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Posted by - 2024.04.25,Thu
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Posted by Ru Na - 2014.07.07,Mon
6月29日、サギコロニーでサギの繁殖状況を調べるカウント調査を行った。



昨年の河川工事が影響を及ぼしているか、

昨年の同時期に行った調査結果と比較するのが、
今回の重要テーマのひとつである。

その集計結果が出た。
総数は1515羽で、去年より大幅に増た。
ただ、去年は19時でカウントを打ち切った後、
戻って来た大群は数えておらず、今年は30分延長した結果の数。
また、去年は木が茂ってカウントが十分できなかった場所もあり、
若干の増加という結論になった

内訳は、コサギ   257   (400)
     チュウサギ 338   (175)
     ダイサギ    4    (3)
     アマサギ  502   (264)
     ゴイサギ  402   (332)
             括弧内は去年の数。
   その他のサギ 12 (このコロニーで繁殖が確認されていない
              アオサギ、ササゴイ。)

コロニーの主要な営巣場所3箇所のうち(この3箇所が工事で潰されないように
昨年尽力した。)、最初1箇所の木立にばかりサギが集中していたが、
6月13日から、ようやく他の2箇所の木立にも集まり始め、
遅ればせながら営巣を始めている。

ただ数が増えたといっても、近郊の他のサギコロニーが、
木の伐採などにより大幅に縮小しているので、
こちらに来たサギも多いと思われる。
そのコロニーに多かったダイサギが、去年は繁殖が確認されなかった
こちらのコロニーで、ひとつがい営巣している。



他の地方で激減しているらしいコサギが、
ここでも数を減らしているのが気がかりである。

  コサギの巣立ちヒナ。







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Posted by Ru Na - 2014.06.29,Sun
コロニーに、どんどん増え続けるアマサギたち。

 

 
方々で恋の駆け引きらしきシーンが展開している。
見ていると、どの子とどの子が本命のカップルなのか分からなくなるくらい、
アマサギ関係はややこしそうである。

いい雰囲気になった2羽が、寄り添って仲良く羽づくろい。



自分の羽を整えながら、互いに相手の羽も嘴でつくろってあげるのは、
コサギやチュウサギの求愛と同じ行動だが、
アマサギは、コサギやチュウサギのように優しくさっと撫でるのではなく、
がしがしと、まるで噛み合っている様相。
何だかとってもやんちゃな感じで、がしがしやっては嬉しそうに顔を見合わせている。

つがいが成立すると、♂が早速巣材を探しに行って♀にプレゼント。

  

   「いいの、見っけ!」

 

 


そして巣作りが始まるが、なかなかはかどらない。
小枝を1本足しては、またがしがしやったり、隣の巣同士で喧嘩したり。
数日後、巣が仕上がっていたが、抱卵するまでまた数日かかった。

 


抱卵を始めても、他のアマサギがちょっかいを出しに来て喧嘩になったり、
アマサギたちの様子は表情豊かで、やんちゃくさいけれどチャーミングである。

 








Posted by Ru Na - 2014.06.28,Sat
アマサギはいつも一足遅れでコロニーに戻って来る。
今年も4月28日に初確認した。
その前に、チラリと茶色い頭が見えた気がしたので、

あるいは、1~2日前に入っていたのかもしれない。

  

初めは3~4羽。枝から枝に飛び、すぐに葉陰に隠れてしまった。
次第に数が増えると、あっちに飛びこっちにとまる、
と何となくうろうろしている観のあるアマサギたちで、
コロニーがいっそう賑やかになった。

 

               チュウサギとツーショット。

サギコロニーで撮影・記録をしていると、よく散歩の人に話しかけられ、
サギの説明を求められる。
「シラサギという名の鳥はいなく、コサギ、チュウサギ、ダイサギ、アマサギを
総称してシラサギ類と呼びます。」「へー、そうですか。」
「あの茶色いアマサギもシラサギ類というのは、繁殖が済むと色が白くなるからです。」
 


婚姻色ではさらに嘴も赤くなる。
ふさふさした明るい茶色をしたアマサギは、本当に美しい鳥である。
シラサギ類では一番小さいが、存在感は抜群。





去年かおととし生まれの若鳥はまだこの茶色が薄く、かすかな茶班以外
ほとんど白く、うっかりするとチュウサギと間違えてしまう。

 

