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見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたこと。
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Posted by Ru Na - 2014.03.09,Sun
昨日は真冬に逆戻りの雪が降りしきる一日だった。
この冬は例年になく、雪がほとんど降らず積もらず、
低温が続いた後は春の陽気がしばらく、といったおかしな気候で、
いつもの冬より自転車で出かけられる日も多いのに、
定例探鳥会の日に限って、雪または雨。
今回もしばらく雪続きの予報に半ばあきらめていたのに、
いきなり青空が広がった。

昨日の夕方の川原はこんな様子。

   
今朝の明るい日差しの中のノスリ。

 

オオバンは、まだ工事が続いている河口近くのいつもの居場所を失って、
近頃少し上流に集まっているが、今日は何と40羽もいた!

 

冬の初めにはいたのに、しばらくいなくなっていたヒドリガモが、
沢山戻って来た。

 
 
 河口の森は明るい光に溢れ、どことなく春の気配がする。


  
 昨日の雪の名残。   

参加人数は28名。久しぶりのおしゃべりが楽しい。

    

風が冷たいせいか、カワセミはいつもの場所でじっとして動かず。

  

ハチジョウツグミも現れた。かなり離れた場所から観察する。
鳥にあまり近づきすぎないように気を使うのが、野鳥の会の探鳥会である。

  

こんな青い海を見るのは久しぶり。波しぶきが高かった。

 
            

解散して帰ろうとすると、イカルが近くに出てきてくれた。

  

カンムリカイツブリは8羽になっていた。

 

近頃姿が見えなくなっていたカワアイサに、帰路の方々で出会った。
この川にカワアイサの仲間の希少種が現れて以来、鳥カメラマンに
追い回わされて、可哀想にすっかり怖がりになっているようだ。
春の渡りまで、安心して過ごせるようになってほしい。

 

午後も晴天が続いたが風が強く、空が掻き曇り急に暗くなったと
思う間もなく横殴りの雨。それが雪に変わり、
夜半には一面の銀世界に逆戻りした。
 
 
 
 
 
  
  
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Posted by Ru Na - 2014.02.18,Tue
雪の中の鳥調査の翌日は、同じ川辺で探鳥会があった。
前日とはうって変わって天気は快晴。気温も平年並みに戻って大勢が集まった。

  昨日の雪は少ししか残っていない。 
                     

イカルの大群はまだいて、みんな大喜び。

   

 

一般探鳥会で歩く距離は、鳥調査の半分ほどだが、
今回はいつもより遠くまで足を延ばした。
青空を背景に囀るカワラヒワ。

 

ツグミも陽が心地よさそう。

 
                


ダイサギは叢でのんびり日向ぼっこをしていた。

  

工事のせいで水鳥は少ないが、帰りがけに、ここには滅多に来ないユリカモメを見た。

  





 


 
 
 
 
Posted by Ru Na - 2014.02.15,Sat
ソチオリンピック、太平洋側の記録的大雪等々、ニュースの中の喧騒をよそに、
こちらは珍しく雪があまり積もらない、しかしひどい低温続きの静かな冬。
金メダルや首都圏の交通渋滞よりも、河川工事の進行具合の方が、
この町の重大事である。

今朝は雨が次第に雪に変わる悪天候の中、中流域の鳥調査を行った。
水気をたっぷり含んだ重たい雪に、視界はあまり良くない。
アオサギが木の中途半端な所にとまって、じっと雪をしのいでいた。

   

どうせこの季節、いつだって天気は悪いんだからと、鳥調査メンバーは
雪をものともせず、楽しくおしゃべりしながら歩く。

     

白い雪の中の白いダイサギ。この子は我々の後をずっとついて来た。

  

賑やかに群れて、河岸で採餌したり木の上で囀りのよい声を聞かせてくれたのは、
黄色い嘴のイカルたち。

  

 

バレンタインデーを境に、鳥たちは囀り始めると言われるが、
セグロセキレイもさかんに歌い、この雪の中でも野鳥たちにはもう春が来ているよう。
シメも元気に活動していた。

 

先日河川工事人さんが、もっと下流の方でオシドリを見たと話していた。
オシドリは時々この川を通過するようだが、長居はしないので、
ちょうどタイミングよく姿を見られたらラッキーなのだが、
何とその噂のオシドリが、雪で霞む対岸に垣間見えた!

