れていた。
追記:サワガニだと思っていたカニは、どうもクロベンケイガニのようです。
百合も、テッポウユリではなく、葉の細さからして、タカサゴユリなのでは。
すぐに金沢に引き返すことにしたが、物足りなくて帰路途中の北潟湖で足を止めた。
石川県と福井県の県堺にある北潟湖は、蓮如上人の開いた吉崎御坊の町に
横長く広がっていて、大聖寺川の河口の塩屋漁港のところで海につながっている。
20年ほど前、金沢から自転車でここまで来た時、その地形の面白さに驚き、
二度目にツーリングで来た時は、吉崎御坊の嫁脅し肉付きの面を見、
三度目は、潟と大聖寺川の接点にある原生林の島、鹿島の森をゆっくり廻ってから、
車で潟を一周した。
今回はそう時間がないので塩屋の港の方へ。
湖畔の道路には、サワガニがいっぱい行き来していて、危ないことこの上もない。
車に轢かれるよ、と道端に追いやろうとしたら、余計なことスンナ、と威嚇されてしまった。
塩屋の町外れから河口に出ると、鹿島の森がこんもりと全貌を見せた。
ここは昔、離れ島だったらしいが、今は砂州で塩屋の町とつながっている。
左は北潟湖、右の奥は日本海である。
対岸の心惹かれる岩場は福井県側。
あの面白そうな場所に行く道はないのだろうかと目を凝らすと、
砂州に椅子が一脚置いてあった!誰かの特等席のよう。
まるで映画の一シーン。
塩屋側の土手には、野生の白百合が咲き乱れていた。
追記:サワガニだと思っていたカニは、どうもクロベンケイガニのようです。
百合も、テッポウユリではなく、葉の細さからして、タカサゴユリなのでは。
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