なのに、嘴だけは一人前に婚姻色の赤になっている子もいる。



大人にちょっかいを出しては、そのつど追い払われていた。

 




Posted by Ru Na - 2014.06.20,Fri
4月22日、コロニーに集まったサギたちは、せっせと巣作りをしていた。
その中で、時々作業を休んでじっとしているコサギが1羽。
 
 
     
  (手前のコサギは、ディスプレイをしている。)

腰を作りかけの巣にそっと降ろし、またそっと浮かせるを繰り返している。
そのお腹の辺りが何となく丸い。
巣材を運んできた♂が、気遣わしげに寄り添う。

 

この様子はもしかしてと、(ビデオカメラのi80倍ズームで)見ていたら、
うーんと力んでいるよう。

 

 

身体を持ち上げたら、巣にコロンと薄青い卵が見えた!

 

すぐに巣に臥せって卵を温めるのかと思ったが、
戸惑ったように卵の周囲の巣材をつついたり、
2羽で巣の上をぐるぐる回ったり、なかなか巣に座らない。

 

もしかすると初めての産卵で、自分で産んだ卵に驚いているのかもしれない。
その日、日暮れになってもついに巣に座る姿を見られなかった。

翌日、ちゃんと抱卵しているかな、と見に行ったが、
相変わらず巣の上に立って、巣材を追加しては巣を補強し続けていた。
卵がちゃんとあるかどうかは見えなかった。

 

数日後、やっと巣に伏せっている姿があったが、
その後葉が茂って、巣自体が見えなくなった。

コロニーでは現在ヒナが次々と誕生し、巣立ったコサギのヒナも増えてきたが、
どうもこの巣があった辺りにヒナがいるのかどうかが判らない。





Posted by Ru Na - 2014.06.18,Wed
4月の半ば過ぎに、コロニーに戻ってきたサギたち。

 

ゴイサギは早速巣作りにかかり、



いち早く抱卵を始めた。



コサギは盛んに自分をアピールするディスプレイ。



羽を膨らませて腰をすとんと落としたり、繁殖期に出る飾り羽を見せびらかす。

 

チュウサギのディスプレイもとても優雅で美しい。

 

つがいになると、並んで仲良く羽づくろいし、相手の羽を嘴で撫で合っている。



コロニーの方々で広げられた飾り羽が、まるで花の綿毛のよう。



♂が巣材を探しに行って、巣作りが始まる。



          

巣材を渡すコサギの♂。

 







Posted by Ru Na - 2014.04.18,Fri
3月27日にサギコロニーに現れたゴイサギ5羽は、その後見かけなくなった。
4月5日、中州にコサギが5羽とまっていたが、夕暮れの頃いなくなっていた。
この頃もうサギたちは、今年のコロニーの様子見に時々来ているようだった。

  

 
 
4月11日、中州にコサギが6羽。そこに2羽が舞い降りた。
もっと戻って来るかなと、待っていたら、対岸にいたトビ1羽、
何を思ったか、中州のコサギたちに突進。
コサギたちはびっくりして一斉に舞い上がった。
そこへ丁度、上流の方から飛んで来た10羽ほどのコサギの群。
かれらは上空で合流して、ぐるぐる旋回を始めた。
いつになったら木立に降りるのだろうと、ずっと見ていたが、
群は次第に遠ざかり、北東の空に消えていった。
日が暮れても戻って来なかった。



 

その後、コロニーの近辺でコサギを見た日もあるが、
なかなか集まって来ない。
去年の工事で、中州や主要な木立は残ったが、
削られた部分はまだ草木が生えていないので、見透しが良すぎる。
特に左岸の中央は、広範囲にコンクリートの護岸が剥き出しで、
短い草さえ生えそうな気配もない。
サギたちは様子を身に来ては、これじゃあ落ち着かない、と
またどこかへ行ってしまうのか、今年もみんな戻って来てくれるのか、
私まで落ち着かなかった。

去年、みんなが中州に集まり始めたのを最初に確認したのは、4月18日だった。
(14日には誰もいなかった。)