 

その近くに2羽のカルガモがいた。
2年前もっと下流にしばらく滞在していたオシドリは、いつも2羽のカルガモと一緒に
仲良く行動していたが、もしかしたら同じ子たちなのかもしれない。
鳥調査メンバーがもっと上流まで行ってから、引き返した時にはもういなくなっていた。

近頃、持病の腰や背中痛みが治まらないので、解散してから長い帰り道を
ちょくちょく立ち止まりながら、一人でゆっくりと歩いた。
そんな私に付き合ってくれるように、ノスリがすぐ近くにずっといてくれた。

    

 

声は聞こえるけれど、怖がりさんでなかなか姿を見せないアオジたちも、
立ち止まる私を見物しに出てきた。

 

シロハラも降る雪の中、せっせと落ち葉を掘り返して餌探し。

 

工事が始まって以来、居場所がどんどん狭められて数が少なくなったキジ。

 

イカルの群は、まだ同じ場所にいた。

 




   
  
  
  
   
   
   
Posted by Ru Na - 2014.01.20,Mon
19日は探鳥会と、それに引き続いて野鳥の会の新年会の日。
快晴だった前日の夜から、音もなく雪が降り積もり、
庭の池周りの雪かきをしていたら、すっかり遅くなり、
遅れついでに、室内の金魚・メダカたちの昼のお世話をしてから出かけた。

雪が石垣に美しい模様を作る広阪。

 

探鳥会の終わり頃に間に合うかな、と思ったが甘かった。
もう新年会会場に歩き出しているメンバーに会った。
でも会が始まるまでまだ時間がありそうなので、せっかくだから
 庭園のいつもの探鳥コースを一巡りした。

 

新しい雪を被った日本庭園は美しい。
お正月の頃より鳥の声もして、コゲラが近くで鳴いた。

10羽ほどのアトリの群を見つけて付いて行ったら、離れて1羽枝にとまる子。

カメラでズームしてみると、アトリのようなポーズをしたモズだった。

 

シメも近くにいた。

 

木に囲まれた斜面の細い段を降りていると、
突然木立からツグミ大の茶色い鳥が2羽飛び出して、
羽ばたきの風が顔に触れるくらい近くで、2羽が空中でもつれ合って、
またすぐ木立に飛び込んだ。どうもシロハラらしい。
今年初対面で、しかもこの園で2羽同時に見たのも始めてである。

 

木と水と雪が織り成す風景にしばし見とれ、そろそろ戻ろうとしたら、
やっとお馴染みのシジュウカラの群に出会った。
庭での雪かきの間にも、クルミをねだるシジュウカラが周囲を飛び回り、
シジュウカラまみれの毎日だけれど、
やっぱり兼六園のシジュウカラに会えたら嬉しい。
かれらに取り囲まれたくて、つい足を止めてしまう。

 

忙しげに枝から枝へ飛び回るシジュウカラの群から、
茶色っぽい小鳥が飛び出した。ウグイスかジョウビタキの♀だろうと、
反射的にビデをカメラを向けた。
帰ってから撮影した短い映像を見ると、どうも違うよう。
図鑑を見ても何か判らない。



動画から静止画を切り出して、会の掲示板で問い合わせたら、
何と、オジロビタキでは、という答えが返ってきた!
普通の図鑑には載っていない数少ない旅鳥。



遅刻が幸いして、こんな子に偶然出会うなんて。

近くの会場での新年会は、幹事手作り料理と、鳥クイズ、
会員の北海道や沖縄鳥見ツァーのスライド上映、鳥グッズ・オークションで
楽しい時間が過ぎて、あっという間に夕方になった。

  

  ← 沖縄のヤンバルクイナ。
 
 
  
  
  
   
   
   
   
   
Posted by Ru Na - 2014.01.19,Sun
18日の中流域鳥調査は、予報が外れて雪の陰も青い冬晴れの日となった。
集合場所に急ぐ途中、ホオジロガモが気持ち良さそうに潜っているので、
思わず足を留めた。
昨冬も、この冬もホオジロガモは地味な♀しかいなかったが、
昨日の夕方、ようやく♂の姿を見た。
今日も1羽の♂と2羽の♀が、楽しそうにしている。

  