この冬、ずっとお世話になっていた皮膚科が閉院し、新たな皮膚科に通い始めた。
アレルギー源を検査できるだけ検査してみましょう、ということになり、
15日に背中一面にパッチテストのパッチを貼られた。
2日後、3日後、1週間後にその反応を見る。
パッチが剥がされるまでの2日間、なるべくおとなしくしていなければならない。
前日の14日、コロニーの様子を見に行ったが、アオサギが1羽だけ。
サギたちがいつ戻るか気になるが、15、16日は家でじっとしていた。
パッチがはがされた17日の午後、早速コロニーへ。

柔らかな緑に包まれ始めたコロニーの木立を遠くから見て、
白い点々が沢山見えた時は、思わず心躍った。
今年もちゃんと戻って来てくれた!

  

スカスカした感じになった中州より、対岸の木立に集まっていた。
よく見ると、白いコサギに混じって、ゴイサギが沢山葉陰にとまっている。

 



コサギは60羽ほど、ゴイサギは100羽以上いるだろうか。
時々舞い上がって場所を変えたり、辺りを飛び回るかれらを
しばしうっとりと眺めた後、対岸-左岸へ回った。
左岸側から見ると、コロニーの周囲がスカスカしているのが一層よく分かる。
サギたちが集まっている木立との距離がとても近いので、
かれらにストレスを与えぬよう、もう少し周囲に草が茂るまで、
細心の注意が必要。

嘴の付け根や足先が婚姻色のピンクに染まったコサギ。



 

チュウサギも数羽混じっていた。(中央)

 

 

去年よく立ち話をし情報交換をしていた、近所の犬を連れた奥さんに
久しぶりに出会った。
サギたちは2~3日前から、ちょうど私がパッチテストを受けている間に
集まりだしたらしい。最初はゴイサギが朝沢山いたという。

再び右岸へ。
もう巣作りにかかっているゴイサギ、ディスプレイするコサギ、
ただ何となく木にとまっているサギたちを飽かず眺めて、
夕闇が迫るまで、いつまでも佇んでいた。

 




 
 
 
   
   
Posted by Ru Na - 2014.02.12,Wed
 中流域から河口近くまで、ほとんどの場所で河川工事が始まっている。
真冬並の寒波襲来や集中豪雨など、ずっと悪天候続き。

    

11月14日、雨の合間を縫ってサギコロニーへ。
右岸から見る左岸。草木や土が取り除かれた箇所は、護岸のコンクリートだけに
なりつつある。工事も終盤らしい。

 

急に開けてしまった場所で、ダイサギが所在なさ気にしていた。

 

橋を渡って左岸へ。掘削しないと言っていた上流寄りの浅瀬にも重機が入り、
サギたちの溜り場だった小さな中州や砂洲がすっかり無くなった。

 

左岸は連日の大雨ですっかり泥の河。
工事業者さんに工事の進行具合を聞きたいのに、どこにも足場がない。
ままよと、白いスポーツシューズのままで泥に足を踏み入れたら、
足首までずぶずぶと沈んでしまった。
 融けたチョコレートの川を歩いているみたいな感触で、
ちょっと面白かったのだが、帰ってからの後始末が大変だった。

 

いくら装備しているとはいえ、工期に間に合わせるため、悪天候悪条件でも
作業をし続ける工事人さんたちは大変である。

河岸の土はほぼ取り除かれた。

 

この日、すっかり暗くなっても、中州の木にとまったのは4羽のコサギだけだった。

 

 

11月17日、サギコロニーの水辺に冬鳥マガモが増えている。

 

サギコロニーより少し下流の、やはり工事区間で、ダイサギが1羽歩き回っていた。
殺風景な川原で、なんだか痛々しい。

 

暗くなるまで待ったが、中州にはついに誰も戻らなかった。

 

こうして、コロニーのサギはみな旅立ってしまった。
来年また戻っておいで、と願いながら、サギコロニーを後にした。

 
 
 
   
   
   
Posted by Ru Na - 2014.02.10,Mon
11月6日、内川での野外展も終わり、手指の腫れもましになってきたので、
サギコロニーまで飛ぶように自転車を走らせた。
左岸の工事はだいぶ進んでいる。

  

  

11月になっても日没後の中州にはこれだけのサギが戻って来た。

 

11月9日、サギコロニーより少し上流の、工事されない区間に、
コサギ、ダイサギが、カワウと一列に並んでいた。

 