空気は刺すように冷たいのだが、眩しい日差しに水面がキラキラして、
ホオジロガモの頭が、きれいな緑色に輝いていた。



日本では稀にしか見られない水鳥が、昨年の晩秋に一度目撃され、2日前再び出現した。
早くもその情報が漏れたせいか、対岸にカメラマンの一群がいた。
彼らがレンズで追っていたのは・・・。

  

この子はいつもこの辺りにいる普通のカワアイサなのだけれど・・・・。
いきなり周囲が騒がしくなって、ちょっと戸惑い気味。

鳥調査では、相変わらず工事だらけの川原で、久しぶりにイカルチドリに会った。

  

寒いので頭を羽につっこんで、小石と一体化していた。

枯れ草に着いたままで溶けない氷。



冬の陽が嬉しそうなモズ。

  

水量が多い岩場も白い光に溢れていた。

     

行きにさかんに水に潜っていたシノリガモのカップル。
帰りに見ると、岸辺にちょこんと並んで、まるでお雛さまのよう。



解散してから買い物をして帰路に着いたが、
 この寒い中、カメラマンたちはまだ河岸でねばっていた。
 
 
  
 
 
 
 
Posted by Ru Na - 2014.01.13,Mon
成人の日の今日は、日本野鳥の会の全国一斉ガンカモ調査の日でもある。
県内でも12箇所同時に、ガンやカモ類などの水鳥の種類と数を調べた。

雪の降りしきる厳寒の川の中流域にも、大勢のメンバーが集まって
双眼鏡やカメラで水鳥の姿を追った。

   

工事だらけの河川。こんな祝日にも重機が休まず動いている。

   

大規模な河川工事が始まった2年前から、冬の水鳥は著しく減少。
それでも野鳥たちは、健気に工事現場のすぐ横で、かれらの活動をしている。
本来海にいるこのカモたちは、去年から何故か中流域に来ている。
1年前は1羽だけ。年末も1羽だったのが、年が明けたら2羽になっていた。
いつもつがいで仲良く水に潜ったりしている。




工事区間を外れた所に、水鳥の溜り場があるが、
今日はコガモとカイツブリが集まっていた。

 

 オオバンは少し下流でいつものマイペース。

 

工事中の可動堰にとまるカワガラス。
 
春になる前に繁殖を始めるこの小さな鳥は、工事現場に平気で出入りしている。
3月一杯かかるという工事が、巣作りに悪影響するのではと心配になる。
 

 

ずっとこの川を見てきたベテランの先輩の話では、
カワガラスは本来山の渓流にいる鳥。
20年ほど前に、傷病のため夏をここで過ごした1羽がいて、
その翌年の冬から、こんな街なかにカワガラスが急に増えてきたとのこと。
ケガしたカワガラスの仲間が迎えに来て、そのまま居ついてしまったのでは、
と先輩は考えている。

この調査では、ガンカモ以外にも現れた鳥の種類をチェックしている。
トビ、ハシボソガラス、セグロセキレイ、ハクセキレイ、イカルチドリ、
スズメ、エナガ、シジュウカラ、コゲラなどが雪をものとせず活動していた。
もうじき削られてしまう河岸の草地で、ホオジロやアオジが
いつものように枯れ草にとまったり、潜り込んだり。
かれらの居場所はどんどん狭められている。

 

夕方買い物に出るついでに、広阪休憩館で開催中の前支部長の野鳥写真展へ。

  

滅多に見られない鳥の写真がずらりと並び、
舳倉島が、渡り鳥の貴重な中継地であることを発見して世に知らせた前支部長の、
鳥の話が聞けるのが嬉しくて、3日連続で通ってしまった。

 

昨日、おとついと、やはり近くで開催していた「北前船で運ばれてきた染織品」展も
野鳥展の後、合わせて2日連続で見に行った。
藍染の布を刺子で補強しながら大切に使い続けた普段着や、風呂敷などの、
手仕事の妙、自然に生まれたデザインの美しさを堪能し、
物を大切にし、自然に対して謙虚であった時代に思いを馳せたのだった。



  
  
  
  
Posted by Ru Na - 2013.11.16,Sat
先日からの寒波も去って、今日は小春日和。
厚いコートを着込んで集まった中流域鳥調査メンバーも、途中で上着を脱いだ。

    

この一帯の河川工事も、いつまでも終わらない。水鳥の姿もまばら。
それでもカワアイサやセグロカモメが戻ってきた。

    