 

右岸上流寄りの様子。

 

左岸は川岸の土がかなり削られていた。
ここはかってタチヤナギの木立があり、色んな植物が生えて、
サギたちの居場所をそっと隠すレース網のような緑の塀を作っていた。

  

  

こんなに見透しが良くなったら、来年サギたちは落ち着いて子育てが
できないかもしれない。

この工事計画を知り、河川課と交渉し始めた当初は工事そのものを中止して欲しかった。
政権交代後の「国土強靭化計画」と、北陸新幹線開業に向けた県の予算の中に、
河川改修費の大幅な増額を含めるという行政の指針、
景気回復のための公共事業の増加、それに、異常気象がもたらす自然災害の大規模化対策
など、この大きな流れを止める事は無理と分かってから、
災害対策と自然保護が両立する最善策を、野鳥の会は河川課と共に模索した。
残す場所、削る場所を、両岸交互に設けて、川を蛇行させる形にすれば
川幅が確保できる、という前福支部長の提案が、
サギコロニーの主要な場所を残すためにはベストな方法だった。
しかし、工事区間の最終的な線引きは、私が決めたようなもの。
こうして土が削られ、景観がどんどん変わっていくと、
これで本当に良かったのだろうかと、気が塞いで仕方がなかった。
河川課も工事業者も、例年より遅くまで残っているサギたちに、
最大限の配慮をして下さったが、伐採される木々、削られる土が、
我が身が削られるように痛々しく思えた。

日没後、中州に戻って来たのは、40羽ほどのコサギ。

 

この頃、サギたちが戻って来る時間には辺りがすっかり暗くなって、
河岸の遊歩道を通る人も滅多にいない。
それで私は、いつも帰る間際にサギたちに、
「もう行くよ。みんな気をつけてね。またね。」といった言葉をかけていた。
11月9日も同じように声をかけたら、それぞれの塒の場所に落ち着いて静まっていた
サギたちが、返事を返すように一声、一斉に鳴いた。
その可愛い声を耳に残しながら、何度も何度も振り返りながら帰路に着いた。

 
 
 
 
  
  


Posted by Ru Na - 2014.02.09,Sun
10月半ば頃になっても、まだ渡らないサギたちはコロニーに結構残っているし、
工事区間のロープ張りのためのポールは立てられたが、工事もまだ始まらない。
展覧会の搬入まで秒読み開始で、野外用の作品も映像作品も、
制作が思うように進んでいない。さすがにあせりを感じ始めたが、
サギコロニーの様子も見に行かねばならない。

コロニーの周辺では、いつの間にか夏鳥のチュウダイサギに代って
冬鳥のダイサギが増えてきた。
 
 
 
10月19日、右岸から臨む左岸の様子がおかしい、と思ったら、
左岸の水際を縁取る木立が、ごっそり無くなって河岸があらわになっていた。

 この、残すはずの左岸上流寄りの木立が大幅に伐採された事件と、
その2日後の、河川課、両岸工事の二業者、野鳥の会の、現地話し合いについて、
以前書いたので詳しくはくり返さないが、〆切前の多忙時期に、
ますますサギコロニーから目が離せなくなってしまった。

 

この場所は中州を残す代わりに、川幅を確保するため、水門近くだけある程度
削られる予定だったが、「ある程度」どころか、ゴイサギの巣が密集していた木立の
半分が無くなってしまった。

  ↓土が剥き出しになっている所は、タチヤナギの林で覆われていた。
    

   

10月21日、河川課と両岸工事の二業者、野鳥の会が、現場を端から端まで歩いて、
工事する場所の再確認をした。
木が切られ過ぎた左岸は、これ以上木の伐採をせず、現状維持ということになった。

   

何故かこの日、午後の早い時間帯にもう戻ってきているサギたちがいて、
人間の話を聞いているかのようだった。

  

日没後、中州に戻ってきたのは、まだ50羽以上。
 
 

10月23日、コロニーの上流端の浅瀬に集まるコサギとダイサギ。

 

この両岸の緑はもうじき無くなる。

  

日没後の中州。
 
 

10月27日、内川鎮守の森ギャラリーの作品搬入日だが、天候がすぐれず、
一緒に出品して私の作品の野外設置を手伝ってくれる友人が、
搬入は天気が回復するらしい明日に延期しようと言った。
それで、夕方にかけ雨も収まったようなので、サギコロニーへ。

サギコロニーより少し上流の中州で過ごすダイサギ。

 

冬の水鳥、カワアイサ(♀)がもう来ていた。

 

右岸の工事がこれだけ進んでいた。

 

10月も末だというのに、日が暮れてから中州にこれだけ戻って来た。
まだ50羽以上いる。主にコサギのようだ。
コサギはチュウサギやアマサギのように、東南アジアまで渡らないとされていて、
冬に残っているものもいるが、それでも大半はもっと南に移動するはず。
ゴイサギ同様、中には海を渡るものもいるらしい。

 


内川鎮守の森ギャラリーが始まって、会期中はなるべく会場にいようと思ったが、
限られた時間の中で、同時にしなければならない事が多すぎて、寝る間もなく、
無理がたたったのか、ダウンしてしまった。
それでも何とか起き上がって、展覧会場も、コロニーにも行こうとしたが、
手指のアレルギー性皮膚炎がひどく悪化して、自転車のハンドルが握れないどころか
箸や鉛筆さえ持てなくなった。
じりじりした気持ちで、数日の休養を余儀なくされた。
 

 
 
 
 
 
Posted by Ru Na - 2014.02.08,Sat
   

10月、そろそろ渡りの季節。左岸上流の木立にはサギの姿が見えなくなったが、
依然としてサギたちは、夕暮れ時の中州に沢山戻って来る。
私は11月始めの展覧会の準備に追われはじめたが、
サギたちが無事に渡ってしまわないと落ち着かない。
制作そっちのけで、サギコロニー通いが続いた。

     

暑い日が続いたが、さすがに10月に入ると吹く秋風に冷たさが混じるようになった。
夕方採餌から戻ったサギたちは、両岸の木立に止まったり水辺に集まったりしている。

  

アマサギは茶色が薄くなって、ほとんど冬羽。
あどけない顔をしていたチュウサギのヒナたちも、ずい分大人びてきた。

  

樹上で風に向かい、風を見ている。

  

日没時になると、周囲の木立や水辺から飛び立ち、中州に集まる。

  
 
10月6日、中州の水辺にゴイサギの幼鳥、ホシゴイが4羽現れた。
このコロニーで一番遅く生まれ、左岸上流の木立の巣から
9月5日頃巣立ったヒナたちのようである。
ようやく対岸まで何とか飛べるようになったらしい。

  

10月6日の日没後の様子。この頃になるとサギたちがみんな中州に戻って来るのは、
辺りがすっかり暗くなってから。
カメラを三脚に乗せて、ISO6400 でシャッタースピードを遅くし、
露出も目一杯開放で撮影するようになった。

  

10月8日。まだ70~80羽位いる。
     戻ってきたサギたちは暗くなっても長い間、コロニーの上空を旋回し続けた。

  

10月10日。中州に戻って来るサギの数は一向に減らない。
     まだ飛び足りないかのように長く旋回。 

  

10月13日。サギの数がむしろ増えて100羽超え。
     北から来たサギが、渡りの途中で合流しているのかもしれない。
     上空で旋回をくり返すサギの群に、中州から飛び立った4羽が加わり、
     しだいに遠ざかり、南の空に消えていった。 

  

10月16日。暗くなっても中州のサギはまばらである。

  

いよいよ皆渡ってしまったかと思ったが、真っ暗になってからどっと戻ってきた。

  

戻って来てからやはりコロニーの上空で旋回し続ける群に、
中州にとまっていた数羽がパラパラと飛び立って合流。
旋回する群は次第に遠ざかり、南の空へ。
今、まさしくこのサギたちは、渡りに入ったのだと気付いた!

この時の光景が目に焼きついている。
周囲の建物や街灯のぼんやりした明かりでは、ほとんど何も見えないくらいの夕闇。
サギたちまでの距離はかなりあるし、この暗さでは双眼鏡代わりのカメラや
ビデオカメラのズームも、ほとんど役に立たないのに、
中州の木にとまっている成長したチュウサギのヒナたちが、
嬉々とした表情を浮かべて上を見上げ、今旅立とうとする群に向かって
舞い上がって羽ばたいていく様子やその表情が、まるで間近で見るように
その時の私には、はっきり見えたのだった。
何とも不思議な体験だった。 あれは夢?