 

緑地公園ではヒヨドリが群で騒いでいるし、シメやアオジもいて、
冬鳥の季節到来を感じさせる。
今年の紅葉はあまり綺麗ではなさそうだが、それでも黄や赤が
風景に混じり始め、陽を受けて鮮やかに輝く。

  

イカルチドリがキラキラ光る川面で日向ぼっこ。

 

少し上流では、サケが必死で産卵していた。もう赤色が抜けて半ば白くなりながら。
 多忙状態が続いてまだ体調不良の私が、帰路の途中でダウンしているところを、
近寄ってきたモズのつがいが、興味深げに見物していた。

 


  




 
 
 
 
   
   
    
Posted by Ru Na - 2013.09.22,Sun
9月前半は雨ばかり、雨が上がったら連日真夏のような晴天続き。
さすがに夜は気温が下がり、十五夜、十六夜、宵待ち月・・と、
月影が涼やかである。

先月は体調のせいで出られなかった中流域の鳥調査に行った。
近頃は早朝か夕方しか長時間出歩かなかったので、陽光がまぶしくて、
暑くてまいった。鳥たちも木陰に潜り込んでいるようで、
あまり数も種類も見られなかった。
それでもヤマブドウが実を付け始め、ツリフネソウの花も咲いていた。

   

     

つい木陰に入ってしまう調査メンバー。

      

キジバトも梢の上で暑さしのぎ。

  

誰が球根を捨てたのか、マンジュシャゲが叢でその赤さを主張していた。

   

この花は縁起が悪いと石川県では嫌われてきた。また、
手折ると火事になると言われ、子供の頃みんな避けていたが、
近頃は積極的に植えている緑地公園もある。

夏の間どこかに行っていたモズに久しぶりに会った。

  

川の中で採餌するダイサギ。立て続けに5回獲物をゲット。

   

   

  

調査区間の一番上流に行くと、先日の台風の影響で水かさが増したまま、
岩場が半分水没していた。

    





 
 
 
 
Posted by Ru Na - 2013.07.20,Sat
昨日はようやく平年並みの気温に戻って、やっと一息つけたと思ったら、
今日は朝から陽が照りつけて、
炎天下の鳥調査となった。

    

強い日差しを避けたくとも、長い道のりで涼しい木陰のある場所はほんの僅か。
汗だくになりながら、時おり持参の水を飲みながらひたすら歩く。
さすがに鳥たちも暑を避けて出てこない。スズメばかりが元気そう。
日向ですばやく砂浴びするスズメ。

  

キジバトもサッと飛んできてサッと日陰に入った。

  

河川工事で草木がほとんどなくなった川辺にカルガモもいない、

と思ったら、緑地公園の木立の下で避暑を決め込んでいる姿が点々と。

  

ぺったり座り込んでいる親子もいれば、落ち葉の下を熱心に掘り返している子もいる。

主食の草ではなく虫か何かを探しているのだろうか。



あちらこちらの葉にとまるハグロトンボが涼しげである。

  

合歓の花がひとつ残っていた。



アマサギが時々上空を飛んでいく。

サギコロニーから昼間上流に出勤しているらしい。
写真は撮れなかったが、この日初めてハチクマを見た!

貝殻橋まで来ると、橋の欄干にアオバズクが吐き出したペレットがあった。



ケニアに滞在していたことがある調査メンバーが、

今日の調査後にケニア料理を御馳走するるというので、
暑さにへばりながらも、午後わくわくと、
川にほど近い和風のすてきなお宅にお邪魔した。



自家製の野菜の和え物が幾種類も並ぶ食卓に、 

これまた自家製の野菜で作ったという夏向きケニア料理。
塩とトマトだけで味付けしたあっさりスープを、ナンと一緒に頂いた。
冷たいビールと美味しいお料理、広い窓から端正な日本庭園を眺めながら、
サギコロニーの問題点についての話し合いに熱が入ったのだった。

    

 
 
 
  
 
  
 
 
  
Posted by Ru Na - 2013.06.16,Sun
このところ平年より高めの気温が続き、この3日間は特に暑かった。
32℃を超えた水曜日、居間にエアコンを入れたが全然効かない。
室外機からも排水の1滴も出ない。いよいよこの古いエアコンも寿命が尽きたかと、
慌てて電機店に電話をかけたが、急な暑さで工事が混み合っていて
交換は週末になるという。
居間には水温が上昇すると具合が悪くなる金魚たちやメダカたちがいる。
氷を入れた容器を浮かべたり、水槽の外側にアイスノンを当てたり、
この暑さをしのぐのに大わらわだった。

そして土曜日、待望の雨が降った。
ちょうど鳥調査の日に当たってしまったが、恵みの雨には違いない。

    傘を差しながら歩くメンバー。

工事現場でも縄張りを頑張って守っているキジも、今日は雨に打たれていた。



    

コゲラが珍しく電線にとまって、雨を全身に受けていた。

 

雨の中で愛を語らっているハシボソ(?)ガラス。

 

雨のもたらす涼で一息つけたという風に、
鳥たちはむしろ雨粒を楽しんでいる様子だった。





飛び回っていると白黒にしか見えないツバメも、正面向きはこんな綺麗な色。
草木は生き生きして緑を濃くし、クマノミズキの白い花が瑞々しい。

 

スズメに巣を乗っ取られてどうなる事かと心配していたイワツバメたち。
隣り合わせの巣で、ちゃんと仲良く暮らしていた。

 

ミヤカワトンボ。水滴が嬉しそう。

 

葛の茂みには、オタマジャクシから生まれ変わったばかりの
小さな小さなアマガエルが、そこかしこにちょこんと座っていた。

 




  


Posted by Ru Na - 2013.05.24,Fri
中央公園の木が伐採されるのを何とか救おうと、多くの人が尽力している頃から、
私もまた、サギのコロニーを挟むような位置二箇所に置かれた、河道掘削工事の
看板を気にして、野鳥仲間と情報をやり取りしたり様子見に走り回っている。
サギたちの子育てはこれからが本番。
コロニーには準絶滅危惧種のチュウサギも混じっている。
珍しい種が現れることもある。
コロニーの保護に、珍しい鳥を利用しなければならないのは、とても悲しいこと。
この世に絶滅危惧種や珍鳥などなく、どの鳥もみんなありふれていて、
それを人が皆慈しんでいる、そんな世界ならいいのに。

先日の日曜日に行った鳥調査。
河川工事が随分進み、鳥の種類も数もとても少なかったが、
キジは方々にいて、コンクリートで固められ草がなくなった河岸や、
むきだしの砂利の山の上などで、戸惑ったように鳴いていた。



小石の上を歩くイカルチドリ。
この小さな愛らしい鳥は、こんな場所に卵を産むが、
もうじきここも土で埋められてしまうのを、この子は知る由もない。





工事区間を過ぎると、今が盛りのニセアカシアが甘く香りだす。



工事区間にも沢山会ったこの木はみな切られてしまった。
妙なる五月。緑地公園の燃え上がるような緑に、白い野花や小さな実が混じる。







気温が高くて、少しぼおっとしながら歩く調査メンバー。

   

メンバーの1人に ―典型的な巣だね。― と、ほめられ(?)た
カラフルなハシボソガラスの巣。
電柱じゃないから感電の心配なし。抜群の色彩センス。



少し上流に行くと、崖に沿って重そうに枝を覆うタニウツギの薄紅色の花房。





その後河口の森まで足を延ばしてみたら、ここもニセアカシヤの花が
森に降る白い星のようだった。









Posted by Ru Na - 2013.05.14,Tue
12日は愛鳥週間の探鳥会が県内3箇所で行われた。
例年なら私は城址公園に行くところ、気がかりな鳥がいるので河口の森へ。

3日前、河口近くの田植えが終わったばかりの水田でケリを見た。
1羽は鳴きながら飛び回ったり畦を歩いたり。



もう1羽は農道の真ん中に座り込んで動かない。



これはもしかしたら、こんな所に巣を作って抱卵しているのでは。
農作業の人も車も通る道なのに。

少し早めに家を出て、水田を見回してみたがかれらを見つけられなかった。
帰りにまた寄ってみようと森に向かう。
瑞々しい新緑が滴るように風に揺れ、小鳥たちの囀りがとても賑やか。
その数ずい分多そうである。鳥ばかりか巨大な望遠レンズのカメラを持った
野鳥カメラマンも相当数いるようだった。

  