私は、サギたちが朝採餌に出かけて、そのまま南を目指すのだと思っていたが、
どうも十分食事した後、コロニーを確認しに一旦戻って、
それから夜間、渡りをするようである。
本を調べたり色んな人に話を聞いても、サギの渡りについてははっきりしない。
ただ、小鳥たちは天敵の少ない夜間に渡りをするらしいし、
サギのような大きな鳥は、羽ばたき続けると翼に熱がこもるので、
涼しい夜間を選ぶのでは、と言った人もいる。
とにかく、「鳥目」というのは誤解があって、鳥たちは夜でも結構いろんな活動を
しているらしい。

  
 
  
 

Posted by Ru Na - 2014.01.31,Fri
季節がずれるけれど、サギコロニーの観察と保護のいきさつを続けます。

       

9月半ば、彼岸花の赤が目立つ頃、日中のコロニーに残るサギはごく僅かになった。
その代わり、大方のサギが出かけた後のコロニーに、
他所で生まれたアオサギの幼鳥が集まるようになった。

  

  

こんな幼い子も1羽きりで浅瀬にいた。

  

コロニーに残ったチュウサギ親子。ヒナは(左)かなり大きくなったけれど、
親鳥に(右) にさかんに甘えている。ほほえましい光景だった。

  

日中、ほとんどのサギが出かけるので、その分夕方コロニーに戻る群も大きくなり、
夕刻の戻りの光景も、なかなか壮観である。

  

  

  

両岸と中州の木立が、戻ってきたサギたちで覆れていく。

  

  

水辺に下りてしばらくそこで過ごしているサギたちも、
日が暮れると樹上に移動。

  

辺りが暗くなり、木の茂みが夕闇に沈んでいっても、
サギたちはまだしばらく樹上で羽ばたいている。
その様は、まるで無数の星が瞬いているように見える。
 
7月22日に、野鳥の会有志が県央土木に出向いて話をした時、
実際に現地を見て話したいというこちらの希望は、
「それは絶対やりません。」と、一蹴されたのだが、
その後副代表が話をつけて、9月24日現地立会いの運びになった。
その時の様子は以前書いたが、真夏のように暑い日の話し合いは
穏やかに進んだ。

  

サギが出かけている昼間のコロニーを見て、サギはすでに旅立ったと
誤解していた河川課の人に、早朝・夕方の写真資料を見せて、
まだサギが半数以上残っていることなど納得してもらい、
また、十分飛べない幼いゴイサギのヒナがまだいることも話した。
それで、工事の開始は10月半ば過ぎ、それに先立つ実測や工事準備は
夕方サギが戻る前の午後3時までにする、という配慮がなされる事となった。

この春から、明けても暮れてもサギコロニーで撮影した写真の資料を
作ってきたが、この時もそれが役立った。

解散してから、立会いに参加した会員と、他所のサギコロニーについて
話をしていると、中州の木陰から1羽のチュウサギが水辺に出てきた。
心細げにしている。どうやら羽を痛めて皆と一緒に出かけられなかったようだ。

  

河口まで自転車で一周して戻ると、サギたちはもうコロニーに帰ってきていた。
日が暮れ後のサギコロニーの中州。

  




  
  
  
  
  
  
  
Posted by Ru Na - 2014.01.17,Fri
9月11日 午前5時20分頃。
右岸寄りの中州先端と左岸が見通せる、サギコロニー下流の橋の上へ。

   

山の端に薄っすら雲がかかる程度で、空は澄み、快晴になるらしい。
日の出前の朝もやはすでに明るく、川面には仄かな紅が映えている。
中州の先端にとまるサギたちは、さながら無数に咲く小さな白い花。





こんな早朝、引切り無しに橋を通る車の音が背後に聞こえるが、
川と河岸は静まりかえり、樹上のサギたちもまだじっとしている。
夜明け間近な夏の大気は、これから始まる壮大なシンフォニーへの、
期待を含むかようで、私には音楽が微かに流れるように感じられた。