森の着いて皆と合流するまでに、ルリビタキの♀らしい鳥に会った。



ルリビタキとキビタキの♀は、これまた識別が難しい。
ベテランの人たちと歩くと、正解を教えてもらえるのでとても助かるが、
この日は同じ場所に一度に多くの小鳥が飛び回っているので、
みんな其々別の場所を双眼鏡でのぞきながら、
「あれはルリビタキ」「いや、センダイムシクイでしょう」などと
言っているのが可笑しかった。
せわしなく動き回る鳥たちの中で、やっとオオルリ♂がしばらくじっとしてくれた。



ルリビタキは青い鳥。その羽に光が当たると、とても美しい。

 

サメビタキにも久しぶりに会った。



この日、皆で見た鳥は43種。
夏のように暑くて日差しが強い中、渡って来た夏鳥たちはとても活発で、
そのお陰で鳥見の人間たちも、元気いっぱいになっているようだった。

      

いつもよりゆっくり回った後、鳥合わせをして解散。
もう一つの気がかりな鳥の状態を確かめて、近くにいた鳥カメラマンと話す。
水場にムシクイたちが沢山集まっているというので、
帰りがけちょっと行ってみたら、
水車小屋の周辺は望遠レンズのカメラマンも大勢群れていた。
小川の小石の上を、センダイムシクイなどが忙しそうに飛び回るのを、
みんな黙って見つめていて、時々連写のシャッター音があちらこちらから。
小さな鳥たちを大きな人間の群がとり囲んでいる光景である。
そのうち1羽のキビタキが水浴びを始め、沈黙の群集に連写音だけが
ひときわ大きくなった。私もつられて何枚か撮影。







暑い上にお腹も空いたので、さあ帰ろう。
まだまだそこでねばっていそうなカメラマンたちの間からそっと抜け出した。

ケリが座っていた農道に、やはりケリの姿はなく、
心なしか道に小さな窪みだけが残っているよう、と見ていたら、
川の対岸からケリの鳴き声が聞こえてきた。
きっと巣の場所を変えたのだろう。
ケリは子育てに成功するまで1シーズン何度でも営巣するというから、
親鳥が無事でいてくれたのなら良かったと、少し安心して川沿いを行くと、
アオサギとゴイサギが並んで狩をする、初夏のおなじみの光景が
川に戻ってきていた。

   







Posted by Ru Na - 2013.04.29,Mon
昭和の日の今日、兼六園で6時集合の早朝探鳥会が行われた。
家を出た時はまだ、さすがに空気はひんやりしていたのに、
強い日差しに気温はぐんぐん上昇、初夏の陽気となった。

      

やわらかい新緑が木々を覆い始め、こうなると鳥の姿を見つけるのが難しい。
朝日がまぶしい庭園に集まったバードウォッチャーの一団。
オオルリがあそこに・・、エナガが見えた・・、あれはセンダイムシクイか・・
と、皆一生懸命目を凝らすのだけれど、鳥たちは梢の高みで忙しそうに
飛び回っていて、なかなかアップで見られない。



ようやくカワラヒワが見やすい場所に出てきてくれた。



連休に加えてちょうど菊桜が見ごろで、早朝と思えないほど観光客も多い。



兼六園にはいろんな種類の桜が植わっているので、園の所々でまだ淡紅の花が見られる。
その1本の花むらにアオジのつがいが潜り込んでいた。
写真は撮れなかったが、アオジがこんな高い枝にとまるなんて、と思いつつ、
解散してからしばらく園内を歩いていたら、
曲水のほとりの植え込みの下で別のアオジが地面をつついていた。



ほとんど私の足元を行ったり来たり。
近くを通る観光客に気付かれぬよう、アオジと私とでしばらく息をひそめていた。
この他にも、マヒワの小群、芝を走るハクセキレイに出会った。

ブラスバンドの音楽が大きく響き始めた。
ラ・フォルジュルネの野外コンサートを近くでやっているらしい。
ざわざわした兼六園を離れて、尾山神社に行ってみる。
途中、大音量で音楽を鳴らしながら、右翼の街宣カーが何台も通って行った。
いつもは静まり返った境内も、日本舞踊の野外発表会や、ツァー団体客で
騒々しい雰囲気になっていた。
奥の方で、オオルリらしい囀りが聞こえたのに見つけられず。