もう日の出時刻。
上流から飛び立ったサギの群の羽ばたくシルエットが、川の奥から現れて、
川面いっぱいに広がり、ぐんぐん近づいて来た。



左岸・上流の木立から、雪崩れるように宙に飛び出す翼たち。







最初の一群が空に消えるとコロニーは再び静かになった。
中州先端のサギたちは、まだのんびりしている様子。
 


と、突然、白い蕾が一斉に開いたように







あっという間に飛び立った。

 

丁度その時、山の端にかかる雲から朝日が姿を現した。

 

黄金に輝く空と水。





コロニーに残ったサギたちを、まぶしい光が包み込む。





いまだまどろみの中にある街の上を、サギたちが力強く飛翔してゆく。
ここで生まれここで育ったヒナが、すっかり成長し、親鳥と共に餌場に向かう。
鳥がいつから鳥になったのか私は知らない。
多分人が人になる前から、サギたちはこうして生きてきた。
太古から繰り返されてきた生命の営み、其々の個にとっては一回限りの現在が、
人の生活と交錯するこの一瞬。
  
  世界は美しい。
  こんなにも美しい。
 
 
  
  
  
  
  
   
   
   
   
Posted by Ru Na - 2014.01.15,Wed
翌9月7日、前日より早目に家を出て、夜明け前の暗い道を急ぐ。
日の出10分前にサギコロニーに着いた。
空は曇り辺りはいつまでも暗い中、日の出時刻きっかりに
コロニー上流のサギたちから飛び立ち始めた。

 

まだ暗い川の上に、もう一筋の白い流れができたように壮観。
群はコロニーの上を旋回し、次第に高度を上げていく。
その群の一部はやはり中州に降り、ほどなくして中州や下流寄りの
木に止まっていたサギも、順次群で飛び立って、旋回の後南の空へ。

 

 

朝6時前にはコロニーはすっかり落ち着いて、残った幼いサギたちは
思い思いに羽ばたき練習をしたり、木立から木立に飛んでみたり、
水辺で餌取りの真似事をしている。
その間にも、2,3羽づつ上空に舞い上がたサギが、遅ればせながら南に飛んでいった。
4羽のホシゴイも空高く飛んで、ビルの陰に見えなくなった。

水辺のサギたち。熱心に水面をつついて、嘴で捕えるのはやはり泥や草の根など。

 

この日も朝の散歩の人、これから早朝のフィットネスクラブに行くという人などが、
次々と話しかけてきて、なかなか話がとぎれなかった。

9月9日、さらに早く家を出る。
天気は快晴。夜明けまでにまだ間があるのに、藍色の暗い空がつんと澄んで、
街灯の明かりが淡く見えるほど、川原は白々とほの明るい。
サギコロニーに着いた頃は、木々の輪郭がはっきり見えるほどなのに、
サギたちは日の出時刻が来るまで、木立に行儀良くとまっている。
左岸・上流寄りの様子。

 

日の出が近づくと、密集した白い点のような群の1~2羽が、
ふっと飛び立って周囲をゆっくり旋回したり、全身をぶるぶるさせて
飛ぶ準備体操をしているサギの動きが増えてくる。
この日は、ザーッという音が聞こえそうな大群での一斉飛び立ちはなく、
中くらいの群が順々に飛び立ち、やはり15分くらいで、
出かけるものは皆南の方角に飛び去って行った。

 

 

中州の飛び立ち前と飛び立ち後。

 

 

コロニーに残るサギの数は、だいぶ少なくなった。
水辺で餌取りの練習や、樹上で羽ばたき練習に余念がない様子。

 

 

9月に入ったとはいえ、まだまだ真夏の日が続いている。
日が昇ると強い日差しがとても眩しい。今日も暑くなりそう。

 

 
 
 朝日を受けて叢の葉が霧を吹きかけられた用になる。
この朝露は、葉脈が植物の体内の水分を吐き出したもの。



9月6日に空っぽになっていたゴイサギの巣がある木立を、対岸から見ると、
木の根元の辺りにゴイサギ親子がいた!



親鳥と4羽のヒナたち。しっかり枝につかまって、少し伝い歩きもしていた。





これから十分飛べるようになるまで、少なくとも40日。
工事が始まるまでに、順調に育って欲しいと思いながら、
気温がぐんぐん上昇していく川沿いを通って、家路に着いた。


  
  
  
  
  
   
   
Posted by Ru Na - 2014.01.12,Sun
この冬、早い時期から真冬並の寒波が来たり、例年より低温の日が多いが、
ここにきてようやくと言うか、ついに北陸らしい湿っぽい雪の到来。
どんよりと暗い季節になったが、サギコロニーの話を続けたい。

早朝のサギの飛び立ちを見たくて、9月6日の未明、外出の準備はしたが、
窓から見る空は曇っているらしく、もうじき日が昇るとはおもえないくらいの漆黒。
ぐずぐずしていたら時間がどんどん過ぎるので、思い切って外に出た。
真夜中のような川原は、それでも仄かな明るさに包まれていて、
こんな時刻にもう散歩を始めている人がちらほらいる。
空が幾分明るむ。日の出時刻までもう30分もない。
気持ちが焦ってきて、ライトを点けた自転車をとばした。

家を出た頃は街灯の明かりがまだ闇に勝っていたのに、
視界が次第に明るくなって、草の緑色が見分けられるくらいになった。
サギコロニーの一番上流寄りに差し掛かった時、日の出時刻になった。
5時24分。こちら岸の木立で、対岸のサギ密集地帯は隠れている。
早く全体を見渡せる場所にたどり着きたい、と思った瞬間、
対岸を隠す木立の向うに、無数の白い翼が舞い上がって、
見る見るうちにまだ暗い空を覆いつくした。



足を止めて、どんどん湧き上がってくる翼の群に思わず見とれていた。

間一髪、飛び立ちに間に合ったけれど、みんな行ってしまったのかと、
坂を登ってコロニー全体を見渡すと、
今飛び立ったのは、左岸の一番上流寄りの木立にいたサギたちで、
中州や下流寄りのサギたちはまだ飛び立ち前だった。



夜が明けた川の上を、上流から順に群が飛び立っていく。



群の一部は、いったん下流の木立に降りて、そこにとまる群と合流。
しばらく後に、また群をなして飛び立ち、旋回しながら南西方向の空に消えていった。

ダイナミックな飛び立ちの光景は、20分足らずで収まった。
その後コロニーに残っているのは、主にまだ十分飛べない幼鳥たち。

 

水辺に集まって一人前の餌取りの格好をしているが、
見ていると嘴で持ち上げるのは、水の中の小枝や草ばかり。
持ち上げては落とし、また小枝を捕まえる、を熱心にくり返していた。
こうした練習を重ねて、そのうち他のサギたちと一緒に
本格的な田畑での餌取りに出かけられるようになるのだろう。



ゴイサギの幼鳥、ホシゴイも十数羽の群で水面近くを対岸まで飛んだり、
飛ぶ練習をしていた。
霧雨のような細かい雨が降り出した。
雨が止むのを待って左岸に回ってみると、このコロニーで一番遅くに
ヒナが誕生したゴイサギの巣が、空っぽになっていた。
ようやく無事に巣立ったらしい。

 
 
 
 
   
   
   
   
Posted by Ru Na - 2013.11.29,Fri
8月後半、コロニーのコサギ、チュウサギ、アマサギの子供たちは
健やかに成長して、枝から枝に飛んだりますます活発に活動している。



 電線にとまるコサギ

 

左岸のゴイサギのヒナたちも少し大きくなった。もうじき巣立ちそう。





遊歩道横の叢は晩夏の陽を受けて、勢いよく伸びた蔓がまるで燃え上がるよう。

  



夕方、近隣の田畑に採餌に出かけていた親鳥と十分飛べるようになった子らが
次々と群で帰ってくる。夕空が歓喜であふれるように。
そして夕闇に沈んでいく木立の上で、いつまでも羽ばたきする沢山の白い点は
まるで無数の星がまたたいているように見える。

空を舞うサギたちにうっとりしていたら、
散歩の男性が声をかけてきて、こう教えて下さった。
「サギたちが朝一斉に飛び立つところを見たくて、先日早起きしてみました。
 それは見事ですよ。ちょうど日の出の時間に朝日を浴びて飛ぶ姿は
 白い羽が翠がかって見えるほどきれいでした。」

その早朝の飛び立ちを、私も見たくなった。







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