神社を出てしばらく行った所のビルの上に、イソヒヨドリの♂がとまった。



先日この近くで、イソヒヨドリの♀に会ったばかり。
もしかして、つがいなのかもしれない。




夕方、まだ汗ばむように暑い。21世紀美術館まで出かけて行って、
今日が最終日の三桜展の片付けをした。







Posted by Ru Na - 2013.04.21,Sun
また3月の始めに戻ったような低気温。着るもの選びに苦労する毎日である。
昨日は鳥調査、今日は総会と、野鳥関係の行事が二日連続した。

緑地公園には散りかけた枝垂桜。  

 河岸は工事のせいで殺伐とした景色。

工事現場の小石だらけの場所に、イカルチドリが1羽。
一見、小石と見分けがつかない。



瑞々しい緑にシャクの白い花が可憐に揺れる。



風が冷たいので、みんないつもより早足になった。
貝殻橋の近くでは、イソシギが岩の上を歩いていた。



ノビタキの姿も見られた。



解散してから、来た道を一人でまた引き返していると、
緑地公園の芝の上を、何か白っぽい丸いものが転がるように走っていく。
何の小鳥だろうと立ち止まって、カメラでズームアップ。



一直線に走ってはピタッととまり、また走り出す。
ルリビタキがこんなに地面を走り回る鳥だとは知らなかった。



芝の仕切りのロープにちょんと飛び乗ったり、また飛び降りたり。





工事と寒波のせいで、鳥の種類は少なかったけれど、
こんな可愛い子に出会えて、とても充実した気分になれた。

野鳥の会石川の総会は、日曜日の午後、市民芸術村で行われ、
記念講演会で唐沢孝一氏が、ツバメ、スズメ、カラスをテーマに、
その生態や分布の調査方法と結果報告を、ユーモアたっぷりに語られた。

       

数を減らしていると言われるツバメやスズメは、
実は都市環境の変化に順応し住処を変えていて、数はそう減っていないこと、
街中と周囲の田園地帯で群の入れ代わりがあることなど、
興味深い話をいっぱい聞くことが出来た。
食住に足りて余裕ができたカラスは遊び好き。公園の滑り台ですべったり
電線に逆さにぶら下がって、ぱっと足を離して、落下寸前に飛び上がるなど、
スリルを楽しんでいるらしい。

       

そういえば、広い歩道を行く人の足元すれすれを飛び抜けるハシボソガラスがいて、
踏みそうでひやりとした事がある。
あれもスリル満点遊びをしていたとしか思えない。
ハシブトガラスは一度にせいぜい30歩しか歩かないが、
ハシボソガラスは300歩も歩くというのは、目から鱗だった。

講演の後のお食事会で、ほめたら顔を赤らめた様子だったハシブトガラスに
ついてなど、唐沢さんから色々意見を聞きたかったのに、
席が遠くて直接お話できず、ちょっと残念だったが、
あまりに身近で見過ごしているかれらの様子を、これからもっと
気をつけて見てみようと思ったのだった。







Posted by Ru Na - 2013.04.14,Sun
久しぶりの快晴。気温がぐんぐん上昇する中、定例探鳥会に参加した。
まだわずかに花の残る桜並木を横目に、10日ぶりに行った森は、
すっかり緑に覆われていた。



山桜に混じって、コブシの白い花も満開を過ぎている。



集合場所に急ぐ途中、枝の間をせわしなく動き回っていたのはルリビタキ。



夏鳥を見ると、冬が遠ざかっていく実感があるが、
冬の水鳥、キンクロハジロたちはまだのんびりしている。



緑の草に覆われたササゴイの池では、カワセミが長い間じっと止まっていて、
皆の目を楽しませてくれた。




青い海原で波に揺られるオオミズナギドリの姿が遠く認められた。

       

久しぶりに会った会員と楽しくおしゃべりし、解散して岐路につく頃、
風が強くなってきた。
揺れる桜の木立で、メジロたちが忙しそうに名残の花の蜜を吸っていた。



前方の道端で、アオジが熱心に草をついばんでいるので、その先に進めない。
どうも巣材集めをしているらしいアオジの仕事がひと段落するまで、
立ち止まって待たなければならなかった。





カワラヒワが梢で、枝が風に煽られてひどく揺れるのをものともせず、
きれいな声で囀っていた。










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金沢市在住の美術家
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